キャビン | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら


監督・脚本 ドリュー・ゴダード

脚本 ジョス・ウィードン

撮影 ピーター・デミング

編集 リサ・ラセック

出演 クリステン・コノリー、クリス・ヘムズワース、アンナ・ハッチソン

    フラン・クランツ、ジェシー・ウィリアムズ、

    リチャード・ジェンキンス、ブラッドリー・ウィットフォード、シガニー・ウィーバー

2012年 アメリカ


従来のホラー映画の約束事を踏襲しながら、予想もつかない結末が用意された、

型破りな展開のパロディ作品ですが、お馴染みのモンスターたちが揃い踏みして

人に襲い掛かり、肉片をまき散らしてスクリーンを朱に染めて行く凄惨なクライマックス

場面に、マニアックなホラー映画ファンたちは、自らの持つ知識を刺激されて愉悦を

味わえたようで、その分野では有名な「映画秘宝」誌に、絶賛の声が多く寄せられています。


男女5名の若者たちが、バカンスのために、惨劇の舞台となる人里離れた山小屋へ

向かう車中で、「社会が俺たちを束縛している。罅にコンクリートを流して埋めているんだ。

今じゃ、何でもファイルやブログに記録されているからな。ほら、迷子にならないように

頭にチップをいれたりさ。どうせ、社会は崩れるのに。俺たちビビり過ぎなんじゃねえか。」と

言う台詞があるように、本作が描きたかった本当の恐怖は、「真珠湾攻撃」「共産主義」

「911テロ事件」など社会に「恐怖心」を植え付けて、民衆を情報操作して管理してきた

アメリカ国家そのもので、若者たちを惨劇に導き、その様子を監視する謎の組織に

メタファーされて描かれています。


リアルな導入部から一転して、ファンタジーで終わる強引な展開に戸惑いを覚えますが、

「人類は、(巨大で邪悪な神に)道を譲る時が来たのよ。」の台詞で終わるエンディングの後、

得も言えぬ解放感に満たされること請け合いの、痛快作です。

因みに、高速道路上の事故で死亡した、桜塚やっくんが、本作の日本語吹き替えに、

マーティ役で参加しています。


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら
                                              出典:d.hatena.ne.jp


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