自我が強いと依存心も強い | 仏光さんの心の相談室

自我が強いと依存心も強い

一般的に自我の強い人は、「オレが、オレが!私が、私が!」と自分の意見と自尊心がすこぶる強いです。要するにプライドが自分の鼻より高いのですね。この自我の強い人達は二分されるのですが、一つは自我が強くて勇気がある人。もう一つは、自我が強くて勇気の足りない人です。自我が強くて勇気のある人は、自分で事業をしたり、世間で目立つ働きをする英雄タイプの人が多いです。普通はワンマン社長などになっていきます。もう一つの自我が強くて勇気が足りない人は、独立するのは怖いから会社や役所などの集団に所属します。しかし集団の中では自分の自我が通らないから、悩んだり、心配したり、怒ったりして心を病んでいく人が多いですね。


しかし、この両方に共通しているのは、他人に対する依存心が強いということです。勇気が足りない場合は、他人や組織を頼りにしたくなる気持ちが出るのも分かりますが、いつも強そうに見えている自我が強くて勇気のある人が何故、依存心も強いのでしょうか?これが私にも長い間分からなかったのですが、見方を変えれば分かるようになりました。この人達は、自分の自我を満たす為に人を利用するのです。もちろん、色々な事を良い態度で示して、自分が誠意ある事を示したりもしますが、最終的には自分の欲を満たすことしか考えていません。自我が強いということは全て自分の思うとおりに周りに動いて欲しいという願望が強いのです。


要するに、他人が自分の欲を満たす為に働くことを期待しているのです。これはこれで立派な依存です。自分の欲を満たす為に人を使うことを自分の手腕と思い込み勘違いしているのですね。しかもその人達に自分に対する忠誠を求めます。こういう人達は「リーダーは孤独だ。」なんて言っていますが、自我が強いから孤独になるのです。己の人格の問題なのに、リーダーだから孤独と思っている。いっぱいいるでしょう、このような社長が。自我少なく謙虚に生きている人が孤独になる事はありませんね。周りにいっぱい人が寄ってきますから。もちろんそれはリーダーでも同じです。


一番良い例が豊臣秀吉ですね。彼の最後は惨めなものです。豊臣家を頼むと頼りにした徳川家康に最終的には潰されることになります。徳川家康は状況を観察して、秀吉に忠誠心がある振りをしていただけです。自我が強いと一時的には磐石と思われる基盤を作ることができますが、やはり徳が無いのでそれは砂上の楼閣で、何かきっかけがあればあっという間にもろくも崩れ去ります。


こんな歴史上の英雄豪傑でなくても、家で亭主関白で偉そうにしている旦那が、奥さんが先に亡くなるとヘナヘナになってしまうのも同じです。この旦那は奥さんに対し大変強いと思っているのですが、実際は奥さんに依存しているのです。依存しているから、ハイハイと聞いてくれる奥さんに対して偉そうにできるのですね。奥さんに依存している人は奥さんの言動に対して結構腹が立つ人が多いです。心的依存をしているから、自分の思いと違うと腹が立つのです。


私の知る限り、本当に人格のできた人は依存心が殆どありませんね。人には依存しないです。自分を頼りに生きていきます。人と協力して働くことはできますが、依存する事はありませんね。夫婦の関係でもそうです。仲が良くても心的に奥さんに依存しないですね。奥さんが亡くなったら、そりゃ悲しみますが心的に依存はしていないので、その後、結構自分一人でしっかり生きていかれます。


自我が強いと依存心も強くなり、自我が少なくなると依存心が無くなっていきます。どちらが幸せかというと、依存心が無い方が幸せです。依存心が強いと、自分の生き方や感情が依存する相手の状況に大きく左右されます。周りに自分の感情が左右されるから、人生結構辛くなるのです。「こんな会社はもう嫌だ!こんな相手はもう嫌だ!こんな世の中はもう嫌だ!」」となるのです。だから、何ものにも左右されない心と生き方の方が幸せに決まっているのです。やはり自我を少なくする努力が幸せへの第一歩ですね。


合掌


仏光

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