「マッドマン・マーズ」(1981) 監督/ジョー・ジャノン

出演/アレキサス・ダビン、ジャン・クレア、トニー・フィツシュ 他

オススメ度 ★★★★4

81年製作でその年は「13金」でもりあがってる頃ですねというわけでこれはありがちな「キャンプマーダー」もの。
キャンプ場の夜、焚き火を囲んで大人たちが語る怪談めいた物語。その一つが、その昔、当のキャンプ地で発狂して家族を皆殺しにしたあげく町の人間達にリンチを受けて失踪したマーズという男の話。「奴の名前を呼んではいけない。呼んだら奴がやってくる」という脅し文句が逆効果になりアホな少年が大声で「マーズ!出て来いマーズ!」と言ってしまう。その後笑い話で終わるはずだったのに、「奴」は本当にわざわざ彼らの元にやってきてしまうのだった!! 

古い映画なので全体的に画面が暗くてよくわかんないんですが、割とスプラッタシーンとかがんばってます。謎の大男が力任せに大人たちを次々八つ裂きにしていくパターンはジェイソンさんを見事に踏襲しすぎだが。
しかし「13金」には殺人をする理由が(一応)あるしパート1においては最後にどんでん返しが待っているところが秀逸なんですが、この映画の殺人鬼は単に「気が狂っているから」なんとなく人を殺すのでなんか逆に怖いよ。で、なんとなく流れ的に凄く怪しい管理人のおっさんがいるので、もしやこいつが連続殺人に関わっているのでは…!? とか深読みしたくなりますが、そのような小細工は別に、ない!!(死)
 最後の方でヒロインらしき人と戦う際にやっと顔がよく見えるようになるんですが、別にどうでもいいんだけど「誰だてめえ」と言いたくなるほど唐突に知らないおっさんの尊顔を拝見させられて度肝を抜かれる(笑)。意外にもヒロインも殺されてしまい、どうするのだと思ったら、最終的にはマッドマンを呼び覚ましてしまった少年が「本当にいたんだ!」とシメる。観てる方こそが「あ…ほんとにいたんだ!」と言いたい。
にしてもこんなD級映画にも関わらずテーマソングらしきものがエンディングに流れたりして微妙にやる気が感じられる。(03/11/12)