動画バージョンはこちら


採用時の学生は皆すばらしいことを言います。内定を獲得するために質疑応答を想定して、どのような受け答えが望まれるのか対策をしているから当たり前です。

面接の時はよかった。でも、入社してから随分と違っていた。そもそも、入社させないと適正なんてわからない。だから、まずは内定前にバイトしてもらおう。インターン制度がいいな。という流れになります。

入社前にアルバイトとして適性を見極めることができれば、それは最良かもしれません。しかしながら、アルバイトとして採用するにも様々なハードルがあるはずです。

今回は、面接の応答で学生の行動特性を見抜く方法をお話いたします。

面接の応答でもっとも重要なことは、【何を言っているか】ではありません。それは作られたものです。無意識に出てしまう反応を読み取ることが大切です。学生の【どのように言っているか】です。

例)弊社を希望した理由は?
学生:社会的な役割も大きく成長している企業の中で、自分が成長することもでき、自前の行動力が会社の発展に貢献できると感じたからです。

素晴らしい回答ですね。素晴らしすぎて、なぜか作文のようにも思えます。大切なことは、内容ではないんです。どのように話しているかに注視いただきたいと思います。

さらに、志望動機に対してツッコミを入れてください。
「なぜ、そう思うのですか?」

この質問をすると、2通りの答え方があります。複数回答型と流れ説明型です。

複数回答型は、その理由を複数答えます。
例)「社員の平均年齢も低いですし、社会に影響を与える存在にもなりたいですし、自分の頑張り次第でチャンスがあるのは魅力です」

流れ説明型は、そこに行き着いた理由を説明します。
例)「学生時代にボランティアをやっていて、誰かに貢献をすることが喜びでした。なので、その後に始めたアルバイトでは、サービス業でお客様を喜ばす仕事に就きました。人との触れ合いの素晴らしさにあらためて気づき、志望しました」

繰り返しますが、学生の言葉は重要ではありません。どのように話しているかが重要です。

では、こうした話し方から何がわかるというと。
複数回答型は、企画力があり、チャレンジ好きです。一方で決まったルーティンをこなすことが苦手です。
流れ説明型は、繰り返し繰り返し同じ行動をとることができます。一方でマニュアル化やルールが整備されていなければ、右往左往します。

複数回答型には、新規事業の立ち上げメンバーや、ベンチャーが向いています。
流れ説明型には、ルートセールスや、決まった業務を繰り返す大手が向いています。

ちなみに、成果の出す営業マンの特徴は、流れ説明型です。なぜかというと、日々同じ行動を飽きずに繰り返すことができるからです。


何を言うかではなく、どう言うか。

ご参考ください。


浅井隆志