2016年6月26日19:04キックオフ@京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 天候:曇

京都 1ー2 松本 


【京都メンバー】
GK菅野孝憲。DF右から石櫃洋祐、下畠翔吾、染谷悠太、岩沼俊介。MF右から山瀬功治、佐藤健太郎、アンドレイ、堀米勇輝。FWエスクデロ競飛王、イ・ヨンジェ。
SUB:清水圭介、本多勇喜、内田恭兵、國領一平、ダニエル・ロビーニョ、有田光希、矢島卓郎
監督:石丸清隆

(選手交代)
63分、イ・ヨンジェ→有田:負傷交代。ポジションそのまま。
75分、岩沼→本多:負傷交代。ポジションそのまま。
79分、堀米→矢島:矢島と有田のツートップに、エスクデロがトップ下。中盤をアンドレイ、山瀬、佐藤で組む形に。


【松本メンバー】
GKシュミット・ダニエル。DF右から後藤圭太、飯田真輝、喜山康平。MF右から飯尾竜太朗、宮阪政樹(88分:→武井択也)、岩間雄大、那須川将大、シャドーに工藤浩平(93分:→安藤淳)と石原崇兆(79分:→山本大貴)。FW高崎寛之。
SUB:白井裕人、鐡戸裕史、ウィリアンス、前田大然
監督:反町康治


【審判団】
主審:今村義朗 副審:岩田浩義、関谷宣貴


【得点】*サイドは攻撃側から見て
66分、飯田(京都0-1松本):右CK、宮阪のクロスを中央で飯田が頭で合わせて決める。
76分、飯田(京都0ー2松本):右サイドからのFK、宮阪のクロスをファーサイドで後藤が頭で合わせて落とし、飯田がワントラップから右足でのシュートをゴール右に決める。
92分、山瀬(京都1ー2松本):右CKの流れから、右サイドからエスクデロが上げたクロスをクリアされたこぼれ球を山瀬が拾って、右足ボレーを放つと飯田に当ってゴール右隅に決まる。


【警告】
京都:堀米(42分)、有田(72分)
松本:喜山(17分)



前節、東京Vに敗れて10試合ぶりの敗戦を喫した京都。
ホームに戻ってきた今節、勝ち点差2で3位の松本を迎え撃つことになりました。
これまでJ2で6度対戦して、4分2敗とまだ一度も勝てていない相手です(天皇杯では勝利)。
菅沼が累積警告による出場停止のため、染谷が11試合ぶりにスタメンに復帰。また、本多に代わって岩沼が2試合ぶりのスタメン。前節負傷交代したアンドレイは出場が危ぶまれていましたが、スタメンに名を連ねました。さらに、矢島が今季初めてメンバー入りしましたね。
対する松本は前節と同じスタメン。當間建文が負傷したとのことで、前節から後藤がCBに入っています。元京都の工藤はシャドーのポジションですね。安藤もベンチに。



組織的な守備がぶつかり合う好ゲームもセットプレーに屈する


双方ともに守備で特徴を出した質の高いゲームでした。

基本布陣が4-4-2で戦う京都と、3-4-3気味の松本の試合ですので、お互いにマッチアップがズレることが多くなります。
序盤は松本の前線3枚に対して、京都の4バックが近い距離を取って対応しようとしていましたが、中央に寄る分、どうしても両サイドが空いてきます。サイドハーフの守備もハッキリしなかったこともあり、松本の両ウイングバックが大外からフリーで飛び込んでくる形でピンチを招きました。
しかし、15分も経つと、京都のサイドバックとサイドハーフの守備の関係が良くなり、相手とボールの位置に合わせてしっかりと役割を分担して自由にさせないようになりました。
ここでは攻撃面で京都がボールを握り始めたことも関係していたでしょう。

松本はボールを奪われると、3バックと両ウイングバックの選手が引いてラインを形成します。同時に、前線3枚がボールに寄せてパスコースを限定しようとしていました。
5人が並ぶことになるので、京都から見ると前線のスペースは消されてしまう形にはなります。
一方で、前線3枚を外せば相手の中盤は2人しかおらず、そこから相手の5バックを引きずり出すことが狙い目に。
と言ってもコンパクトに保たれるとスペースは限られてきてしまいます。

そこで京都がやっていたのは主に2つ。
相手からボールを奪った直後にはサイドのスペースに堀米やイ・ヨンジェを走らせて相手を押し下げる。
裏を狙えなければ、ボランチとサイドバックの連携から松本の前線プレスを外して中盤にボールを運んで隙を窺う。
いつもよりエスクデロが引いてプレーすることが多くなった印象はありましたが、トップの位置からボランチのところまで引いてくることによって、相手のCBとボランチは対応に迷いが出ます。それによって、アンドレイや佐藤がフリーで受けやすくなっていて、相手の前線プレスをいなすことができていました。
特に佐藤と石櫃が起点になっていましたかね。
そうなると松本を押し込めることになるので、奪われた時にも早いうちから相手のサイドプレーヤーを捕まえることができやすくなりました。
素早い切り替えでボール保持者から自由を奪うことによって、サイドでのミスマッチもほぼ起こさせないようにできましたね。


押し込んだまま点を奪い切れると良かったのですが、松本もさすがで。
京都の前線のポジションチェンジとショートパスのコンビネーションから5バックを引き出されそうになっても、すぐに他の選手が穴を埋めます。最後中央を締め切る意識と、実際に締めきってしまう守備力の高さが見事でした。
エスクデロが中盤に下りた後、もう一度前線で起点となったり、イ・ヨンジェがもう少し収められたりすれば・・・というところもありましたが・・・。

お互いの守備の状態が良い中で、試合を動かしたのはセットプレーでした。
決まった3ゴールすべてそうですね。
抜群の競り合いの強さを見せる飯田にやられてしまったのは、当然警戒していた中だったでしょうから悔しいところ。
マーカーになっていたアンドレイは前節に負傷もしていたので、競り合いに100%の状態で臨めるわけではなかったかもしれません。

これで今季初の連敗となってしまいました。
しかも今節も負傷者を出しており、気になるところ。
前節もそうでしたけど、負傷絡みのアクシデント直後に失点を喫しているので、ツキのなさも感じます。
とは言え、流れの悪さを引きずるわけにもいきませんし、延期分の試合開催が中2日で迫っている中ではやれることも限られています。
幸いにもと言うべきか、前節やや不安定だった守備はもう一度丁寧さを取り戻していますし、続けていきたいところ。
メンタル面を含めたコンディション調整をしっかりやって、タフな連戦を乗り切りたいですね。



―2016シーズン通算記録―
9勝6分4敗 勝ち点33
27得点 19失点
今節終了時点での順位:6位
*第7節熊本戦は延期(6月29日に開催)

【ゴール】
4点:イ・ヨンジェ、堀米
3点:有田、アンドレイ、山瀬
2点:石櫃、ダニエル・ロビーニョ、エスクデロ
1点:下畠、本多、沼、岩沼

【アシスト】
6アシスト:エスクデロ、堀米
2アシスト:イ・ヨンジェ、ダニエル・ロビーニョ、アンドレイ
1アシスト:有田、佐藤

【累積警告】
2枚:イ・ヨンジェ、エスクデロ、アンドレイ、下畠、ダニエル・ロビーニョ、有田
1枚:佐藤、菅野、石櫃、堀米

*佐藤、本多、菅沼は累積警告4枚による出場停止が一度あり
*菅沼は一発退場による出場停止が一度あり