本当は怖い臭くないおなら〜悪魔の雄叫び〜噛みしめ呑気症候群 | 歯ぎしり 噛みしめ呑気症 空気嚥下症 呑気症 知覚過敏
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テーマ:おならで病気を早期発見スペシャル
『本当は怖い臭くないおなら~悪魔の雄叫び~』

S・Cさん(女性)/40歳  主婦

主婦のS・Cさんは現在、夫と離婚調停中。
半年前に夫が長年に渡り浮気をしていたことが発覚し、以来夫の下を離れ
一人暮らしをしてきました。
そんなS・Cさんにとって、もう1つの悩みがおなら。
1日に何度もおならがしたくなってしまうのです。
おならはなぜか全く臭くなかったのですが、緊張すればするほど腹部に
違和感を覚え、猛烈にしたくなるS・Cさん。
さらに、決まって夕方におならをしたくなるなど奇妙な異変が続きました。

<症状>
(1)臭くないおならがよく出る
(2)緊張するとおならがしたくなる
(3)夕方になるとおならがしたくなる
(4)激しい動悸


<病名>噛みしめ呑気(どんき)症候群


<なぜ、臭くないおならから噛みしめ呑気症候群に?>
「噛みしめ呑気症候群」とは、緊張やストレスが原因で、ゲップやおなら、
腹部の膨満感など身体に様々な異変を引き起こす心身症のひとつ。

原因が分かりづらいことから、不登校や出社拒否などの社会不適応、さらには
うつ病などになることもある恐ろしい病です。

あまり聞き慣れない病名ですが、実は日本人の8人に1人がこの病気を患って
いるとも言われ、中でもストレスを受けやすい20代~50代の女性に多いのが
特徴。


そう、この病の原因はストレス。
S・Cさんの場合も、夫の浮気や離婚調停などが精神的なストレスとなって
襲いかかっていました。

では、なぜストレスを受けると、この病になってしまうのでしょうか?
実は人間はストレスがかかると、無意識のうちに上下の歯を噛みしめるため、
舌が上あごに押し当てられる状態になります。
すると、のどの奥に溜まった唾液と共に、空気も一緒に飲み込み、消化器に
入ってしまいます。
そして、これを何回も繰り返してしまうのです。
普通であれば、1日に飲み込む空気の量はごくわずか。
しかし、この病を患うと、気付かないうちに、胃がパンパンに膨らんでしまう
ほど空気も飲み込んでしまっているのです。

そう、この空気こそ、あの大量のおならの原因。
空気をたくさん飲み込んでいたから、頻繁におならが出ていたのです。

ではなぜ夕方におならが出やすくなるのでしょうか?
朝、活動を開始してから、飲み込んだ空気が大腸に届くまでおよそ5~6
時間。
溜まりに溜まった空気が、大腸の内圧を高めるのが夕方以降なのです。


さらに、緊張すると、胃の動きが活発になり、飲み込んだ空気が大量に大腸に
送り出されるため、おならをしたくなるのです。

激しい動悸を感じたのは、心臓の鼓動がまるで太鼓のように、空気で膨らんだ
胃に反響したために起こったことでした。


でも、これら全ての症状は、空気の飲みすぎが原因。
それ以外は、彼女の身体は正常なため、いくら検査をしても原因が見つから
ないのは当然のことでした。


まさかおならの原因がストレスだとは思ってもいなかったS・Cさん。
ドクターショッピングを重ねた上、辛い症状の原因が分からない事で、さらに
ストレスを感じ、うつ状態になるという悪循環に陥っていたのです。


では彼女は、この病に気付くことは出来なかったのでしょうか?
そのサインこそ、あの“臭くない”おなら。
この病気の場合、おならの成分のほとんどが空気のため、普通のおならより
臭くないのが特徴。
「匂いのないおなら」こそが病を警告するメッセージだったのです。


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