上達への道は長いものですね。
なんでもそうですが、落ちるのは早いけれど
上へと昇るのは難しい。しかもそれにはパワーも
コツも要る。
自分が到達したことが無い場所へ行くって、
経験したことがないからその到達した感じがわからない。
上手くなった状態になったことがないからわからない。
わからない世界へ行こうとするとき、人はもんのすごく
努力をしないといけないわけです。
たまたますっとできちゃった～という時もあるけれど、
そんなことは滅多にないですよね。
私たちは物心が付く前から音楽と関わってきたので、
いろんなことが当たり前になっているけれど、生徒さん
たちにとっては未経験な世界であるわけで。
その未経験な世界を伝え、教え、導くことが私たちの
使命ですが、これも一筋縄ではいかないものです。
日々のレッスンの中で、生徒さんにあれこれと働きかけて
良い経験を積んで帰って欲しいと思うのですが…。
やっぱり「本番に勝るものはナシ！」と、昨日実感しました。
先週ブログでご紹介した保育士さんのSさん。
（参考記事「青天の霹靂」）
弾き歌いを人前（子供たちの前・しかも誕生会）で、初めて
披露されました。
ピアノを始めて一年ちょっと。
大変な努力家で、しかもその努力をひけらかさない。
私がご提示する課題を黙々とこなしておられます。
これこそが、練習。ザ・練習。
ただひたむきに、一心にピアノに向かうその姿勢。
保育の現場ではよくある話で…(^_^;)、数日前に
「はい、Sさん。これお誕生会で弾いてね。」
と楽譜を渡されたのが先週のこと。
一週間もないけれど、不安もいっぱいだけれども…
と言いつつ、Sさんは頑張ってその曲を仕上げました。
そして先日本番。
緊張もしたけれど、弾いているうちに楽しくなってきたと。
最後には、「もっと弾いていたいと思いました」と。
なんと素晴らしい経験をされたのでしょう。
日々の練習あってこその経験だったと思いますが、
本番を終えてから初めてのレッスンを昨日してみると、
なんと気持ちよさそうに、心も楽そうに弾くのでしょう。
Sさん、一皮むけました。
自分自身を磨き、練り上げ、上達しました。
その一歩は非常に大きいです。
本当に素晴らしい！
レッスンしながら、私は感動したのでした。
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