撮影の時は四人なんですね。私と同年代の大久保という女性カメラマンと、録音の増田という男性、助手の女性。撮影は一回を一週間弱くらい。その前後を私が1人で、という形です。人の暮

らしを撮りたい、となると「暮らし」って何を撮るかという難しいことになります。「行事」はわかりやすいトピックスですけど、家族関係がどんなか、とか突然お客さんがやってきて起こっ

たこととか、そういうことを撮っていきたいと思うと、どこにその人たちの暮らしを表現できる素材が散らばってるか、わからない。それを表現するには、私自身が出来るだけその場にいさせ

てもらって、雰囲気を理解していく。「○○さんは、新聞読む時にホチキスで止めるんだな」とか、そういう細かいことを見て、こういうのを撮っていった方がいいんじゃないか、と撮影スタ

ッフが来た時にそれを伝えながら、撮影スタッフも四日なら四日、おうちに居させてもらって、いつでもパッとカメラをかまえられるようにしておくんですね。あまり長時間カメラを入れる

と、私達もたいへんなんですけど、撮られる側も大変なんですよ。なので、一回の撮影期間は長くて一週間にしています。(つづく)

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