ありのままの自分を受け止めるって、
とても難しいことですね。
特にカッコ悪い自分の姿を認めるのは。
等身大の自分って、ほぼ間違いなく
カッコ悪いことの方が多いですから（笑）。
毎日、レッスンでの生徒さんの様子を見て
いると、昔の自分を思い出します。
先生の前で演奏すること、それはなるべく
いつも通りと思っていても、どこかに力が
入ってしまうもの。
緊張しない、と暗示をかけても緊張して
しまうもの。
身体に力が入っていると、演奏も固くなる。
固くなると…間違えないはずのところも
間違えちゃったりして慌てたり。
私は、そんなに気負わなくても、
生徒さんのその時そのままの姿を見せて
くれればいいと思っています。
私の先生もそうでした。
必要以上にプレッシャーを感じさせない、
その時の精一杯を見せなさい、という
スタンスの先生。
ですから、生徒さんが慌ててしまったり
心が乱れて間違えてしまった場合、
間違えたことに対して注意はしません。
その場合は技術的なことよりも、心理的に
楽になるように言葉掛け&指導します。
やたら厳しい、生徒にとっては恐怖しか
感じない（！）先生も昔はいらしたようで(^_^;)、
それはまた別の意味で必要以上の緊張感を
強いられるレッスンだったでしょうね。
習う相手がどうであれ、家で弾くのとは
やはり心のありかたが違うものです。
レッスンと限らず、発表会など人前で
弾く時も。
そういう時、やらないミスをして動揺し、
その動揺が尾を引いてまた何かやらかして
しまう。イヤなループに入るとなかなか
抜け出せない。
そんな時の気持ちのコントロールも、
練習と並行して非常に重要だと思います。
私が生徒だったころ、日々そのことを
考えていたような気がします。
それは今でも変わらないですね。
私自身にも日頃言い聞かせていること…。
失敗しても、そこに囚われないようにしよう。
上手く弾けたのに、いざ場所を変えて
（いつもと違う環境に自ら身を置いて）
演奏したら、思いもよらないところでコケて、
後味の悪い終わり方をしてしまった…時も。
毎日練習する中で、失敗しても何度でも
やり直し挑戦し、諦めない姿勢は守って
いても、やってしまう時はあります。
そう、この歳になってもあります。
もちろん、理想通り上手くできるときも。
しかし、全て完璧にできることってまず
ないです。
超一流のプロの演奏家でもあることだと
言いますから、とても難しいことに私たちは
挑み続けているのですね。
心が何度折れても、それが今の自分の姿。
ダメとかいいとかは置いておいて、
とにかくその自分の姿を受け容れる。。
そこが一番大切なんじゃないかなと
思います。
ダメで当たり前。
できたら儲けもん。
人間、ダメなことを糧に生きることが
できるのだから、それでいいんじゃない？
ありのままの自分をまずは真っ直ぐ見る。
自分が受け入れなくて一体誰が受け容れる
のさ？
…と、特に最近強く意識するようになりました。
まだ挑戦していない曲に挑む。
できない部分にも地味に取り組む。
自分とのそういう闘いを辞めないこと。
それも講師としての在り方だと、
ここのところじっと考えながら
ピアノに向かい合っています。
【等身大】
①肖像・彫像などが人の体と同じ大きさであること。
②飾ったり、おとしめたりしていない、ありのままの姿。
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