福島第一原発事故から７ヶ月目の１０月１１日。
千葉県柏市にある、東京電力・葛飾支社前で、
デモが実施されました。
今回のデモの目的は、東京電力・葛飾支局に、
抗議文を渡すこと。東京電力の前では支局長と
思われるオッサンが、デモ隊を出迎えました。
抗議文を読む、今回のデモの主宰者。
この間、警察はデモ隊に「立ち止まらずに
行進を続けるように」と言っていましたが、
何を言っちゃっているんでしょうか。
「アンタも、物分かりが悪いな！」
警察の融通の利かなさは、今に始まった
ことではありませんが、決められたことしか
できないから、市民から尊敬されないのだと、
僕は思います。
「そんなに行進しろと言われるんだったら、
歩道に上がろうぜ！」ということで、皆さん、
歩道に上がりました。こういう時は、だいたい
頭の回転が速いのは、デモ隊の方です。
東京電力に抗議する様子を、撮影している
新聞記者の皆さん。僕も同じ所から写真を
撮ってみました。
抗議の内容は、東葛６市の訴えに誠実に応え、
事故責任を認めるとともに、さまざまな被害に
誠実に補償をすること。
当然の要求です。原発作業員が次々に亡くなり、
その死因すら発表されないまま、「被曝量には
問題がないから、原発のせいではない」という
アホ理論を続けている東京電力を見ていると、
やっていることは、ただの「人殺し」ですから。
こんなことばかり続・・・・・・
チャリで通るんじゃねぇよ、ババァ！
抗議文を読んでいる最中も、ババァが自転車で
突っ切ってしまうという、恐るべし、千葉県柏市！
軽く暴動みたいになっている真ん中をも横切る！
誰かがババァの自転車コントを仕掛けてるのかと
思うほどです。
抗議のために、カエルの被り物をした人も
見守る中、自転車のババァも通り過ぎまして、
改めて、東京電力の葛飾支局長に要求書を
渡すことになり・・・。
抗議文を受け取った！
と、次の瞬間でした。さすがの僕もドン引きの
非常に激しい抗議が繰り広げられたのです。
・・・えっ！？
何か黄色い袋を手渡されました。
この袋は、一体、何なのでしょうか？
すると、女性から衝撃の一言がありました！
「これは、あなたたちが汚染した福島の
砂利です。あなたたちが汚染したので、
あなたたちにお返しします！ 責任を持って
あなたたちで処分してください！」
抗議文とともに、放射能砂利を
受け取ることになった支局長。
なぜか、こっちに訴えるような目をされました。
東京電力で働くって、大変だなぁと思いますね。
支局長がどんなに誠実な人だったとしても、
結局、その上の人たちが致命的にバカという
構図が出来上がっているので、僕は支局長に
放射能の砂利を渡すのは、少しやり方が違うと
思うんですけどね。おそらく、この砂利はかなり
高濃度の放射性廃棄物になっていると思います。
責任を持って処分すると言っても、おそらく、
この人たちに処分する技術はないですから、
そこらへんに捨てちゃうと思うんですけどね。
結局、被曝するのは住民！
ちゃんと責任を持って処分するかどうかまで
見守らないことには、事態を悪化させることに
なりかねないのではないかと思うんですよね。
そんなやり取りがありながら、目的を果たし、
通り過ぎていくデモ隊。すると、まだデモ隊が
完全に通り過ぎたわけではないあたりから、
支局長に取材をする新聞記者！
「やばいっすね、それ！」
・・・みたいな感じだと思います。
そんなに今すぐに取材しなくても良かろう。
あとでたっぷりと話を聞けばいいと思うけど、
デモ隊との交渉の余韻もなく・・・、
取材が始まりました。
ちなみに、千葉日報の記者と、どこの記者かは
知らないけれど、熱心に話を聞いている男性は
この後、デモ隊の主宰者からも熱心に話を聞き、
とりあえず、取材は平等なんだなと思いましたが、
毎日ヘンタイ新聞の記者さんは、どちらの話も
あんまり聞いていませんでした。知らない所で
めっちゃ話を聞いていたかもしれませんけどね。
雰囲気で記事を書くのかな。
デモ隊は、東京電力を通り過ぎ、近くにある
超大型マンションの横を通ることになりまして、
こういったものが、このあたりでは珍しいのか、
マンションに住む奥さんたちが・・・。
「何事なの！？」
そうなりますわな。ちなみに、これだけの
大型マンションなので、中には、東葛６市の
状況に不満を持っている人もいたのでしょう。
１組だけ、デモに途中参加する奥さんと子供が
いらっしゃいました。（ある意味、快挙です。）
しかし、アジア諸国のデモのように、次々と
列が膨れ上がるということもなく、ただ淡々と
マンションの横をデモ隊が通り過ぎていくと！
小学生の集団に遭遇！
小学１年生とか２年生ぐらいの子供でしょうか。
大人たちが、楽器をガンガン鳴らして行進を
しているんですから、意味は分からないけど、
「なんだか楽しそう！」と思えるのでしょう。
デモ隊に夢中！
デモに参加している人たちも、基本的には、
日本の平和を願っているような人たちなので、
子供には優しく、「気を付けて帰れよ！」とか
言いながら、手を振っていました。
が、子供たちは完全に興味津々なので！
デモ隊は、どんどん通り過ぎていくのですが、
子供たちもついてくるという現象が起こり・・・。
子供：「ねぇ、何やってるのぉ？」
子供：「どこ行くの？ 警察ぅ？」
子供：「ねぇ、またここに来る？」
子供には、サーカス団のように、奇抜な大人に
見えたことでしょう。だから、楽しそうにデモ隊に
話しかけたりなんかしていたのですが・・・。
一見、この奇抜に見える大人たちが、実は、
自分たちの未来のために、必死にアクションを
起こしていたと知るのは、いつになるのでしょうか。
政府や東京電力がデタラメな数値を出したり、
学者や専門家ともあろう人が素人よりもバカで、
柏市の市長が、勉強をしないバカだったために、
毎日、たくさんの放射性物質が入った給食を
食べさせられてしまった・・・。
そんな理不尽な事実を、将来、彼らが病床で
聞くことのないように、この人たちは戦っている。
実は、誰よりも子供たちの味方なんですけどね。
相手は、政府や国を自在に操る
巨大な「鬼畜企業」という存在！
「脱原発」だの、「原発推進」だのという議論も
もちろん大切ですが、各地で見つかっている
超ホットスポット、そして、福島をどうするのか。
命に関わる問題を、早急にどうにかしなければ
ならないのです。これには時間がありません！
何だっていいんです。今、自分たちにできる
小さなことを、どんどんやらなければならない。
テレビの仕事をしている僕が言うのは説得力が
まったくありませんが、「メディアを信じるな！」。
『チダイズム』では、メディアが伝えないことを
テレビに生きる男の、せめてもの良心として、
今後も全力でお伝えしてまいります。