3月4日15:03@西京極 天候:晴
京都 1ー0 徳島
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017030411/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から染谷、闘莉王、本多。MF右から石櫃、仙頭、吉野、湯澤(55分:→内田)。FW右からエスクデロ、大黒(55分:→ケヴィン・オリス)、イ・ヨンジェ(62分:→岩崎)。
【得点】
京都:闘莉王(90分:←ケヴィン・オリス)
徳島:なし

【警告】

京都:エスクデロ(94分)
徳島:広瀬(38分)、梶川(85分)



3月12日14:03@レベルファイブスタジアム 天候:晴
福岡 2ー1 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017031208/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から染谷、牟田、本多。MF右から石櫃、仙頭、吉野、内田。FW右から小屋松(69分:→大野)、大黒(55分:→岩崎)、エスクデロ(84分:→ヨンジェ)。
【得点】
福岡:山瀬(3分)、ウエリントン(71分)

京都:仙頭(73分:←エスクデロ)
【警告】

福岡:岩下(78分)

京都:吉野(20分)、仙頭(30分)


3月19日13:03@シティライトスタジアム 天候:晴
岡山 2ー1 京都
試合記録:  http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017031902/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から高橋、牟田、染谷(64分:→闘莉王)。MF右から石櫃、望月、吉野、本多。FW右から大野(61分:→岩崎)、ヨンジェ(78分:→大黒)、小屋松。
【得点】
岡山:赤嶺(89分、94分)

京都:望月(61分)
【警告】

岡山:パク・ヒョンジン(68分)、篠原(72分)

京都:高橋(36分)



3月25日15:03@西京極 天候:曇
京都 0ー1 長崎
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017032503/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から高橋、牟田、染谷。MF右から石櫃、望月(53分:→仙頭)、吉野、本多。FW右から大野、ヨンジェ、小屋松(79分:→ソンミン)。
【得点】
京都:なし

長崎:ファンマ(42分)
【警告】

京都:ヨンジェ(32分)、大野(40分)、染谷(59分)

長崎:中村(91分)、ファンマ(94分)



前回の更新から1ヶ月経ってましたね。

3月のスケジュールを終え、京都は4試合で1勝3敗。

今回の記事ではこの1ヶ月を振り返って、チームの現状について思うところを書いていきます。



開幕5戦の流れ


開幕戦も含めて5試合を戦ったわけですが、試合内容としては第4節・岡山戦までは試合ごとに上向いていた印象です。

と言うものの、結果が伴っているわけではありません。


第2節の徳島戦では、開幕戦と打って変わって、後方にブロックを築く守備に変えていましたが、前線の守備が曖昧で、徳島に自由にビルドアップされることに。

完全にボールを支配され、攻撃もままならない状態で、さらに交代枠を使い切ったところで闘莉王が負傷。

厳しい状況でしたが、終盤にロングボールをケヴィンが競り勝ったところを闘莉王が蹴り込んで勝利を収めることができました。


第3節・福岡戦は開始早々に山瀬に先制点を浴びて、追いかける展開。後半にもウエリントンに追加点を奪われます。仙頭のヘディングシュートで1点を返しましたが、追いつけずに敗戦。

早々にリードされたこともあってか、開幕戦と同様に前線から追う守備を見せましたね。

また、それまでの2試合よりもビルドアップが改善された傾向もありました。ここは、福岡が他の対戦相手と異なり、4−4−2で戦うチームだったことも影響していたでしょうか。


第4節の岡山戦では先発メンバーを大きく変更し、多くの若手選手が起用されました。

前線からの守備が活性化し、良い流れで試合を進めることができていたにも関わらず、終了間際に引っくり返されてしまいました。

染谷、ヨンジェと負傷交代が相次ぎ、中盤の運動量も落ちていったことによって、前線からの守備が掛からなくなってしまったことが要因。

同点で留められればよかったのですが、なんとか勝ちたいというところで変に重心が前に掛かってしまったことによって、逆転弾に繋がってしまったところもあります。


とは言え内容は良かったので、そのまま長崎戦に継続できればというところでしたが、そううまくはいかず。

ほとんど攻撃の形を作れず、また、守備の狙いも定まらない散々な出来での完封負けでした。



「引きずりすぎてしまう」守備の傾向


基本的な戦い方としては、開幕戦で見られたもの と志向は変わっていません。

負傷者もあってスタメンの入れ替えは行われていますが、布陣は3−4−3。


守備では前線からのプレスが第一の選択肢。無理であれば5バックの形になり、2シャドーがサイドハーフの位置に入ってブロックを形成します。

相手がボールを持った時に、ボールの位置や選手の位置関係で判断するわけですが、前の選手から順々に捕まえに行くのか、そのままスペースを消すことを優先するのかというところでスタイルが決まってきます。


京都の狙いとしては、基本的には前者のようですけど、徹底されているというほどではありません。

気がかりなのは、前節の結果にかなり引きずられてしまっている傾向にある点です。

開幕戦で無謀とも言えるくらい中盤から前の選手がプレスに出ていながら、第2節・徳島戦ではブロックを敷く方を優先していて驚きましたが、開幕戦で闇雲に前から行って外されたことを反省してのものだったかもしれません。

また、同じスタメンで戦い、相手の布陣も同じだった岡山戦と長崎戦で戦いぶりが大きく異なってしまったのもその現れでしょうか。
岡山戦では3トップがプレスに行くとともに全体で前に重心を掛けていっていたのですが、長崎戦ではあまり前から守備に出ることはせず。もちろん長崎がファンマに長いボールを当てるところから攻撃をスタートさせていたり、京都のボールの奪われ方が中途半端だったりと、他の側面も考慮する必要があります。
とは言え、岡山戦の敗戦の引き金が中盤のガス欠にあったことを考え、慎重に入りすぎたことが大きく影響を及ぼしたように思います。

こういった形で前節の影響を受けるというのは、「反省して、改善しようとしている」という側面もあって、悪いことではありません。しかし現状で言うと、チームの狙いが固めきれていなかったり、選手たちが確信を持ってプレーできていなかったりという面が大きいように思えます。布部監督のやりたいことは分かりますけど、それが落とし込めていないというところですね。

岡山戦ですんなり勝利できていれば、長崎戦がああいった形にはならなかったとも思うので、些細な掛け違いの部分もあるでしょうが・・・。


個々の技術に依存している状況の攻撃

守備面ともリンクしますが、攻撃も不具合を抱えています。
特にビルドアップに詰まる傾向にあり、相手の運動量が豊富な前半はほとんどシュートチャンスを創れていません。

基本としては3バックが横に広がり、適宜ダブルボランチがサポートしながら前に運んでいきたいところ。
前線では両ウイングバックが高い位置を取り、3トップとともにパスを受けようとします。
これまでの試合では相手がこちらの3バックにプレスを掛けてきたとき、適切にボランチがサポートできなければすぐに詰まっている状態です。
3バックで起用されている選手も染谷を除けば元々足元に秀でたタイプではなく、縦パスを入れるための準備段階でもパスが遅かったり、ズレたりすることが多くて、余計に時間も掛かってしまっています。本来なら闘莉王はそこを期待されていると思いますが、遅さを感じてしまうのが今までのところ。
CBで余裕を持って回せないと、必然的にボランチや両ワイドが受けるときも苦しくなるし、特に左サイドでは本多も器用な選手ではないので、やはり苦しいと。
左利きのサイドアタッカーがいないことから来る不具合は交代時にも感じるところです。この辺は開幕前から危惧していましたが・・・。

ボランチがうまく引き出せた場合や、スリートップが個人能力で相手DFを上回れるときには可能性を感じます。
最も分かりやすいのがケヴィンの強さですけど、残念ながら負傷離脱中。
第4節の岡山戦では、長いボールからチャンスを創り出しましたが、ここもボランチの引き出しと前線の特徴が噛み合ったものでした。
吉野と望月が上手く引き出しながら相手を引き付け、左サイドの染谷から大きく石櫃にサイドチェンジを入れる形が決まっていたり、相手のCBの脇にヨンジェや大野が飛び出たりするプレーがハマっていたりというところですね。石櫃の攻撃性や、サイドに流れるのを得意とするヨンジェの特性をうまく使えていました。
裏を返せば、長崎戦ではボランチの動きも少なく、精度の低いロングボールを大野とヨンジェがなんとかしないといけない状況が続いてしまいました。もちろん守備でリズムを崩していたのも影響したでしょう。後半になって仙頭がかなり引き出したことによってボールが回り始めたのは当然の話で。

ビルドアップで不具合が生じているのが現状なので、それより前については個々の技術・パワー頼み。
前線の守備と噛み合うようになれば、空いているスペースを使いやすくもなるし、今のスリートップの組み合わせでは活きやすいかもしれませんが、これからの話でしょうね。

選手も不慣れなことをやっていると思うので、やり続けるのであればそこに順応できるかどうかも重要ですし、変えるならバッサリ行く必要もあるでしょう。
ポゼッションを中心とするなら、仙頭と望月を並べたいところかもしれません。前線では小屋松がよく頑張っていますね。
現状の3バックでボール保持を前面に出すというのは厳しさも感じますが、一方で4バックにしたとしても中盤から前の問題は変わりませんし、どこでどうバランスを取っていけるかでしょう。

ここまで見た限りではどうにか仙頭と小屋松でサイドハーフを務めてもらい、CBを一人削るのが攻撃的には回りそうに思います。ただし、後方で凌ぎ切る守備はやりづらくなるので、問題も孕んでいますが。


若手選手の臆せぬ躍動とベテラン選手の低調さ

ここまで書いている通り、全体としては苦しい状況です。
その中で良いポイントを挙げるとするなら、多くの若手選手が早々に出番を得られていることでしょう。

特に岩崎、大野、仙頭の新人3人は順調に出場時間を伸ばしていますし、移籍組でも小屋松や望月は持ち味を発揮して定位置を掴み取ろうとしています。
チーム自体の結果は出ていませんが、こういった若手選手がしっかりと持ち味を出しつつ、チームを活性化してくれているのは評価すべきかと思います。
見ている側としても頼もしく、また、楽しい部分ですし。
むしろこういった若手選手が出ている時の方がチームが良く回っている印象も受けます。
特に上記したようにスリートップとダブルボランチのプレーはチーム状況に大きく影響しますし、ここで彼らが奮闘しているのは頼もしいところ。

これが、布部監督の求めていることを「忠実にやっている」からなのか、多少逸脱しつつもガムシャラに動いているからことが上手く行っているのか、彼ら自身の判断に基づくものなのかは判別できていませんが・・・。

ただ、少なくともこういった形で若手選手が持ち味を出せる状況に置いているのは今季のチームの良いところ。
シャドーの位置で持ち味が出づらかったヨンジェを最前線に移して機能させるなど、それぞれの選手の特性を現状のシステムの中での最適位置に落とし込んでいることについては評価できると思っています。
本多や高橋、吉野などはちょっと個人能力からすると多くを求められすぎている印象も受けますが、ここは選手層として苦しいところでもあるので、多少割り切る必要も感じます。

若手が奮闘する一方で、「お金の掛かっている」選手たちの働きには不満が残ります。
闘莉王は第2節に負傷してからスタメン出場がありませんが、90分のプレーは厳しそうですし、強さは健在であるものの、どうしてもひとつひとつのプレーが遅くなっている印象もありました。
とは言え、染谷の負傷を受けて途中出場した岡山戦では、短い時間であるということもあってか、さほど気にはならず。しかも意外にも牟田を中央に据えたまま、闘莉王は左CBでしたね。
クローザーもしくはパワープレー時の戦力としては依然頼もしい存在にはなりそうです。もちろん若手CB達が闘莉王のスタメン復帰を阻むくらいのプレーをする必要がありますが。
経験に基づく縦パス潰しの読みはさすがのものがありますし。

大黒、エスクデロの2人はコンディションも整っていないのか、持ち味もなかなか出ず。
チーム状況に左右されて気の毒なところもありますが、大黒はリード時のスクランブル事態で出場した岡山戦で献身性を見せなかったこと、エスクデロは昨季に続いてあまりに緩慢な守備とラフタックルが残念なところとして目立ってしまっています。
今のチームスタイルでは使いづらいタイプですし、途中から出た時にリズムを変化させる役割を担えるかどうかという点に興味があります。その役割に納得できるか、布部監督が要求できるかも含めて。

その他では、人材不足感のあるシャドー・サイドアタッカーの一員として伊東俊も見たいところですね。
田村にも頑張ってもらう必要があるのですが・・・


個人任せの現状を打破するために割り切れるか


ということで、開幕5戦はかなりしんどいスタートになりました。
メンバーを変えることで、個人の特性とマッチさせてどうにかさせているところが大きく、細部は詰められていません。チーム作りでは出遅れていると言わざるを得ないでしょう。
とは言え、負傷者が戻り、多少の割り切りと微調整でそれなりに勝ち点を積み上げられそうにも思うので、チームおよび布部監督の胆力が試されるところですね。
全部一気に解決はできないし、今は相手に応じてどうこうもない状況でしょうから。
まずは骨格を固めてしまい、ケースバイケースでやっていくしかないでしょう。

昨季も開幕から5試合勝てず、内容もイマイチでしたし、どう戦うかも手探りな感じでした。
苦しい状況で迎えたC大阪戦で割り切った試合をやってから勝ち点を伸ばせるようになりましたけど、時期としてはGWに入ってから。


必要以上に焦ることはないですが、あれもこれもやろうとしてどれもできないなんていうのは避けたいところです。

以前にも書きました が、今季は「昇格を狙う」という目標を額面通りには受け取れませんし、そのつもりもありません。
むしろ「来季に備えたアリバイ作り」という側面の方を強く感じるところもあります。上層部がどこまで狙っているかはさておき。編成からいって結果的にはそうなるだろうと(それでも編成もポジションバランスで無茶なところあるけど)。
その視点で行けば、布部監督が苦しみつつも、若手選手を多く起用できているのはある意味で想定内でもありますし、短期的な視点ばかりで見ることもないのかなというようにも思っています。


もちろん、降格しては元も子もないですし、楽観的な見方だとも自覚していますけど。



―2017シーズン通算記録―
1勝4敗 勝ち点3
4得点 7失点
今節終了時点での順位:19位

【ゴール】
1点:ケヴィン・オリス、闘莉王、仙頭、望月

【アシスト】
1アシスト:岩崎、ケヴィン・オリス、エスクデロ

【累積警告】
1枚:闘莉王、エスクデロ、吉野、仙頭、高橋、ヨンジェ、大野、染谷

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2月26日14:03@西京極 天候:曇
京都 1ー2 山形
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017022610/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から染谷、闘莉王、本多。MF右から石櫃、ハ・ソンミン(59分:→仙頭)、吉野、湯澤。FW右からエスクデロ、大黒(82分:→ケヴィン・オリス)、イ・ヨンジェ(59分:→岩崎)。
【得点】
京都:ケヴィン・オリス(90分:←岩崎)
山形:瀬沼(35分:←瀬川)、鈴木(57分:PK)

【警告】

京都:闘莉王(26分)
山形:なし


昨季の終わりにも書いたのですが、今年は諸々忙しい状況が続いているので、不定期での更新にするつもりです。

さて、いよいよ2017シーズンも始まりましたが、開幕戦は完敗でした。
京都も山形も大きくメンバーが変わって、新監督を迎えたわけですけど、山形の方がシンプルに徹底して戦えていた印象が強いです。

山形は攻撃のクオリティは高くなかったですが、前線からハードワークする守備は整えられていましたし。木山監督が昨季率いていた愛媛から数名の主力選手を連れてきているのも戦術浸透をやりやすくしているところがあったでしょうか。
蛇足ながら、西京極での試合は昨季ホーム最終戦から続いて木山監督との対戦です。その試合でも瀬沼に点を獲られて負けているわけですが・・・



骨格は「攻撃的」であるけれど細部はこれから


今季のキーワードとしては「攻撃的に」、「サイドを主体に攻める」というのが挙げられていました。
開幕戦を見る限り、前者については志向としては感じられましたが、実質は伴っていないのが現状。それに引きずられたところもあったのか、後者はほとんど見えませんでした。

まず守り方ですけど、前への志向を持って強く奪いにかかるという意味で、「攻撃的」でした。
基本セットとしては3バック+両ワイドの5人が後ろにいて、相手の中盤にボールが入ろうとするところで一人目の守備(主に吉野かソンミン)が入る。同時に、中央3バックの一角もそれを埋めるように前に出ながら、中盤を飛ばしてくるボールに当たりに行く。ここは闘莉王が一番多かったでしょうか。3バックのセンターですが、フォアリベロ的な感じですね。
奪ったら前へ出ているエネルギーを活かして勢いのまま前進し、相手ゴールに迫りたいといった感じでしょう。

しかし、どういうタイミングで吉野やソンミンが当たりに行くのかというのは曖昧で、「行けそうなら全部行く」っていう状況。そうなると後方の選手も間合いが取りづらいし、ズレやすくもなるので、間のスペースが空くことも多かったですね。
さらに、志向としては前向きを強く持っているため、一度マイボールになった時に重心が前に行きやすい。そこで変な形で奪われてしまうと、相手にとっておいしいスペースが多くできることに。
プレシーズンからカウンターでやられているという話が出ていましたけど、構造的に弱い部分になっちゃってますね。

課題としては守備のスイッチをどこで入れるのかということになります。
これは去年も同じ課題を持ってました。
最前線の選手が守備が上手いわけではないので、役割を制限したいところですが、現状は昨季同様今ひとつ。
特に、ヨンジェとエスクデロのところがハッキリしていなくて、相手の3バックにプレスに行くのか、サイドのスペースをケアすることを優先するのかが場当たり的。
山形の攻撃も精度としてはそれほど高くなかったので、京都のミス絡み以外ではそれほどピンチにはならなかったですけど、今後ポイントになりそう。
昨季のようにブロックを固めて、という守備は今のところ見えませんね。


次に攻撃面ですけど、意識だけは前に行ってましたがこっちも噛み合わず。

石櫃と湯澤が高い位置を取り、エスクデロやヨンジェと絡んでサイドを狙いつつ、ダブルボランチやCBが厚みを付けに行く・・・というのがやりたいところでしょうか。
石丸体制での3バック時に比べてCBの攻撃参加は重要になりそうで、ミスが多かったですが本多がクロスを上げる場面が目立ちましたね。

攻撃のスタートのところで、京都の3バックに対して山形は3トップをぶつけて組み立てを阻害しようとしてきましたが、それを回避する術は持ち合わせていない様子。
とりあえず両ワイドに預けてみても、高い位置でマッチアップが既に噛み合っているのですぐにプレスを受けて戻すことに。
結局最前線に蹴り込むしかないのですが、そこには大黒しかおらず。
大黒も独特の抜け出しで裏を取ろうとはしていましたが、近くに選手がいないのでどうにもならなかったですね。
この辺りはヨンジェとエスクデロの守備時の位置の曖昧さも絡んでいて、奪った後に預けられる位置にいない(味方が把握してない)ので、奪ってすぐさま・・・とはなりづらいです。
ヨンジェは最前線からサイドに流れて起点を作るのが上手い選手ですが、スタートの位置が低くなってしまうと魅力は出しにくかったでしょうか。
縦にすぐ入れて、一度弾き返されてもすぐ拾えればなんとか、というくらいが可能性を感じるところでしたが、山形の集中も高かったのでそうそうチャンスになりませんでしたね。

そうなると中盤で落ち着けて・・・といきたいですが、吉野とソンミンのコンビではそこまでは望めなさそう。
吉野はまだ細かいプレーもでき、多くのシーンでボールに絡む活躍を見せていましたが、後方からどう運んでいくかというのはまだまだな印象。ソンミンはコンディションを上げている最中でしょうか。ポジショニングは悪くなかったですし、技術もそれなりのようですが、力強さはあまり感じませんでした。
昨季同様、エスクデロが引いてきてゲームメイクをする展開が多くなりましたが、これも昨季同様、パスに特別秀でているわけではないですし、キープする時間が長い分、低い位置だとブレーキを掛けてしまうことにも。
こういったビルドアップの不具合が出ると、両サイドも上がっていたり、ボランチの一角も前に出ていたりするのでカウンターを受けると大変なことになりますね。


攻守の全体的に、やりたいこととメンバーがマッチしていない印象が強い試合でした。
あれだけ前から仕掛けたいなら3トップは攻守においてもっと顔を出せるようにしたいですし、攻撃時に両ワイドを張り出させるなら後方のビルドアップは磨きたい。
実績に優れ、個人能力の高い選手を並べた感じはありましたが、まだ繋がってませんね。開幕だからというエクスキューズはあるにしても、それでも。
かなりリスクを負った戦いをしようとしていて、それはそれで一つのアプローチなんですけど、どこまでプラスの要素を出していけるか。

2点ビハインドになって山形が無理に前から来なくなったところは割り引かないといけませんけど、メンバーチェンジから勢いを取り戻せたのは事実。
ボールを動かせる仙頭が低い位置で受けて捌いてを繰り返し、岩崎が頻繁に顔を出す。詰まってもロングボールにケヴィン・オリスが競り勝てるのでポイントを作れる・・・というところでしたね。
この新戦力3人は十分に魅力を発揮していて、今後に期待をもたせましたね。

マッチアップが噛み合う相手で、やりづらさが前面に出てしまったというか、詰められていない部分がいきなり露わになりやすかったところもあると思います。
といっても次節の徳島も同じ布陣なんですが。

開幕戦を見る限り、すぐにチームが回るというのは難しそうです。
一方で、微調整を施すだけでもそこそこやれそうな気もします。
今回は良い形になりませんでしたけど、ここからどういう形でメンバーのチョイスが行われて、どういう戦術的補正を施していくのかが序盤戦の注目点になりそうですね。


―2017シーズン通算記録―
1敗 勝ち点0
1得点 2失点
今節終了時点での順位:13位

【ゴール】
1点:ケヴィン・オリス

【アシスト】
1アシスト:岩崎

【累積警告】
1枚:闘莉王

 

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前回の記事では、シーズンプレビューのような形で、補強動向から今季のチームをどう見ていくかという話を書きました。
今回はシーズンプレビュー第2弾として、ポジション別に戦力状況をチェックしていきたいと思います。
前回はちょっと重めやったので、今回は軽めに、軽めに(笑)
ポジションはここまでの練習試合のメンバーから予想されるところと、俺の好みも含まれてますw


【ゴールキーパー】
(STAY) 菅野孝憲、清水圭介
(IN) 永井建成
(OUT)
 山田元気
*期限付き移籍中:山田元気

昨季同様、菅野がレギュラー候補で、清水がそれを追う形。

2ndゴールキーパーに清水クラスの選手がいるというのは非常に心強い。
昨季も少ない出番ながら安定感の高いプレーをしてくれましたからね。
新加入の永井は第3GKの立ち位置。もちろんベンチ入りから狙っていくことになるけれど、実質的なライバルは山口に期限付き移籍中の山田と見るべきか。
この一年で2人ともどれだけアピールできるかが重要。
なお、GK3人体制はアクシデントの際に不安であるため、昨季同様ユースの若原が2種登録されるだろうと踏んでいます。


【右サイドバック】
(STAY) 石櫃洋祐、下畠翔吾、内田恭兵
(IN) 湯澤聖人
(OUT)
 なし
*期限付き移籍中:大西勇輝

唯一、退団選手が一人もいないポジションで、さらに柏から湯澤が加入したので本職が4人もいます。
層が厚いとも言えるしダブついてるとも言える。
ここ数年右サイドの攻撃を引っ張ってきた石櫃が今季も主軸。
そこに他3人がどれだけ絡めるか。
下畠はCB、湯澤、内田はサイドハーフとしても可能性がありそう。
と言うか、クラブとしては下畠と内田のファーストポジションを右SBとは見ていないということなのかもしれないですね。


【センターバック】
(STAY) 高橋祐治、染谷悠太、牟田雄祐、(下畠翔吾、本多勇喜、吉野恭平)
(IN) 田中マルクス闘莉王、麻田将吾
(OUT)
 菅沼駿哉
*期限付き移籍中:磐瀬剛

ここまでの練習試合では4バックを敷いているようなので、レギュラーは2人ということに。
最大のトピックはやはり闘莉王加入。
布部監督が闘莉王をCBの軸として考えているかどうか、また、闘莉王自身が年間通じてコンディションを保てるかが鍵になりそう。
高さ・強さの面ではリーグ屈指の実力を今なお有していると思われ、得点力や味方への指示出しなど、チームに与える効果は大きそう。一方、スピードや動きのキレはどうしても落ちてきているので、チームとしてどういう守り方をするのかというところに影響を及ぼすはず。

闘莉王を軸とした場合、DFラインを高くするよりも、ブロックを作ってしっかり跳ね返す守備になり、カウンターが主体となるか。そういう意味では去年とあまり変わらないのかもしれない。
ハイラインを保つなら、スピードに優れ、カバーリングに秀でた選手が欲しいところだがそういったタイプはいない。あ、下畠がいるか。まさかの本職を押しのけて下畠チョイスもありえるぞ。
このあたり、布部監督の志向が楽しみなところ。

将来的なことも考えるなら、高橋、染谷、牟田で回したいが。闘莉王が控えにいるというのは、攻撃のオプションとしても相手に脅威ですから。
まだ不安定なところがある高橋、裏への対応に不安の残る染谷、負傷明けの牟田、というところで考えるとやっぱり菅沼の退団が痛いところ。
実際、染谷を取るか菅沼を取るかというところやったんじゃないかと思ってますけど。やっぱり覚悟の再入団を果たした染谷の心情を考えると、ね。
しかし染谷にとっても今季はプレーヤーとして勝負の年になるはず。CBとして勝負するならもう一つ成長したいところですからね。

ルーキーの麻田は左利きの大型CBという希少種。
CBとして体格が良いというのは大きな武器なのは当然ですが、左利きであると攻撃の組み立て時にサイドを使いやすくなるので、このタイプの選手はぜひ大成してほしいところ。
京都だけじゃなくて日本代表レベルでも左利きの大型CBは人材不足ですから。


【左サイドバック】
(STAY) 本多勇喜、(下畠翔吾、内田恭兵、湯澤聖人)
(IN) なし
(OUT)
 岩沼俊介、齊藤隆成、(國領一平)
*期限付き移籍中:齊藤隆成

岩沼、齊藤が退団したため、本職が本多のみになってしまった。
右と左でやけにアンバランスな印象。
本多が出られない場合は、一昨年にやっていたように下畠や内田を左に回すことになるか。でもたぶん不安定なのは変わってない。湯澤がやれるようだと大きいんですけど。
本多も能力には疑いないもの、時折集中を欠いたプレーをしがちなので、ポジション争いをしっかりやれるようにしたいところですが。
うーん、左利きの少なさも考えると岩沼は残したかったところではないかと思うんですけどね。
3バックにして、左アウトサイドにアタッカーを入れるチョイスもなくはないか。
それでも左アウトサイドできそうなアタッカーも見当たらないけど。


【ボランチ】
(STAY) 吉野恭平
(IN) ハ・ソンミン、望月嶺臣、(田中マルクス闘莉王、染谷悠太)
(OUT)
 アンドレイ、佐藤健太郎、國領一平、和田篤紀、(岩沼俊介)
*期限付き移籍中:荻野広大

昨季の主力級だったアンドレイと佐藤が退団し、バックアッパー的立場の國領も退団。
昨夏に広島から期限付き移籍で加入した吉野の移籍期間を延長できはしたものの、層が薄くなった感じは否めない。
練習試合ではワンボランチをやっている模様で、そうなると吉野がファーストチョイスか。
ただ、前線とのバランスを考えるとダブルボランチに落ち着いていきそうな気もする。
まだ練習試合でハ・ソンミンがプレーしていないので、この先吉野とのコンビで起用されるかどうかが注目点。
もう一人新加入の望月は攻撃に持ち味を持っており、ボランチで起用されるにしてもワンボランチだと厳しい。吉野あるいはハ・ソンミンとのコンビで出場を狙うことになりそう。
層が薄いところであるため、闘莉王、染谷といったあたりがフィルター役としてここで使われてもおかしくないか。


【攻撃的MF】
(STAY) (田村亮介、エスクデロ競飛王、内田恭兵)
(IN) 伊東俊、仙頭啓矢、島村拓弥、(小屋松知哉、岩崎悠人)
(OUT)
 山瀬功治、堀米勇輝、永島悠史、(ダニエル・ロビーニョ、和田篤紀)
*期限付き移籍中:石田雅俊、永島悠史

ガッツリ入れ替わったポジション。
昨季の主力がすべて退団してしまったため、新加入の伊東と仙頭にかかる期待は大きい。
また、本職はFWであるものの、田村と小屋松は基本的にはサイドハーフで考えられている模様。
この2人の場合はサイドでの守備をどれだけこなせるかが鍵に。
また、ここまでの練習試合では4−1−3−2もしくは4−1−4−1の形となっているらしく、エスクデロはトップ下で起用されているようだ。
この場合、前述のボランチの組み合わせと併せて中央の守備をどうするのか、といった問題は出てきそう。
ユース上がりの島村は得意とするドリブルで違いを見せられるなら、層の薄さもあって早めに出番がもらえそうにも感じるところ。


【フォワード】
(STAY) イ・ヨンジェ、エスクデロ競飛王、田村亮介
(IN) ケヴィン・オリス、大黒将志、小屋松知哉、岩崎悠人、大野耀平、(仙頭啓矢、田中マルクス闘莉王)
(OUT)
 有田光希、ダニエル・ロビーニョ、矢島卓郎、沼大希
*期限付き移籍中:沼大希

中盤の人手不足とは裏腹に完全に人材過剰な感のあるFW陣。
サイドハーフに回るであろう田村と小屋松、トップ下起用が続くエスクデロを除いたとしてもポジション争いは熾烈。場合によっては1トップだし。
サイドの裏を突くのが得意なヨンジェ、中央で強さを発揮して起点になると言われるケヴィン、ボックス内での動き出しを武器とする大黒の組み合わせ探りもしくはポジション争いが濃厚。
ルーキーの大野も出場した練習試合で連続ゴールとアピールを重ねている。
岩崎はU-20代表との兼ね合いもあり、まずはU-20W杯での活躍が目先の目標になるが、高卒ルーキーとは思えない体の強さ・速さを武器に出場機会を狙いたいところ。
いずれにせよ、多彩な特徴を持った選手が多いだけに、どう組み込んでいくか注目に。



全体を見るとやはり中盤の人手不足と、左利きの不足が目立ちます。
なので新外国人選手の補強あるいは夏の補強があるとするなら、左利きのサイドハーフが欲しいところ。

今のところ4バックにアンカーを置いた形で練習試合を戦っているようですが、上でも書いたようにダブルボランチにする可能性もありそう。
昨季と同様に4−4−2の形でブロック形成する守備をするなら、最初からボランチを2枚にしておけば守備はやりやすいですからね。中盤の一角でエスクデロを起用するならなおさら。
ただしその場合はFWは1枚ということになるので、前線で時間を作れるかがポイントになってくることに。昨季はヨンジェがサイドの裏に流れてキープし、相手を押し下げる役割を担いましたが、中央が薄くなる弊害も。
そこにサイドハーフが飛び込んでいく形をしっかり作れると良かったのですが、守り方との兼ね合いで押し上げに時間が掛かるため、苦しいところがありました。選手層も薄かったし。
今季も中盤の層が薄いわけで、同様の悩みを抱えることになるのか。
そこら辺はどう守るのかというところと、サイドハーフに起用される選手が攻守にうまくこなせるかが重要になります。
前者はやはりCBの起用法にも関わってきますし、指揮官がどう判断するのかというところ。
後者は本職がFWの選手が起用されることも多くなりそうなので、エリア内に人数を掛けられるようにしたいところですね。

やはり新監督というところで、どんなサッカーを志向しているのかちょっと分からず、かなり推測が多いのが正直なところ。
逆に言えば序盤戦はそういったところを観察していくのが楽しみでもありますし、選手起用と位置取りを注目していきたいですね。

もう1ヶ月切ったのか・・・早いなぁ(笑)

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2017年シーズンに向けて、布部陽功新監督が就任した京都も始動しました。
シーズンの幕開けということで、まずはこのオフでの選手の出入りをチェックし、今季の選手編成について見ていきましょう。

まず選手の出入りは以下のようになっています。


(IN)
小屋松知哉 (完全移籍:名古屋グランパス)
望月嶺臣 (完全移籍:名古屋グランパス)
田中マルクス闘莉王 (完全移籍:名古屋グランパス)
永井建成 (完全移籍:ロアッソ熊本)
伊東俊 (完全移籍:モンテディオ山形)
ハ・ソンミン (完全移籍:蔚山現代/韓国)
ケヴィン・オリス (完全移籍:仁川ユナイテッド/韓国)
湯澤聖人 (期限付き移籍:柏レイソル)
岩崎悠人 (新卒:京都橘高校)
仙頭啓矢 (新卒:東洋大学)
大野耀平 (新卒:常葉大学)
麻田将吾 (昇格:京都U-18)
島村拓弥 (昇格:京都U-18)
大黒将志 (期限付き移籍から復帰:モンテディオ山形)


(OUT)
矢島卓郎 (現役引退)
山瀬功治 (契約満了:アビスパ福岡)
有田光希 (契約満了:愛媛FC)
國領一平 (契約満了:長野パルセイロ)
岩沼俊介 (契約満了:長野パルセイロ)
佐藤健太郎 (契約満了)
和田篤紀 (契約満了)
ダニエル・ロビーニョ (契約満了)
堀米勇輝 (完全移籍:ヴァンフォーレ甲府)
菅沼駿哉 (完全移籍:モンテディオ山形)
キロス (完全移籍:レゼンデ/ブラジル)
アンドレイ (期限付き移籍期間満了→完全移籍:シャペコエンセ/ブラジル)
山田元気 (期限付き移籍:レノファ山口)
沼大希 (期限付き移籍:ガイナーレ鳥取)
永島悠史 (期限付き移籍:FC岐阜)
齊藤隆成 (期限付き移籍:水戸ホーリーホック)


(その他)
磐瀬剛 (期限付き移籍期間延長:FC岐阜)
大西勇輝 (期限付き移籍期間延長:奈良クラブ)
荻野広大 (期限付き移籍期間延長:カマタマーレ讃岐)
石田雅俊 (期限付き移籍/昨季はSC相模原に期限付き移籍:ザスパクサツ群馬)
三根和起 (契約満了/昨季はアルビレックス新潟シンガポールに期限付き移籍:ヴァンラーレ八戸)
杉本大地 (完全移籍/昨季は徳島ヴォルティスに期限付き移籍:横浜Fマリノス)


昨季終了時点から16人退団し、14人が加入しました。
まだ公式には出ていませんが、もう一人外国人選手の獲得にも動いているようですね。
昨季オフも入れ替わりが多かったですが、このオフもかなり出入りの激しい印象があります。

各ポジション毎の話は後に回すとして、まずは全体を見渡した時のトピックについて書いていきます。


若手選手の期限付き移籍

いきなり今季京都にいない選手たちのことについて書くのもどうかと思いますが(笑)
クラブの状況を考えると大きなトピックに思えるのでここから。

高卒2〜5年目の選手のうち、田村亮介を除く全員が期限付き移籍することになりました。
昨季から引き続いて期限付き移籍に出る選手も含めれば総勢8名。
京都は元々、少なくとも高卒5年までは面倒を見るのが基本方針のようで、出場機会がなさそうな場合は積極的に外へ出しています。
その意味では今季もそれなりの人数が修行に出るだろうと思っていましたが、ちょっと予想を越える人数になりました。
特に、磐瀬、永島、荻野あたりはポジションバランスやこれまでのパフォーマンスを考えると、京都にいても出場機会を得られそうに思っていたので。

この辺りは今季のクラブ事情が影響していそうです。
昨季は補強費に多くを費やしたために赤字決算となる見込み。
一方で今季も人件費は高めに設定し、赤字覚悟でも昇格を狙うスタンスであることがクラブ首脳陣から発表されています。
その反面、今季昇格を逃すと、Jリーグのライセンス規約を満たすために来季は若手選手を主体として予算規模を縮小することになるとのことです。
いきなりの方向転換は難しいので、昇格を目指したプランを進めるのと同時に、来季に向けたセカンドプランも準備しているのが実際のところでしょう。

つまり、もし今季昇格ができなかった場合を考えると、現在18〜23歳あたりの若手選手たちから来季の主力を担える人材を出しておきたいところです。
そうなると、レギュラーを奪取でき得る環境に身を置かせ、より多くの試合経験を積ませたい・・・それ故の期限付き移籍の多さと見て良いでしょう。

その点では、よく練り上げられているようにも見えます。
移籍先のクラブも京都に縁のある監督やスタッフがいるところが多く、送り出す側としてイメージもしやすいし信頼もできる環境。
また選手側にとっても、各々の足りない部分を補ったり、強みが発揮しやすかったりしそうなチームをチョイスしていて、それぞれの成長の助けとなりそうなところも良いですね。

生え抜き選手が期限付きとはいえ、一気に京都を離れることに危うさや不安を感じるところも出てきていると思います。しかし個人的には、チーム事情と現状の彼らの実力、そして将来に向けての成長度合いを考えると悪くないやり方かな、というように思っています。
京都でずっと過ごしていても、特にユースからの昇格選手は伸び悩みそうだからという考えもあるので・・・。
見方を変えれば、手薄なポジションであっても、選手個々の成長を優先しているところがあるので、自身の成長を第一に考える若手選手獲得のアピールポイントに将来的になってくることも考えられます。
ただし、特に4〜5年目を迎える選手たちにとっては、今季期限付き移籍先で目に見える結果を出さなければ、先々にかなり不安が残るという自覚も必要でしょう。
厳しいことかもしれませんが、何年も「若手」でいられるわけではない年齢ですし、それもプロ選手として逃れられない側面ですから。



有望な新卒選手の加入と「地元志向」


ここまで高卒2〜5年目の話を書いてきましたが、高卒1年目については京都でプロとしてのスタートを切らせるのも慣例となっています。
とは言え、なかなか高卒一年目で出場機会を多く得ることは難しくなっているのが実情。

しかし今季は、各クラブとの争奪戦の末に京都橘高校からU-19日本代表の岩崎が加入しました。
U-20W杯を見据えた代表活動が主体となりそうで、京都でのアピール期間は限られたものになりそうですが、世代トップクラスのストライカーの加入は楽しみなところです。
高卒一年目の選手はたいてい体ができあがっていないので、フィジカル要素で厳しい面が多くなるのが定番。しかし岩崎の場合は、高校選手権予選や全国大会の市立船橋高校戦を見る限りでは、かなり体が強そうで、それでいてスピードを武器にしている様子。
ですので、一年目から出番を得られる可能性も高そうですね。
また、ユースから昇格してきた2人のうち、島村は同ポジションの選手が少ないため、アピール次第で出番が得られそうにも思えます。
高卒選手だけでなく、大卒で加入した大野と仙頭も早速練習試合で好アピールを見せたようで、心強い限り。

今季の若手選手の加入についてもう一つ大きなトピックは「地元志向」でしょう。
岩崎やユースからの昇格組に加え、仙頭、永井、小屋松、望月と京滋地区出身者が揃います。
(今回は京都橘に偏ってますけど・笑。でも最近京都出身でプロに行った選手は多くが橘出身だから仕方ないところも)
クラブとして、安定して有望選手を獲得することをはじめとして基盤を固めていくためには、地域との結びつきを強めなければならないことは確か。
今はスポンサーから安定して資金が得られていても、恒久的なものとは考えない方が良いですし。
その一環として、地元の有力高校出身選手を獲得するのは良いアピールでしょう。
上述したように、高卒出身選手に対して京都はかなり手厚いサポートを行っていますし、その点も併せて有力選手への訴求力としていきたいところ。
実際に今季は有力な新卒選手が獲得できていますし、今季だけでなく将来的な観点も見据えられているのかな、と思います。
それこそ上で書いていたように来季に若手中心路線になったとしても、という準備も整えているとも言えますね。


左利きの少なさ

退団選手と加入選手のリストを見ていて気になったのは選手の利き足。
佐藤、堀米、國領、岩沼といった選手が退団したことにより、左利きの選手が一気に減りました。
今季の所属選手で左利きなのは本多と麻田だけでしょうか。
左利きの選手が少ないと、左サイドで攻撃に幅が出づらくなってしまいやすくなります。右利きの選手が左サイドに入ると中へボールを持ちがちですからね。
一昨年も左サイドバックに下畠や磐瀬が入らざるを得なくなって困ったことも記憶に新しく、今季も同様の問題が起きないか心配なところではあります。
そういえば退団した4人はすべて昨季加入した選手ですね(國領はレンタルからの復帰)。
一昨年の反省はなかったのでしょうか・・・。


主力選手の退団とベテラン選手の加入

退団選手の話が出ましたので、他も見ていくと、大きいのは山瀬と菅沼の退団でしょうか。

堀米に関しては、チームとしては残したかったでしょうね。しかし甲府からすると特別な選手でもあり、本人もやはり甲府でやりたい気持ちもあったのだろうなという感じです。
敬愛する石丸監督が退任ということも影響したでしょうし。
この辺はいろいろ思うところはありますけど、最終的に仕方ないかなという感じはします。
一選手の意向でチームを動かすわけにも行きませんし、ユース昇格選手が特別扱いされるのはどこでも同じでしょうから。

昨季のトップスコアラーでもあり、限られた人員となっている中盤の攻撃的なポジションを務められるという点で山瀬の契約満了は意外なところ。
もちろん負傷の影響もあって、90分持続できないところはありましたが、それでもチームの主将まで務めたプレーヤーですし、奥様もチーム事業に関わっていたことから引退までプレーするのが既定路線だと思っていました。
また菅沼も、加入当時はバックアッパー的な立ち位置だったと思いますが、2年連続でCBの主軸としてプレーし、特に昨季はなくてはならない存在でした。

こういった点で思いがけない山瀬と菅沼の退団でしたが、セットで考えるべきは新たに入ってきた選手でしょうか。特に大黒と闘莉王でしょう。

まず大黒については、昨季の山形への期限付き移籍の経緯が経緯でしたので、復帰は正直なところ意外でした。
大黒自身、石丸清隆前監督との確執を隠そうともしていませんでしたし、一方でその姿勢を山中大輔社長が(実名は出さずとも明らかに)批判する状況でしたからね。
実際のところどういう流れで京都復帰となったか分かりませんが、エリア内で特徴を出せるFWが昨季いなかったのは事実です。
負傷に苦しんだものの、昨季の山形でも相変わらずのシュート感覚を見せていましたので、今季もそれを発揮できれば間違いのない戦力と言えるでしょう。

闘莉王は小島卓スカウトとの名古屋時代の繋がりも効いたでしょうか。
さすがにスピードは落ちていますが、高さ・強さは申し分のない選手。
また、一試合一試合の勝ちに強くこだわる姿勢を体現してくれる選手でもあります。
昨季の名古屋でのプレーに衰えを感じるところもありましたが、昨季オフから公式戦だけでなくプロチームでのトレーニングからしばらく離れていたことを考えると仕方ない面もあったように思います。
今季の始動から体を作り、キャンプを通して開幕を迎える中でどこまで状態を上げていけるかがポイントになるでしょうか。
CBだけでなく、リードされた時のパワープレーにも持ち味を出せる選手ですし、チームに好影響を出せることを願いたいところ。

・・・というような、期待する点はものすごく分かりやすい。
一方で、昨季の中心選手を放出して行うような補強だったのかというところは議論になる点でしょう。

大黒と山瀬ではポジションが異なりますが、年齢的なことや年俸なんかを考えると対象になるところですし。
しかしFWは人員過剰なところがあるし、サイドハーフは逆に手薄。中盤のレギュラー格で昨季から残っているのは吉野くらいですし、加入した選手も中盤は若手選手が多くて、バランスはあまり取れていない印象がします。
総合的に考えると、やはりチームとしての状況を踏まえて、今季昇格を狙ってはいるものの、もし昇格できなかった時のことを強く見据えているように感じますね。
若手選手に関する項で書いたことが、ここにも関係してきますが。


「二面性」をどう見ていくのか

前提となる話として、京都というクラブが置かれている立場は微妙なものがあります。
スポンサーについてくれている企業は大きなもので、特にメインスポンサーの京セラの影響力が大きいのは周知の事実。一方で地域における存在感は低く、J2にいることによって余計に弱い立場になっているように感じます。
資金提供をしている側からすれば、元を取りたいと思うのは当然のところです。

しかし、毎年のように「J1昇格」を期待されるが故に、チーム作りに弊害が出てしまったのも事実。
大きな企業がついているとは言っても、資金的にJ2で最上位に行くようなクラブかと言うとそうでもないのが京都の位置づけです。以前は最上位だったかもしれませんが、今はもう違います。他のクラブも様々な積み上げを行い、競技面でも運営面でも進歩を遂げていっているわけですから。
そうなると、昇格を狙うためにはしっかりしたチーム作りを行うことによって固い基盤を作り上げて挑んでいく必要があります。
京都にとって、大木武監督体制というのは一つの勝負でした。ある程度良い形にはなっていましたが、様々な要因によって、残念ながら昇格を果たすことはできませんでした。
本来ならば、もう一度基盤を整え直し、タイミングを見計らって資金投入して昇格を目指すべきところでした。
ただ京都は外圧もあったり、内部での対立構造もあったりしたのか、そういった道は取らず(取れず?)、歪みを抱えたまま昇格を狙おうとして混乱に陥った2年がありました。

生え抜きの有望選手も流出するし、スポンサーからの資金援助も徐々に落ち込んでいくし・・・という中で、セオリーから外れることは承知で、赤字覚悟の補強を敢行したのが昨季でした。
当然しんどいところはありましたが、考え得る限りでは上々のシナリオでプレーオフにまで至ることはできましたが、これも残念ながら昇格はできず。

昨季は『賭け』に失敗したわけです。実際に赤字も出たようですし。
ここで再び、赤字覚悟で補強費を投じるというのは、本気で昇格を狙うにはちょっとしんどい選択ではないかと感じたところ。
その中で実際に行われているのが、大きくモデルチェンジをするかのような退団・補強動向なだけに違和感はさらに募りました。
戦力的には個人能力の高い選手が多いですし、ハマってくれれば・・・というところですけど、どう転んでくれるかは分かりませんし。


昨季の主力、特に一定年齢以上の選手の退団。
大黒と闘莉王という、サッカーに詳しくない人でも知っているようなビッグネームの加入。
地元選手を中心にした若手有望選手の加入。
生え抜き選手の期限付き移籍の多さ。

こういったところから一つ腑に落ちたことがあります。
「今年はアリバイ作り」
というちょっと言うのが憚られるような話です。

もちろん今季昇格を狙っていないわけではないはずです。
なんとかJ1に行きたいというのは皆が共通して願っているところでしょうから。
ただ、そのためには昨季のままではしんどい部分が多かったですし、2年連続となるギャンブルを行う必要がある。
でも失敗してジリ貧になってしまうことは避けたい。

今季赤字を出した場合、来季は必ず黒字化することが求められます。
そのために、年俸が比較的高い選手をあらかじめ整理しておく。
同時に若手選手の経験の場を優先させるように、期限付き移籍をフルに利用しつつ、新卒や他クラブからも有望な若手選手を加入させ、来季以降への種蒔きも行う。
一方で、周囲(スポンサーであったり地域であったり)にも「本気度」をアピールするためにビッグネームを加入させる。もちろん彼らの効果がプレー面で良いように出ることを期待しているのが第一に来ていると思いますが、副次的な要素も重要なはず。集客・話題に繋がるところもあるでしょうか。
(サッカーにそれほど興味がない人と喋る時に、山瀬や菅野でも分かるかどうか・・・となるわけで。。。)
また、今季昇格できなかったとしても、ビッグネームを加入させるために資金を使うなど、精一杯やったことを感じさせることができるというのもあります。さらに、次の年は絶対に赤字を出せないという強い名目を出せるので、若手路線への転換も周囲を納得させられやすいという。

リスクマネジメントを行っておくのは組織として当然。
迷わせるのは、今リスクを取っていることがメインなのか、リスクケアのための策がメインなのかが評価しづらいことがあります。
ポジションや選手の年齢・実績のバランスを見た時に、今のリスクの取り方が、競技面からすると危うさを抱えているように思えるので。

むしろ、来季若手選手主体で臨むことを考えた時の方が、バランスも良さそうに見えるし、将来性も当然秘めているように思えるところも。
布部監督もそっちの方がやりやすいし、強みも出せるんじゃないかな、と。
もちろん今季昇格を果たせば、J1で戦えるようにさらに戦力を上積みできるので、また状況は変わってくるのでしょうけれど・・・
また、今季のメンバーで昇格を果たし、期限付き移籍で経験を積んで成長した若手選手との融合でより高みを目指す・・・というのが最上のシナリオであることは言うまでもありません。現実的かはさておき。

・・・ですので、今自分自身でもいろいろ考えが整理できてないのが正直なところです。
つらつらうだうだ書いといてなんやねん、って感じですけど(笑)
ほんとはポジションごとに戦力状況まとめて・・・とかって考えてたのに、書いているうちにどんどん外れていってしまいましたw
でも、今季はそれくらい、考え込んでしまうといろいろ深みにハマっていきそうなところがあります。
いろいろムリヤリ消化している思いもありますし。

今季はどんなシーズンになるでしょうか。

でも結局、1試合1試合を楽しんでるだけになるんですけどね、きっと。

2016年の観戦記録

テーマ:
今年の観戦記録です。
あんまし見に行けませんでした・・・。
っていうか2桁行ってないのか。いろいろ忙しかったです・・・。

 
<J1リーグ> 0試合

 

<J2リーグ> 8試合
2月28日 第1節 京都 1-1 水戸 西京極
4月3日 第6節 京都 3-2 山形 西京極
5月3日 第11節 京都 2-1 清水 西京極
5月28日 第15節 京都 1ー0 横浜C 西京極
7月10日 第22節 京都 0ー0 群馬 西京極

7月31日 第26節 京都 3−3 C大阪 西京極
8月14日 第29節 京都 1−0 町田 西京極
10月16日 第36節 京都 1−0 岐阜 西京極


<天皇杯> 1試合
8月28日 1回戦 京都 4−0 加古川 西京極

<JFL・地域リーグ> 試合

<Fリーグ> 0試合

<その他> 0試合

合計 9試合 (1会場)