長い時間をかけて昇華できた思いがあります。
克服したというよりは、昔ほどその思いにとらわれなくなったと
いうべきでしょうか。

昔学生時代に、大きな失敗をしたことがあります。
ショパンのバラード3番を試験で演奏した時のこと…。
その頃の私はいろいろあって、練習が思う様にできていません
でした。
レッスンでも先生に良い評価をいただけないまま、試験に臨むこと
になりました。
今でもはっきりと覚えています。
良い思い出ではありません。
準備が十分にできていないのに、弾かなければならない時は
刻一刻と迫ってくる…その時の焦燥感。
極度に緊張し、不安で胸がいっぱいのままピアノに向かいました。

バラード3番は非常に物語性のある美しい曲です。
しかし、その美しさを堪能することも感じいることもできませんでした。
頭が真っ白になり、自分が何を弾いているのかさえ分からない…。

それ以来、人前でしかも暗譜で演奏するのが極度に怖くなりました。
いったん怖くなると、その思いにとらわれてしまってますます混乱して
しまいます。
そのうち、楽譜を見ていても何を弾いているのかわからなくなることも
多くなりました。
そうなると、負のスパイラルからなかなか抜け出せませんね。
ピアノ自体も嫌いになりかけました。
とても怖い経験でした。

そこから20数年、自分なりにジタバタしてきました。
もう二度と、緊張はしても演奏に集中することはできないのかと
絶望した時期もありましたが、今は違います。
自分が生み出した恐怖を、違うものに変えることができてきたなと
感じます。
もちろん今でも怖さは消えません。
けれども地道に努力した分は、報われると信じることができるように
なりました。少しずつだけど、自分の意識を変えられたんです。

誰でも完璧な演奏は難しいですね。
100%大丈夫、絶対大丈夫、というのもない。
何の保証もない「本番」という一発勝負。
そこには不安が付きまといますが、力を出し切ることができれば
気持ちは軽やかでしょう。
演奏した本人が一番反省しているし、後悔もあるけれども、
それでもそこに向けて「良い演奏」を目指して努力した事実は
消えない。

誰でも失敗は怖いし、したくないです。
でも、結果はどうあれ努力は必ずその人の生きる力になる。
私はそう思います。
そう思えるようになったのです。

だから生徒さんたちにも、自分の力を信じて欲しい。
ダメな演奏なんて一つもないから。
練習不足は論外ですけれど、懸命に頑張った成果を出し切ること!
それが一番大事なことですね。
出し切れればそれでいい。

完璧な演奏ではなく、自分の大好きな音楽を愛し続けるために…
そのためにピアノを弾き続けてくれたらいいなと思うんです。
私の願いは、生徒さん全員に音楽を好きでいてもらうこと。
大人になっても、ピアノや歌を楽しめるように…。

ただ一途に「大好き!」な気持ちをずっと持っていて欲しいから。
先生のエゴでしょうか…。
苦い経験をした私ですが、そこから学んだことは大きかった。
何事も経験かなと感じたからこそ、「先生、しつこいよ」とたとえ
言われたとしても伝え続けたいのです。



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