「いろいろな式場に行っている出張専門カメラマンなら、豊富な知識をお持ちですよね。教えて下さい」というお問い合わせのメールがよく来ます。
これから、時々、各結婚式場の寸評を書いて、ご紹介したいと思います。
なお、感想・評価は、あくまでも私個人の意見です。また、掲載する写真は、お客様の個人情報保護のため、お顔がわかるものは載せません。ご了解下さい。
今回の式場は
東京都昭島市にある「フォレストイン 昭和館」という式場です。公式ＨＰはこちらです。 ホテルオークラさんの系列だそうです。
＜交通＞ 立川からＪＲ青梅線で４つ目の駅、「昭島」が最寄り駅になります。この昭島駅から、徒歩で１０分少々の距離にあります。昭島駅からは専用の送迎バスが出ています。正直、都心からはかなり離れた「郊外」という感じで、交通の便がいいとはいえません。二次会を開催する場合は、やはり、立川まで出てくることになると思います。
＜脱線＞（すいません。マンホール写真撮影が趣味なので）
ちなみに、「昭島市」のマンホールの意匠はこんな感じです。海のない街なのに、なんと、クジラがモチーフになっています。
なんでも、太古の昔、ここは海の底だったらしく、クジラの骨の化石が発見されたんだそうです。そういうわけで、昭島市のシンボルはクジラなんだそうです。
＜建物 敷地＞
立派です。地価の安い郊外という立地もありますが、敷地はとにかく広く、開放感たっぷりです。建物や内部設備も新しいし、とにかく、立派で豪華です。さすが、オークラです。
披露宴会場の前の「ホワイエ」のスペースも、この広さ。豪華です。
フォレストインという名前のとおり、まるで軽井沢の別荘地にでも来た様な、素晴らしい空間です。
広い庭の奥には、こういった洋風の東屋みたいなのがあり、屋外ロケの定番スポットとして使われているようです。
＜教会＞
教会は独立型です。
他と違って、教会の周囲も非常に広々としています。フラワーシャワーとか、ブーケトスとか、思いっきりできます。
祭壇の奥はガラス張りになっていて、その向うの森が見えます。
教会内部、祭壇方向から入り口を見る角度だとこんな感じ。
ちょっと残念なのは、このホテルの大宴会場は、おそらく最大で、３００名以上の披露宴が可能だと思うのですが、教会の収容人数は８０名程度にしか見えませんでした。大規模な披露宴だと、ゲスト全員が教会の中に入るのは無理だと思います。敷地に余裕があるのですから、もっと大きな教会を作ってもよかったんじゃないか？ と感じました。
＜挙式前ロケ＞
とにかく、立派なロケーションなので、ぜひ、挙式の前に時間を確保して、庭などで、ロケ撮影をして欲しいと思います。ほんと、いいところですよ。
大きな池もあります。
こんな写真は、他の結婚式場ではなかなか撮れません。
屋内の場合は、この大階段の前で。
（実は階段の右側にエスカレーターがあるのですが、ぱっと見て、それがわからないようなデザインにしているのが、粋です）
＜ちょっと変わったもの＞
実はここは、「挙式参列者の来賓用控室」として使っていました。ただ、どうみても、「会議場」というか「レクチャーホール」というか。ふだんはそういう用途で使われているのだと思います。でも、来賓の皆さんが、みんな、「何？ ここ？」って、驚いていました。
＜宴会場＞
ホワイエも立派でしたが、宴会場の中もこのように立派な「ホテルのスタンダード様式」という感じの部屋です。天井も高く、開放感があります。
新しい建物ですから、映像機器も充実しています。
＜総評＞
交通は少し不便ですが、その分、敷地や建物がすごく豪華です。さすが、オークラだと思います。
最大の売りは「屋外」の森や芝生、池などの素晴らしさですが、これは、天候に左右される面があるのが欠点です。
天候が良ければ、屋外でロケ撮影できると最高なんですが、雨が降ると、ちょっとつらいですね。
教会と本館の間も遠いので雨の日は大変です。本当は屋根をつけるといいのでしょうが、そうすると、開放感がなくなるし、難しいところです。
建物や設備は、一流ホテルのレベルのものであり、なんら不満は無いです。
ただ、残念なのは「スタッフの質」。基本的に、みなさん、礼儀正しいし、「いい人」なんですが、田舎特有の「のんびりしすぎ」「おおらかすぎる」という面が感じられました。やはり、人的資源のレベルはそんなに高くなく、「ふだんとちょっと違う、イレギュラーなことに、臨機応変に対応できない」という欠点が露呈していました。特に、時間管理のルーズさには閉口しました。このお客様の組だけでなく、同じ教会で次に挙式するお客様にも多大な迷惑をかけているのに、その、重大性に気がつかないという無神経さにはあきれました。
（今回のお客様の披露宴も大幅に終了時刻が遅れたために、二次会の時間も大幅にずれてしまい、二次会の会場に多額の延長費用を払うことになりました。そういう、金銭的な被害も与えているのです）
昔の結婚式は、「誰がやっても全部同じ進行。会場側が決めたことを客に押し付けるだけ」だったので、ある意味、スタッフは「毎回同じことをしていればいい」わけでして、とても楽でした。でも、今は個性派結婚式の時代、お客様のニーズは一組一組、それぞれ違います。これに対応するには相当のスキルが必要なのです。
厳しい評価をしましたが、ハード面は整っているので、あとは、ソフト面をがんばれば、非常にいい結婚式場になると思います。スタッフの資質向上にかかっていると思います。
総合的には「お勧めしたい結婚式場」と言っていいと思います。
以上です。
スナップ写真撮影のご用命はこちらまで
これから、時々、各結婚式場の寸評を書いて、ご紹介したいと思います。
なお、感想・評価は、あくまでも私個人の意見です。また、掲載する写真は、お客様の個人情報保護のため、お顔がわかるものは載せません。ご了解下さい。
今回の式場は
東京都昭島市にある「フォレストイン 昭和館」という式場です。公式ＨＰはこちらです。 ホテルオークラさんの系列だそうです。
＜交通＞ 立川からＪＲ青梅線で４つ目の駅、「昭島」が最寄り駅になります。この昭島駅から、徒歩で１０分少々の距離にあります。昭島駅からは専用の送迎バスが出ています。正直、都心からはかなり離れた「郊外」という感じで、交通の便がいいとはいえません。二次会を開催する場合は、やはり、立川まで出てくることになると思います。
＜脱線＞（すいません。マンホール写真撮影が趣味なので）
ちなみに、「昭島市」のマンホールの意匠はこんな感じです。海のない街なのに、なんと、クジラがモチーフになっています。
なんでも、太古の昔、ここは海の底だったらしく、クジラの骨の化石が発見されたんだそうです。そういうわけで、昭島市のシンボルはクジラなんだそうです。
＜建物 敷地＞
立派です。地価の安い郊外という立地もありますが、敷地はとにかく広く、開放感たっぷりです。建物や内部設備も新しいし、とにかく、立派で豪華です。さすが、オークラです。
披露宴会場の前の「ホワイエ」のスペースも、この広さ。豪華です。
フォレストインという名前のとおり、まるで軽井沢の別荘地にでも来た様な、素晴らしい空間です。
広い庭の奥には、こういった洋風の東屋みたいなのがあり、屋外ロケの定番スポットとして使われているようです。
＜教会＞
教会は独立型です。
他と違って、教会の周囲も非常に広々としています。フラワーシャワーとか、ブーケトスとか、思いっきりできます。
祭壇の奥はガラス張りになっていて、その向うの森が見えます。
教会内部、祭壇方向から入り口を見る角度だとこんな感じ。
ちょっと残念なのは、このホテルの大宴会場は、おそらく最大で、３００名以上の披露宴が可能だと思うのですが、教会の収容人数は８０名程度にしか見えませんでした。大規模な披露宴だと、ゲスト全員が教会の中に入るのは無理だと思います。敷地に余裕があるのですから、もっと大きな教会を作ってもよかったんじゃないか？ と感じました。
＜挙式前ロケ＞
とにかく、立派なロケーションなので、ぜひ、挙式の前に時間を確保して、庭などで、ロケ撮影をして欲しいと思います。ほんと、いいところですよ。
大きな池もあります。
こんな写真は、他の結婚式場ではなかなか撮れません。
屋内の場合は、この大階段の前で。
（実は階段の右側にエスカレーターがあるのですが、ぱっと見て、それがわからないようなデザインにしているのが、粋です）
＜ちょっと変わったもの＞
実はここは、「挙式参列者の来賓用控室」として使っていました。ただ、どうみても、「会議場」というか「レクチャーホール」というか。ふだんはそういう用途で使われているのだと思います。でも、来賓の皆さんが、みんな、「何？ ここ？」って、驚いていました。
＜宴会場＞
ホワイエも立派でしたが、宴会場の中もこのように立派な「ホテルのスタンダード様式」という感じの部屋です。天井も高く、開放感があります。
新しい建物ですから、映像機器も充実しています。
＜総評＞
交通は少し不便ですが、その分、敷地や建物がすごく豪華です。さすが、オークラだと思います。
最大の売りは「屋外」の森や芝生、池などの素晴らしさですが、これは、天候に左右される面があるのが欠点です。
天候が良ければ、屋外でロケ撮影できると最高なんですが、雨が降ると、ちょっとつらいですね。
教会と本館の間も遠いので雨の日は大変です。本当は屋根をつけるといいのでしょうが、そうすると、開放感がなくなるし、難しいところです。
建物や設備は、一流ホテルのレベルのものであり、なんら不満は無いです。
ただ、残念なのは「スタッフの質」。基本的に、みなさん、礼儀正しいし、「いい人」なんですが、田舎特有の「のんびりしすぎ」「おおらかすぎる」という面が感じられました。やはり、人的資源のレベルはそんなに高くなく、「ふだんとちょっと違う、イレギュラーなことに、臨機応変に対応できない」という欠点が露呈していました。特に、時間管理のルーズさには閉口しました。このお客様の組だけでなく、同じ教会で次に挙式するお客様にも多大な迷惑をかけているのに、その、重大性に気がつかないという無神経さにはあきれました。
（今回のお客様の披露宴も大幅に終了時刻が遅れたために、二次会の時間も大幅にずれてしまい、二次会の会場に多額の延長費用を払うことになりました。そういう、金銭的な被害も与えているのです）
昔の結婚式は、「誰がやっても全部同じ進行。会場側が決めたことを客に押し付けるだけ」だったので、ある意味、スタッフは「毎回同じことをしていればいい」わけでして、とても楽でした。でも、今は個性派結婚式の時代、お客様のニーズは一組一組、それぞれ違います。これに対応するには相当のスキルが必要なのです。
厳しい評価をしましたが、ハード面は整っているので、あとは、ソフト面をがんばれば、非常にいい結婚式場になると思います。スタッフの資質向上にかかっていると思います。
総合的には「お勧めしたい結婚式場」と言っていいと思います。
以上です。
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