毎日生徒さんと向き合う中で、自然に身に付く講師の「カン」。

生徒さんの練習不足は…「ニオイ」でわかります(笑)。

教室に入ってきたときの表情、口調、仕草、などですでに

(お、これは・・)とわかるんです。

そんな風に感じ取るときは、たいていその「カン」が当たります。

さらには、すっとぼけて1冊教本を出さないとか。

そして出したけど、広げたそのページの折グセが付いていないとか。

何度も開いた形跡がないとか。

練習したりしなかったりの波がある生徒さんだと、そのようなことが

ありますね~。

昨日もお一人そのような生徒さんが。

いつもピアノで使うテキストは2冊。プラス、オリジナル教材一つ

(スケッチブックに一枚ずつ貼って使っています)。

しかし昨日は・・・

「アレ?Rちゃん、一冊足りないよ。」

「あ、え?…あっそうか。」
(なんだかバツが悪そうに、足りない一冊を出す)

「じゃ、この本から行こうか。」

(ギク・・)

弾かせてみると、先週仕上げようねと出した宿題が弾けない。

先週より弾けてないんです。

「Rちゃん、この曲練習した?」

「あと、えと、・・」(パーを出す=5回やったという意味)

「ホントに?」

「すすすみません~」(と、チョキを出す=2回?)

(荒木、Rちゃんの目を見つめる)

「ごごごごめんなさい~ィ!1回です。。」

ここで妹ちゃんのHちゃんの証言あり。

「おねえちゃんね~、れんしゅうしてなかったよ~!」

「やっぱりね。じゃ、ダメ。もう一回出直していらっしゃい。」

(…がーん…)

「毎日少しずつだよ。いつも言ってるでしょう?」

結局昨日は、丸をもらったのは1冊分のみ。

おちゃめで明るいRちゃん。昨日は、ママと妹のHちゃんと

弟のSくんと一緒にレッスンを受けていました。

お母様も「先生、すみません。」とおっしゃっていました。

「毎日時間を決めてできますよね?」

「はい、もちろんです。」

できないわけはないのです。

「じゃ、来週までしっかり練習できなかったら、来週からはこの

椅子(ピアノの椅子)にはママが座ります。」

ママと私でそのように合意し、提携を結びました。

ママとごきょうだいと一緒のレッスンは、よりお家での様子がわかる

ので、講師としても嬉しいです。

Rちゃんはこの2年(他教室から移って来られました)、ずいぶん

読譜も上手にできるようになり、リズムや音価もかなり理解できる

ようになりました。演奏自体もレベルアップしました。

だからこそ、続けて努力していかなければならないのです。

中学になったらもっと時間が無くなるからね。

短い時間でも集中して練習する習慣をつけて行きましょう。

講師のカンはいつでも、生徒さんのココロの変化に敏感です。

みんな、先生がいつもニコニコしているからと言って油断しない

ように。くれぐれも、心してレッスンに来るように。

それは先生のためじゃなくって、みんなのためだから、ね。



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