自信のある人にはわからない | 考えすぎ

自信のある人にはわからない

自信のある人にはわからないことがある。
・・・それは、自信のない人の気持ち。
先の見えない不安。
自己嫌悪と焦り。
やりきれなさ。
不甲斐なさ。
情けなさ、とか、惨めさ。


自信のある人も、かつては、これらの気持ちに悩まされた時期があったのだろう。
けれども、その時期を乗り越えてしまった今、
例えば「先の見えない不安」を生々しく感じることは、もうできない。
だって、もう既に乗り越えることができたのだから。


そして自信のある人は、自信のない人に向かって言う。
「みんな、そういう時期を通っていくんだから、心配することはない」と。


でも、現在その不安の真っ只中にある人にとってみれば、これほど無責任な言われようはない。
心の中では、こう反論したくなる。
「あなたは乗り越えられたのかもしれないが、わたしには先が見えないのだ」と。
・・・しかし、自信がないために、そう反論することさえも間違っているように思えてきて、
結局、何も言えなくなってしまう。



言葉を投げかける側と受け取る側の波長が合っていなければ、会話はすれ違う。
そうなったら、もう、どんなに単純な会話も通じないまま終わってしまう。
自信のある人が自信のない人に向かって投げかける言葉のほとんどは、
おそらく、単なる自己満足でしかないだろう。