紫は高貴な色なり!玉木・鍵山・嶋田そしてジョアオ!・・・和洋入り乱れてアジアンビッグバン!!! | 柔術新聞

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柔術の事について書いていきますね。


(photo by 石川祐樹)


現在最もフレッシュな魅力を発散させている日本柔術界パープル・ディヴィジョン!!!!
アジア・オープンでもそのチャームさを存分に振りまきました。
まずは先のドゥマウ・チーム戦で恐ろしいまでの切れ味を見せたNEXUSENSEのUFO-X飛来!!!

アダルト紫帯ライトフェザー級・・・
ジョアオ・ミヤオ(PSLPBシセロ・コスタ)vs嶋田裕太(NEXUSENSE)




まず1分10秒過ぎ、いやいやベリンボロにXのセットアップでカウンターというのは、あまり見た事ないですよ・・・。

ミヤオ相手にとんでもないですね。

(photo by 梅沢隆志)

しかもその後は魔猫兄弟もビックリのドしつこいXセットアップ!
ミヤオを煽る煽る!
しかもしかもそれを貫いて3分過ぎ、不思議なムーブからXスイープ成功!!!!
これは相手の軸足を跳ね上げて倒しているんですかね???
良く分からないです・・・。
これはさすがのジョアオもかわしきれずに、倒れてしまいます。

しかしジョアオも速攻でベリンボロ返し!!
この後はベリンボロとXの撃ち合いという凄まじい応酬。
それにしてもジョアオのベリンボロ・セットアップも当然速いのですが、嶋田選手のそれもメチャ速ですね・・・。
そして足を外されてもめげず、一度フォームに入ったら断固何度もチャレンジ!!!

7分20秒くらい、最後の力を振り絞ってXアタック!!!!
これも凄いスピードで形に持って行って、めっちゃ気合いのリフトですよ。
ギリギリで耐えられてしまいましたが、ジョアオとこの内容で試合して、ポイントも4-2・・・。

キてますねー。
世界の新世代に、日本の新世代が見事にアンサーした試合となりました。
そして両者ともにムーブ所作が本当に速いですよね。
ヒュンヒュンしていて一瞬も気が抜けない、こういう試合は見ていて楽しいですよ。

(photo by 梅沢隆志)

まさにフレッシュ柔術の魅力を余すところなく伝えた一戦でした。
ジョアオはさすがに強く、そのまま階級&アブソを制覇。


パウロほどの魔性さは希薄で、試合後も健闘を讃え合ってナイスな感じでした。
パウロの試合ではしっかり応援に駆けつけててカワイイですね。


これからも頑張って、パウロと共に世界のヤングシーンを引っ張っていって欲しいですね。


(photo by 石川祐樹)

そして今年、紫帯柔術ファンを大興奮させたこの両者が、万を持して登場・・・。

アダルト紫帯フェザー級決勝・・・
玉木強(トライフォース青山)vs鍵山士門(デラヒーバ・ジャパン)




柔術界のKartel vs Mavadoオンステージ!!!!!!!!!!!!!

アダルト紫帯の充実ぶりを象徴する両ライバル、対戦成績は確か6勝0敗で不倒王鍵山選手がその圧倒的な強さを見せ付けていました。
しかし玉木選手は今年猛烈に飛躍!
3D柔術プロフェッサーぶりをいかんなく発揮して連勝街道をばく進しています。

(photo by 石川祐樹)

IBJJFアジアオープンという日本最大の舞台で、良い感じに機が熟した今が旬だよオンタイム!!!
冒頭から鍵山選手、持ち前の爆発的なスピードを活かした暴風域ハリケーン・パス炸裂!!!!


多くの選手がそうであるように、いつもならこのままパスされてしまう所ですが、玉木選手今回は根性でハーフをキープ!
ここでパスされなかったのは大きい!
それにしても鍵山選手、恐ろしい攻撃力・・・。

なんとかガードに引きずり込んだ玉木選手、潰されないようにスペースを作ってヒザを入れると、外掛けガードに移行。
次第に鍵山選手の勢いを止めていきます。
そして落ち着きを取り戻したところで50/50戦へ!


立ってからのパスが得意な鍵山選手の攻めを封じ込め、現代柔術特有の知恵の輪合戦に絡め取る見事な展開!
そこからロック解除してのバック・アタック攻撃を連発!!!!
これは非常に有効な攻撃で、あの不倒王鍵山選手の鋼ベースを何度も揺さぶる戦果を上げます。
現代ガード戦はプロフェッサーの縄張り!!
玉木選手ここぞとばかり一気に攻勢!!


熱い熱い鋼鉄沸騰試合!!!

そして4分30秒過ぎ、鍵山選手を前方に流してバランスを崩した後、これはXでしょうか????ポンと持ち上げて遂にスイープ!!!!!!!1

成功成功!!しかし鍵山選手即座に三角カウンター!!
鍵山選手の三角ロックはキツそう!!!
しかし玉木選手、どうやってか謎のテクでロック解除でスイープ完成!
プロフェッサー秘技持ち過ぎ!

そして5分30秒、鍵山選手のヒザを折り畳んでスポンとマウント取り!!
秘技だらけプロフェッサー攻勢攻勢!!
防がんとする鍵山選手、タックル体勢で切り返そうとした所を玉木選手即座にカウンター・ローリング下十字!!!
ポジション捨てるの躊躇無し!!!
プロフェッサーの極めセンサーに反応したら、体は自動応答!!

しかし鍵山選手も負けず!!!不倒の気合い!!
十字を引き抜いて再びトップポジション・ゲット!
ならばとプロフェッサー、再び現代的消耗戦開始!!
50/50オンファイヤー!!!!!!!!
50バック再び連発!!!
それを嫌う鍵山選手、立って50/50解除!
そして6分30秒過ぎ、出た出た必殺ハリケーン・パス!!!!!
1呼吸でどんだけ回る!!!!!!!
なんという移動距離!!!たまらず玉木選手必死のガード!!!!
気合い気合い!!!!!この足だけは抜かせん!!!!


そしてここでタイムアップ・・・・
まさに紫帯のレベルを存分に見せつけた、両雄の大激戦でしたね。
最高ですよ。
どうしても勝てなかった大強豪に、修練の末勝利した玉木選手、これぞ選手の生きる道という根性を見せてくれました。

(photo by 梅沢隆志)

鍵山選手も、相変わらずの凄まじい爆発力で、背筋が凍るような強烈な攻めを見せてくれましたね。

この玉木選手や鍵山選手、そして嶋田選手、ブルテリア・ボンサイの鈴木選手にチームレグナムの橋本選手らに代表されるように、今色帯の新鋭の間では、何かとんでもない変化が進行中のようです。
それが柔術界全体にどういう影響をもたらすのでしょうか。
紫帯の強烈極まりない突き上げで、どんどん活性化して欲しいですね!!!!
若者の季節!ヤングパワー暴発のアジア・オープンでした!