昨日は、東海村が原子力に関係ある所だけが
キレイであり、貧乏な所は相変わらず貧乏で、
村全体が恩恵を授かっているわけではないと
話をしましたが・・・。
原子力関連の偉い人の子供が利用する
幼稚園や保育園、小学校といった施設には、
お金が投入され、めちゃくちゃキレイです。
ただし、さすがは原子力の村の幼稚園です。
滑り台のデザインが、どことなくアトミック。
こうして子供たちに、原子力の英才教育が
施されるのだと思いますが、幼稚園の前には、
こんな旗が立てられていました。
「毎週土曜日はテレビの声より家族の声」。
まだテレビが悪者だと思っているようです。
テレビをつけずに、それぞれが別々の部屋で
過ごすよりも、家族全員でテレビを見る方が
良い環境だと思うんですけどね。
熱心に幼稚園の写真を撮り、うっかり誰かに
見つかった時には、通報されかねないため、
そそくさと撤退し、東海第二原発に向かって
歩くことにしたのですが、この村を歩いて
気づいたことは・・・。
整骨院や接骨院が多い！
小さな村に、せいぜい１軒や２軒あればいい
整体やマッサージの店がたくさんあるのです。
これは一体、何を意味しているのか。
整骨院や接骨院が儲かるということは、
それだけ体の不調を訴える人が多いのです。
しかも、病院ではなく、整骨院や接骨院が
多いというのは、病院では原因がわからない
「謎の不調」を訴える人が多いからです。
これは、低線量被曝の典型的な症状です。
整骨院や接骨院に行くと、骨盤や骨格の歪みを
指摘されます。確かに、曲がっていたりもして、
それも不調の原因にもなっているのでしょうが、
骨盤を矯正されても、完璧に改善はされません。
もしや整体師の腕が悪いのではないかと思い、
また別の所に行くけど、それでも改善されない。
そうしているうちに、病気が見つかるのです。
ちなみに、これほどライバル店が多いなら、
腕の悪い店は淘汰され、腕の良い店だけが
残っているに違いないと、せっかくなので、
僕も整体を受けてみることにしました。
「ほぐし処・もんじゅ」。
さすがは原子力の村、名前もイカしてます。
個人的には、マークが最高だと思いますけどね。
「ストロンチウムに汚染された
骨をバッキバキ言わせたるぜ？」
お値段は、整体３０分３０００円の激安価格。
都内の相場だと３０分５０００円くらいです。
マッサージではなく、バキバキする方なので、
本当はもう少し高いと思うんですけどね。
僕は現地の人と話がしたいと思った時には、
美容院やマッサージに行って、情報収集を
するのですが、お店の人の話は衝撃的でした。
「東京の人は、被曝するとか騒いでいるけど、
この村で被曝にビビる人なんていないんだよ。
原発で働いていたら、普通に被曝するからね。
俺の友達も、原発でミスをして被曝したけど、
ちょっと髪が薄くなった程度でしたよ。」
一説によると、被曝するとハゲるというのは
科学的には証明されていないそうなんですが、
現場の認識としては、「被曝するとハゲる」は
通説になっているようでした。
ただ、この話には、大きく２つ問題点があります。
１つは、僕たちが知らないだけで、原発では
日常的に被曝が起こっているということ。
地元の住民が被曝することはないから
わざわざ発表されることがないのですが、
作業員は即死レベルではないが、被曝する。
しかも、珍しいことではないということ。
もう１つは、放射能に対する正しい知識がなく、
被曝してもハゲる程度だと思っていることです。
その危険性をちゃんと教えたら、現場で作業を
する人がいなくなってしまうかもしれませんが、
知らずに働かせるなんて罪です。
自分の命を犠牲にする可能性があるのだから、
一攫千金のドリームワークじゃなかったら
やっていられないのに、「放射能は安全」と
幼い頃から英才教育を受けて育っているので、
働いている本人にも、そのまわりの人たちにも
その自覚がないのです。
そんな「もんじゅ」でトークをしながらの
３０分の整体。これだけは言えるんですが、
東海村のマッサージ、
日本最高レベルです！
お金持ちなら、わざわざ特急に乗って整体を
受けに来てもいいんじゃないかというレベル。
さすがは、原発村で被曝している人たちの体を
癒しているマッサージ激戦区だけあります。
最高でしたね。体がものすごく軽くなって、
意気揚々と家に帰ることができましたとさ。
さて、明日は東海村と地震についてです。
わりと大きなスクープを掴んでまいりました。
【追記】
地元の人が話していた、作業員に日常的に
起こっている「被曝」とは、救急車で運ばれる
レベルの急性被曝のことです。