監督・脚本 デヴィッド・O・ラッセル
原作 マシュー・クイック
撮影 マサノブ・タカヤナギ
編集 ジェイ・キャシディ、クリスピン・ストラザーズ
出演 ブラッドレイ・クーパー、ジェニファー・ローレンス、
ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァー
2012年 アメリカ
精神を病んだ男女が、互いに影響し合いながらトラウマから抜け出し、
人間性を回復していく姿を描いたラブコメディーで、
予定調和のハッピーエンドにも拘らず、全く鼻白むことがないのは、
ジェニファー・ローレンスを筆頭にした役者陣のアンサンブル演技の
素晴らしさに尽きると思います。
ジャニファー・ローレンスは、「ウィンターズ・ボーン」に続く2度目の
アカデミー賞の主演女優賞ノミネートでしたが、見事に22歳の若さで、
最優秀主演女優賞の栄冠に輝きました。
「XーMEN」や「ハンガーゲーム」でも輝きを見せて、アクション映画も
こなせることを証明しているので、今後は、幅広い役柄でオファーが殺到して、
大女優の道へと駆け上がって行く事でしょう。
お楽しみのひとつに、「ラッシュアワー」のコメディー俳優クリス・タッカーが
ゲスト出演して、主人公に対するツッコミ役で作品に貢献していますが、
暫く見ない間に恰幅がよくなっていて、最初は本人であることに
全く気付きませんでした。
突き詰めて人間を描いていれば、ベルイマンのような硬質の作品にも
なっていたでしょうが、精神病に対する偏見を無くすために、
軽いタッチのコメディーにしたのは正解だったと思います。