私はデキの悪い人間がどこか好きです。
デキが悪い人間が好きなのは自分がデキが悪い人間だからでしょう。
逆にデキの良い人間をどこか好きになれない自分もいます。
デキの良い人間を好きになれない心の状態は歪んだ状態であり、人はこの歪んだ状態を「ひがみ」と呼ぶのでしょう。

心が歪んでいる状態の私ですが1つだけ達観している事があります。
それは「自分がスマートであることを求めない」と言うことです。
私がここでイメージするスマートさとは何でもかんでも本当にサラッとやり遂げてしまう事です。
世の中にはいろいろなことをサラッとやり遂げてしまう人がまれにいます。(いやそこそこいるのか?)
人間は色々なことをサラッとやり遂げるようなスマートさに憧れます。
しかし世の中は残酷なものでスマートを持っていない人もたくさんいる訳です。
私もそのようなスマートさを持っていない人間です。
嗚呼、神は私にスマートさを与え下らさなかったのです!(そんな神は私にとってイラネですが)
ないものねだりをしても意味がありませんので私は「スマートさへの憧れ」を捨てる事にしました。

日米開戦時に首相だった東条英機はカミソリ東条と恐れられたそうですが、他方記憶力はあまり良くなかったようでいつもメモばかり取っていたそうです。
軍人(官僚)としては優秀(日米開戦時の首相としての責任の有無等の議論は別にして、陸軍次官にまでなっているのだから組織内人間として優秀だったのでしょう)だった東条の優秀さは元々の頭のデキではなく努力やメモを取りまくるという工夫に基づいたものであったようです。
東条は「ノートを持たねば話せぬ」と言われたそうです。
他方東条内閣時に内閣書記官長に任命された星野直樹は抜群の記憶力だったそうです。
東条・星野ともに満州国にて影響力を持つ2キ3スケ(にきさんすけ)の中に数えれられ、戦後は東京裁判で有罪判決を受ける事になりますが、スマートさの有無で言えば両人は違った訳ですね。
星野はスマートだけど東条はスマートではなかった。
もし東条が星野のような方法を取っていたら同じ2キ3スケと称される立場にはならずに、単なるバカ者で終わってしまっていた可能性が高いのではないでしょうか?
東条は「努力即権威」を座右の銘にしていたとの事なので努力を基盤にしている部分がかなり大きかったようです。
東条がメモ魔であってノートを持ち歩いていた気持が私には分かるような気がします。
きっとそうせざるを得なかったのでしょう。

私も色々なことをひたすらメモしておくようにしています。
恐らく周りの人は呆れているでしょう。
しかしメモを取っておいて後で見返せるようにしておかないと仕事になりません。
また東条の時代とは違って今は簡単にコピーが取れますので様々なものをコピーしてとっておきます。
普通の人は頭の中に簡単にインプットできるのでしょうが、私には無理なので。
自分の机の上にはメモ用紙に色々なことを記入してセロハンテープに貼っておきます。
最近始めたのは折り返し連絡を依頼している相手先を書いて置くということです。
場合によっては要件も書いておきます。
私は頭が悪いので2件以上折り返しの電話依頼をしているともう覚えてられません。
よって相手先を書いておいて場合によっては要件も書いておきます。
この様に机の上にメモを貼っておけば、想定外の指名電話が来ても大丈夫。
ずっと前にたまたま名刺を渡していために自分宛てに電話がかかってくる事がありますが、メモにその相手先名があるかないかで自分宛ての電話が折り返し電話なのかそうでないのかが電話を取り次がれる前に分かります。
他にも今日やるべきことなどを机の上に貼っておくケースもあります。
チェックリストとも言えるかもしれません。
最近では帰宅前にチェックすべき事項として「電車は動いているか」「計画停電の実施状況」を忘れないようにメモに書いて机の上に貼っていました。

他には大きな手帳に何でもかんでも予定を書いています。
4色ボールペンのうち黒以外の赤・青・緑色を自分なりの基準で使い分けて何でもかんでも記入。
それこそ仕事の予定からプライベートのどうでもいいことまで書いています。
プライベートで言えば「ATMでお金を落ろす」「(残金が少なくなってしまったので)財布にお金を入れる」「箱ティッシュを買う」と言った本当に些細なことまでも書いています。
あらゆることを書いておいて予定が終了したら二重線で消していきます。
こうしておけば残っているやるべきことが一目で分かります。
そして定期的に手帳を見ておけば大きなことから小さなことまでやるべきことを忘れる事はなくなります。
なんて偉そうなことを言ってますが、結構定期的見ていなかったりします。
毎日朝と夕方(仕事がある日は出勤前と帰宅前)に見るのが理想ですが、結構見るのをさぼったりします。
しかしながら手を動かして書くという行為をしておくと覚えているケースが多いように感じます。(とはいいつつ必ず手帳に目を通すべきですが)

最初は「手帳」に関するノウハウ本を参考にして、徐々に自分なりの手帳の使い方を構築して今に至っています。
自分なりにマッチした方法を見つければ良いと思います。
あくまで個人的な考えとしては手帳は1冊の方がよいと思います。
仕事用・プライベート用と分けている方もいらっしゃるようですが、情報は一元化しておいた方が便利であるように感じます。
しかし一元化しておくとその一元化した元がなくなってしまう(紛失・盗難など)と大変困った事態になってしまいます。
よってできる事ならスペアをつくって置いた方が無難かもしれません。(一定のスパンでコピーを取っておくなど。私はそこまでしていませんが)
ITと紙のどちらがよいかと言えば私個人は紙の方が使いやすいです。
さっと開けてすぐ書きんだり、すぐに読んだりできるからです。
一時期携帯電話の機能も使ってみましたが、合わずにすぐにやめました。
ただ私はITオンチですので紙の手帳を使っていますが、IT好きの方はそっちの方がよいのかもしれません。

参考

私が四色ボールペンを使うきっかけになった本


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斎藤 孝

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手帳術を学ぶときに参考にした本(多分)

佐々木かをりの手帳術佐々木かをりの手帳術
佐々木 かをり

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