釜山日本語教師会 9月例会報告

 

 9月10日土曜日、いつもの釜山韓日文化交流協会(YMCA15階)で9月例会が行われました。今回は2016年度後期第一回目の例会でしたが、参加者は企画者も含めなんと7名と、なんとも小ぢんまりとした例会になりました。

 

 

1.教師会の紹介

 まず、7月に行われた運営委員会で話し合われた本会の運営方針について報告しました。紹介文の内容は、一つ前の投稿(http://ameblo.jp/buja/entry-12204320271.html)の通りです。本会は昨年発足20周年を迎えました。これからもこの会を守り盛り上げていくために、総務の高橋先生を中心に運営委員でまとめたものです。「参加者一人一人が作っていく場」として、今後も続いていけばと思っています。

 

 

2.自己紹介について

 今月の例会のメインテーマは、学期はじめにはつきものの「自己紹介」でした。

 

まず、釜山外国語大学の佐藤より、同校の日本語総合科目で採用されているCan-doシラバスの「場面設定」について発表がありました。ここでは、学生たちがいつか本当に出会いそうな具体的な場面を設定して、そこで必要な行動ができるようになることを目標に授業を行っています。「日本語で自己紹介をする」にしても、「日本語の授業だから」、「自己紹介のトピックだから」するのではなく、たとえば「日本行きの飛行機に乗ったら隣の席がおしゃべり好きなおばさんだった」という場面を設定し、「1時間のフライトを共にする人だし、がんばって話してみる」という目標を設定して、活動に取り組みます。

 

その後、座談会の予定でしたが7人全員で机を合わせ、以下の5項目について話し合い、活動を行いました。

 

① 授業でどのように自己紹介の指導をしているか

 その授業を行う機関、学習者の年齢や職業などによってさまざまですが、たとえば、ひらがなが読める程度の高校生たちと行う場合は、日本語と韓国語が併記されたマインドマップを教師が作成し、自己紹介をする学習者がそれを持ち、指をさして日本語の単語を拾って読み、周りの学習者が併記された韓国語を読んで、自己紹介の内容を共有するという方法が紹介されました。

 自己紹介だと言えることが限定されるため、好きな人や有名人になり切って自己紹介をするという方法や、上級になると、自分に関する情報を4つ出し、その中に隠された一つのウソを周りの学習者に見つけてもらうという方法も紹介されました。

 

② 教師は学生に対してどのような自己紹介をしているか

 出身地や趣味だけでなく、マインドマップを使ってしたり、逆に名前だけ言って質問させるという方法を取っている先生もいました。

 

③ 韓国の各学校、学院などで、学生たちに必ず聞かれることはどんなことか

 交際している人がいるか、結婚しているかなどの質問は、よく受けることが分かりました。

 

④ 自己紹介

 次に、2の発表の中で紹介したように、実際にある場面を設定して、一人ずつ自己紹介をしてみました。高校生になったり、大学生になったり、韓国の家庭にホームステイをしてみたりと、さまざまな場面で自己紹介をしました。

  

⑤ 自己紹介をしてみてどうだったか

 その場面をイメージするのが大変でしたが、決まりきった方法ではない方法で自己紹介をするのが楽しかったです。聞くほうも場面や立場をイメージしたうえで聞く工夫が必要だと感じました。

 

 

通常ですと、その後会場を食堂に移して食事会という流れですが、今回は食事会に参加できる方も多くありませんでしたので、そのままお開きということになりました。

次回10月度の例会は、10月16日日曜日の予定です。内容につきましては追ってご連絡をいたします。多くの方のご参加をお待ちしています。

 

 

 

 

(9月企画担当 佐藤・大月)