救いの神が現れました!
頼りにしていた銀行に、まさかの口座開設拒否という通告をされた。
ショックを受けたが、落ち込んでいる暇はない。
幸いにもメガバンクは一つではない。
あと2つ残っている。
僕は、残りの2つの銀行に口座開設をお願いすることした。
残りの銀行のうちの一つには、前職で非常にお世話になった。
あるプロジェクトでは、一緒になってある会社の再生に取り組んだりした。
だから、なんとなく親近感もあった。
その銀行に口座開設のお願いに行った。
前回の反省も踏まえて、今回は準備を怠らなかった。
できる限りたくさんの資料を用意した。
説明するためのプレゼンも練習していった。
そして、その銀行を訪れた。
窓口の女性に対して、本気の本気でプレゼンした。
なんとしても開設させて欲しいという気持ちをぶつけた。
それに対する窓口の女性の反応は、
「よくわかりました。
それでは、今説明したことを証明するための書類を用意してください。
用意して欲しい書類は、○○と○○と○○と・・・・○○です。」
10を超える書類を出して欲しい、との要望だった。
その書類は、用意するだけで相当の時間を要するものや、
起業直後ではとても用意できないような書類もあった。
(これは丁重なお断りということだろうか・・・)
そう感じざるを得なかった。
そうは言っても、歩みを止めるわけにはいかない。
僕は、その銀行をあとにして、最後の望みである残り一つの銀行へとすぐに向かった。
その銀行の窓口で、前回の銀行同様に本気の本気のプレゼンを行なった。
すると、窓口の女性は、
「わかりました。
それでは、2週間以内に審査結果をお伝えします。」
と、言ってあっさりと終わった。
追加の資料の要求もなかった。
(え?それでいいの?)
拍子抜けをしてしまった。
だが、何も要求されないので、逆に不安になった。
(これはダメなのかもしれない)
そんな気持ちで、その銀行をあとにした。
窓口で説明してから2日後、僕の携帯が鳴った。
「○○銀行の△△です。
口座開設の審査結果をお伝えします」
(え?もう?)
あまりに早く結果が出たので、
(ああ、やっぱりダメだったんだ)
と、悪い結果がすぐに頭に浮かんだ。
すると電話の向こうから
「当銀行で口座を開設することで決定しました。
今後ともよろしくお願いします」
・・・本当に!!?
「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」
僕は、電話口の向こうの方に何度もお礼を言って、
見えない相手に頭を下げ続けた。
こうして、やっとのことで口座開設にこぎ着けることができた。
この開設してくれた銀行というのが、今のメインバンクになっているみずほ銀行である。
みずほ銀行が口座開設してくれなかったら、僕の会社は存続できなかったかもしれない。
口座開設の手続きが終わった時、僕は思った。
この銀行には、いつの日にか必ずや恩返ししなければならない。
起業して1年も過ぎると、いろんな会社がうちの会社に支援をしてくれたり、
協業を提案してきたりしてくれたりする。
それはそれでものすごくありがたい。
だが、起業直後の時期。
まだなんの実績もない頃。
そういったつらい時期に、当社を助けるよ、と言ってくれて、
実際に支援してくれる会社が何社かあった。
そういう会社には、いつの日になるかわからないが、
絶対にお返しをするつもりだ。
■僕の気づき
調子がいい時期に近づいてくる会社は多い。
本当に大事にしなければならないのは、調子が悪い時に力を貸してくれる会社だと思う。