スパイクタイヤのブロンプトンで、断崖絶壁で有名な谷川岳一ノ倉沢へ行ってきた。

 

[走行データ]

ルート 谷川岳ロープウェー駅バス停→一ノ倉沢→土合駅

距離 8.5km
最大標高差 225m
平均斜度 全体-0.6% 上り3.8% 下り4.8%
獲得標高 上り121m 下り218m

 

谷川連峰のひとつ、一ノ倉岳にある一ノ倉沢の岩壁は、日本三大岩場の一つである。谷川岳ロープウェー土合口の奥に位置する。道路があるが、2013年以降、夏も車両通行止めとなっている(歩行者と自転車は除く)。冬は勿論通行止め。厳冬期は4メートルを優に越える積雪に閉ざされ、雪崩も頻繁であるという。経験を積んだ登山者でも油断は禁物であり、従って例年であれば1月に自転車で行くなどもっての他の無謀な企てである。

 

しかし今年は雪不足のようだ。ヤマレコによると、天神平も、例年とは比較にならないほど雪が少ないらしい。ということは、一ノ倉沢までの道は、本格的な大雪が降る前であれば意外と楽にブロンプトンで行けてしまうのではないかと考えた。

 

朝一番の上越新幹線で上毛高原駅下車、バスで、谷川岳ロープウェイの乗り場までやってきた。ここからブロンプトンで国道291号線の通行止め区間(谷川岳登山指導センター下~一ノ倉沢出合)を行く。約3.3キロ、標高差約120メートルである。少し青空が出ているものの谷川岳の天気は変わりやすい。道の状態もよく分からない。慎重に行こう。

 

谷川岳ベースプラザから500メートルもいかないうちに、通行止めの表示だ。但し登山者は通ってよい。無論、私+ブロンプトンは登山者扱いである。

 

雪上に登山者の踏み跡が多くあるものの、雪の量が思ったより多い。しかもやわらかい。乗るとタイヤが雪にのめりこんで進めない。これは失敗したかも。

 

とてもじゃないが、乗れない・・・。ほとんど押して進む。雪の分厚いところは担いで通る(スパイクタイヤのときはOff yer bikeを装着しているので問題なし)。 ようやく中間地点に辿り着いた。既に疲労困憊している。

 

さらに行くと、最初の沢と絶壁が現れた。マチガ沢だ。

 

マチガ沢を過ぎると再び日差しが出てきた。

 

しかし雪道の状況は相変わらずだ。

 

途中で出会った登山者のオジサンの話によると、例年この時期の積雪量は4メートルを越え、下の写真でブロンプトンの上方にある木の根元よりも上あたりまで雪が積もっているという。そうか、これでもマシなのか。

 

再び日は翳り、雪が降り始めた。凍った雪の粒が顔にあたって痛い。まだなのか。

 

最後のコーナーをまわると、本日のゴールの一ノ倉沢がその全容を現した。

 

絶壁である。

 

ここからさらに1キロほど進むと、幽ノ沢までは到達できるようだが、道の積雪はさらに深くなるだろう。また、降雪も強まってきた。このあたりで引き返すのが得策であろう。

 

登山者の間で、人気のスノー・トレイルのようである。一ノ倉沢への雪道の往復で、7グループ、15人ほどに出会った。ブロンプトンの乗車率は低く、持っていったのは失敗だった(通行止めのゲートのところに置いて、徒歩で行けばよかったかもしれない)と思ったが、一方、出会った登山者の皆さん、一様に自転車に驚いてくれたので良しとしよう。

 

大汗をかいた。登山装備でない服装だったので、靴とソックスが雪まみれで寒い。下山して、秘湯・きむら苑『天狗の湯』で、身体を温めるとしようか。

 

秘境駅土合駅、そして秘湯・きむら苑『天狗の湯』に続く

 

雪に覆われた谷川岳・一ノ倉沢の美しい光景はこちらのフォトブックの高解像度写真でどうぞ!

ブロンプトンで谷川岳・一の倉沢 (Ameba Ownd フォトブック)