私はレッスンではいつも、一人一人の生徒さんの個性に
合わせ、その子の良さを引き出すように指導しています。
…いるつもりです。
私は決して人とのお付き合いやお話が上手なほうではありません。
しかしやはりレッスンが好きなのですね。
道楽という意味での「好き」ではなく、生徒さんの成長をお手伝い
できることに喜びを感じるのです。
個性は十人十色ですから、個々に対応を考え、即応することは
たやすいことではありません。
ですが、工夫次第でその生徒さんの目の輝きが増してくる。
そのきらっと輝いた瞬間を、見逃さずにはいられないのです。
講師バカとでも申しましょうか(笑)。
何年講師をさせていただいていても、何度でもその輝きを
表情の変化を見たいんですね。
表情が変わるということは、音色も変わる。
心もより豊かになる。その子の世界が広がる。
いつもそんな瞬間に立ち合えて、少しでもその成長のお手伝いが
できることが嬉しくて仕方ない。
私はその気持ち一つでここまで来ましたから、
そういう意味で、根っからの講師バカかも知れません。
一点豪華主義。(←よく言えば(^-^;)
要するに「不器用」なんです。
一つのことに集中したらトコトンそれを追及する。
…きっと、「不器用」なクセに欲張りなのでしょう。
私の友達からは、「真面目すぎ!」と言われます。
頑張りすぎとも…。。そして頑張りすぎて時に自爆するんだと。。
そういえば、先日大人の生徒さんからも言われましたっけ。
「でも先生、そこには愛があるから。いいと思います。

そうもおっしゃってくださいました。
なんてありがたいことでしょう。
もっと事務的にこなすこともできるかも知れないことも、
私にはそうはできないのです。やるならいつだって本気でやります。
中途半端はイヤなんですね、そういう性分。
…たまに、自分で自分に呆れたりします。
真面目だねって言われるそんな私ですが、一方で面白いことが
大好きです。子供の自由奔放な思い付きも大歓迎!
レッスンも、毎回同じはつまらないから時々脱線します。
もちろん指導すべきことはしっかり押さえたうえでの脱線です。
または、(これは回り道をしたほうが効果的!)と思える子に
対して、計画していた指導を一変させることもあります。
子供の目は常に真実を見ていますから、ビビっとくるアプローチ
には敏感に反応します。そして吸収も速いこと…!
今日はこれを覚えて帰ってもらいたい、などと講師が指導案を
練っていても、その通りに当てはまるレッスンはほとんどないかも
知れないですね。
その代り、意外な部分が上達したり、その子にとっては大きな
発見があったりします。無駄なレッスンはないと信じています。
真剣なレッスン、時々脱線あり、そして型破りなレッスン。
いろんなレッスンの形があって良いのではないかと思います。
長い目で見た結果、その子がその子らしく音楽を愛し続けられるなら
一番だと感じるのです。
私の性格を楽器に例えるなら…もしかしてこんな感じ??
浜松市楽器博物館に収蔵されていた、二段鍵盤のピアノです。
上段の鍵盤を弾くと普通のピアノ。
下段の鍵盤を弾くとその音と、1オクターブ下の音が同時に鳴ります。
一台で二度おいしいピアノ?!
いえいえ、でも欲張ったためにあまりにも構造が複雑で
普及しなかったそうです。
欲張りはほどほどに~ということかしら。。
それにしてもこのピアノだけではなく、さまざまなピアノが
西洋音楽の長い歴史の中で作られました。
試行錯誤し、無駄なものをそぎ落とし、美しい音色とフォルムのもの
が残り、普及しているのですね。
突然今のピアノが完成したのではなく、このような一見無駄な構造を
持ったものも作られた上で、より改良が重ねられていった。
欲張りさんのピアノも、人が考え出した素晴らしい発想と発明です。
なんだか…他人のような気がしません。
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