本当の親切 | 仏光さんの心の相談室

本当の親切

私は何時も思うのですが、表面的な親切と本当の親切は違います。私は結構色々な役を頼まれる事が多いのですが、皆さん私が忙しいのが分かっていて頼みに来られるのです。それは良いのですが、「お忙しいでしょう。身体には気をつけて下さい。」と言われるのです。本当に私の健康を気遣うならば、そういう仕事を私に持ってこなくても良いと思うのです。だから本当は私のことなど気遣っては居ないのです。私にその役を引き受けてもらいたい気持ちだけなのですね。私はその辺りも分かった上で引き受けています。これが表面的な親切です。身体に気をつけて下さいと一応親切そうに言っているのですね。


これは他人同士だけではなく家族内でも同じような事があります。体の具合が悪い時に「お医者さんに行ったら?」と言うのですね。それは良いのですが、多くの場合なかなか仕事から抜けられなかったりするので行きたくても行けない時があるのです。そうすると「私はこんなに心配していっているのに!」という事になるのです。本当に心配して言っているのならば、「何処の病院が何時まで受け付けているのでこの日のスケジュールはどう?」と相手の状況を見て病院の状況を調べてから言うのが親切です。具合が悪そうだから医者に行けというのは誰にでも言えますが、本当の親切というのは状況を察してさりげなく一番良いと思われる提案をすることです。ここでも調べるという行動が必要なのですね。


言うのは簡単ですが、行動するのは難しいのです。それが自分のためではなく他人の為となると余計難しいのですね。親切そうなことを言う人は「私はあなたの事をこんなに考えているのに!」と本気で思っているのです。でも、それはやはり「考えているのに!」なのですね。考える事は誰にでもできます。でも考えている事プラス行動することは難しいのです。これができるのが本当の菩提心であり親切になるのですね。だから菩提心というのは相手の事を思うだけではなく、相手のために行動することなのです。世間一般ではそこまでする必要が無いと思うのが普通です。


表面的な親切は世の中に溢れていますが、本当の親切というのは普段の生活の中ではなかなかお目にかかることが無いかも知れません。相手のために行動するという事はなかなかこの自分勝手な人の世の中ではお目にかかることが少ないかもしれませんね。でも自分をこの世で活かすことを考えると、この菩提心や慈悲心が大変重要になってくるのです。菩提心や慈悲心が大きければ大きいほど自分をこの世で活かす事ができる事実を知るべきです。普通に生きていれば世の中の通り一遍の親切心で何の疑問も持たずに良いと思って終わってしまうのですが、そこを一歩踏み込んで相手のために行動するという事ができるようになると世界が変ってくるのですね。


これを国家単位でしたのがインド独立の父ガンジーです。彼は自分の事など何も考えてはいませんね。自分という存在をインドの国民の為だけを思い行動する存在にしたのですね。当時イギリスの植民地政策で苦しんでいたインド国民の為に自分の全てを投げ出しているのです。これぞ本当の菩提心であり慈悲心です。彼のお陰でインドは独立できたのですね。しかも非暴力を説く彼の精神のお陰で平和的に独立したのです。この偉大な心に打たれて彼が断食すると独立後の混乱で内戦状態にあったインドの国民が内戦をやめたのです。彼には死んでもらいたくなかったのですね。


何億人もの人が彼の心に打たれるというのは素晴らしい事です。私はガンジーこそ自分を最大限に世の中で活かした実在の人物だと思っています。彼の特徴は口で言うだけではなく、全てちゃんと行動していることです。本当に苦しんでいる人々のために自分の身体を動かして行動しているのですね。自分の得になるような事は一切していません。常に人々の得になることだけを考えて、そして行動しているのです。私はこれが本物の菩提心であり、慈悲心であり親切だと思いますよ。私もほんの少しでも構いませんから彼に近づきたいと願っています。


合掌


仏光

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