聴いていて気持ちがスーッと楽になる演奏っていいですね。
癒しの音楽。心がすっきり頭もクリアになります。
それは、ヒーリングミュージックと銘打たれたCDや演奏ばかり
とは限らないです。
極めて芸術性の高い、美しく力強い演奏は数あれど、
どこか緊張して聴いていることが多いです。
自分に活かせる奏法や解釈を吸収しようと、必死になっている
場合が…。
でも、これほど美しい音楽をどうして生み出せるのだろうと
感極まって涙する演奏でも、心が楽になるものもある。
何度も繰り返し聴くことでよりその楽曲と演奏家の魅力を
再確認しつつ、勉強になることもどんどん発見します。
私の場合は、小倉貴久子さんの演奏がいつでも癒しです。
美しいアップライトピアノ～連弾の悦び～
浜松市楽器博物館コレクションシリーズ53
（メヌエットデアフリューゲル）
浜松市楽器博物館に所蔵されている膨大な数の鍵盤楽器から、
今回はアップライトピアノ4種類の音色を堪能することができます。
ルノワールの有名な絵画「ピアノに寄る娘たち」の絵のイメージ
そのままに、19世紀フランスのブルジョワ家庭の雰囲気を知る
ことのできる一枚です。
ドビュッシー、フォーレ、ボンダジェフスカ（バダジェフスカ）、
プーランク、フランセ、ブルグミュラー、ラヴェル。
楽器は観たことがあるけれど音色がわからなかった、
アップライトたちの個性豊かな音。
連弾って、結構ドラマティック！
こんなにドキドキワクワクして聴ける連弾って、すごい。
ソロ演奏も美しい。
ブルグミュラーは、生徒さんたちにもおなじみの曲が4曲。
小倉さんならではの、さりげなくて抜群のセンスが光る
装飾音。聴きなれたブルグミュラーが、とても新鮮に感じました。
それにしても、目が覚める。心も澄み切ってきます。
そんな演奏、ぜひみなさまにも聴いていただきたいと思います。
個性豊かな先生方に出逢えます
