小林幹BのJ1見聞録 第179話 真夏の夜の夢 第二章 | バス小瀬 (バス小瀬新聞)

バス小瀬 (バス小瀬新聞)

バス小瀬はVF甲府のホームゲームに運行する臨時バスに乗る両サポーターに向けてバス小瀬新聞の配布、案内など活動。「またここに来たい場所」がVF甲府ファン、山梨ファンを増やす。「もらって嬉しい新聞」作りを通じてVF甲府と山梨県に貢献します。

 第179話 『真夏の夜の夢 第二章』

 「17」と「15」では見える風景がいくらか違う。前回のホームゲーム開始前までノーゴールが続きチャンス欠乏に悩んでいたヴァンフォーレ甲府だが、中旬の3連休から一転して2試合連続の3ゴール6得点で地方気象台の発表よりも先に『梅雨明け』を迎えた。桃と葡萄が出回る時期になると元気が出てくるということか。


降格圏17位にいた先週と圏外15位にいる今週では確実に何かが違った。それが何かと明確にするのは難しいが、いくつか考えられる要素のうちの一つは『自信』だろう。劇薬ドゥドゥの鮮烈なデビューや現場監督山本英臣の戦列復帰、闘う後厄土屋征夫の奮闘などなど、今なら現場まで足を運べば何かが起こりそうな期待がある。『予感』と言いかえることもできそうだ。明日で42歳の誕生日を迎える土屋がゴールしたら記録は「41歳365日」になるのだろうか。



しかし今日は相手が浦和レッズだ。何かと比較の対象になる浦和レッズだ。なんだかんだで甲府に延べ5分間しかリードを許さなかった鹿島アントラーズをアウェイ戦で破った上で山梨に乗り込んでくる浦和レッズだ。甲府としてはここのところの2戦を上回る質と量を見せなければ浦和に胸を借りる前に勝負がついてしまう恐れすらある。鹿島戦の如く立ち上がりから撃ち合うか、耐えてこらえて一撃に懸けるか、どうする甲府?両パターンを想像するだけで現時点で既にワクワクゾクゾクだ。



鹿島戦の後半の同点ゴールから一旦は逆転して直後に追いつかれるまでの約20分間、場内の熱気と熱狂には少し懐かしさも混じっていた。あの雰囲気をもう一度味わえるのならば…7月最終週、浦和、満員。10年ぶりの条件は最高の舞台設定だ。

【2016年7月30日 バス小瀬新聞 浦和レッズ戦号より】