5月8日放送の「プロフェッショナル 仕事の流儀 」は経営者・坂本幸雄氏。


坂本氏は半導体業界の救世主と呼ばれる。

その理由は5年前240億円の赤字だった大手半導体メーカーを1年で黒字にし周りを驚かせたから。

体育大出身で工場の倉庫係からのたたきあげ。

狙うは半導体王国・日本の復活。そして「ウチが世界一になる」と韓国に押され気味の中でも公言する。

そんな坂本幸雄氏は言います。


社長=一番働く人


社長ってみんなやらないといけない人。オールラウンドプレヤーでないといけない。


この会社では誰も坂本氏のことを社長と呼ばない。社長をはじめ肩書きで呼ばれていい気になっているのはダメ。

社長室は質素そのもの。元々社員の喫煙ルームであった。



坂本氏は半導体一筋で行き詰った会社をいくつも立て直した。5年前200億以上赤字だったこの会社を1年で黒字にし、その後売り上げ5000億円、営業利益700億円までにした。

坂本社長が最も大切にしていることは会社の全てを知ること。

毎朝工場からくるレポート。このレポートには100以上の細かい数値が並んでいるがこれをすべて頭の中に叩き込む

その後、営業のフロアへ。次々と社員に声をかけ、現場の生の情報を集める。



社長の仕事=決断する


28億の出資。これを即断即決。答えはその場で出す。仕事の積み残しが最悪だから。

2月末にニューヨーク株式市場が暴落した。1000億円の設備投資を考えていたが経済情勢が悪化すれば回収できず、会社の存亡にも関わりかねない。ギリギリの決断を迫られたとき貫く1つの流儀。それは


1人で背負う


そのためには最高の情報を集めることを心がけている。

集めた最高の情報。その結果出した1000億円を投資する件の結論。

それは「投資額は同じだが時期を3ヶ月ずらす」と言うものだった。



<管理人の感想>


坂本氏は決断が早いです。社員が動揺するくらい早い。確かに決断は早いけど、そのために集める情報収集の労力はすさまじいです。

情報は為替や株価なども含まれますが、現場の情報をかなり重視しています。

そのためでしょうか普通の会社に比べて社長と社員の関係がフランクであるように感じます。

偉そうにしている社長とはしゃべりたくないし、現場の声を上げる義理もない。そう思われてしまったらジ・エンド。最高の情報を集めることはできなくなってしまう。

番組の最後で海外の会社との提携が暗礁に乗り上げたとき「共感が大事」と言う話をしていました。

これは別に会社間だけの話ではなくて、人間と人間であっても同じことでしょう。

モチベーションと言うのはお金だけではない。共感できる者が相手ならば頑張れるし、話も出来るし、正直になれる。こういう面は数字には表れないけど、とても大切なことなのではないでしょうか?


最高の情報を集めることには労力を惜しまないけど決断には時間をかけない。


これが坂本氏の大きな流儀の1つなのでしょう。


<続く>