第17節

6月5日19:03@えがお健康スタ 天候:晴
熊本 0ー3 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017060501/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠、本多。MF右から伊東(69分:→岩崎)、望月(81分:→牟田)、吉野、小屋松。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
熊本:なし

京都:ケヴィン・オリス(23分:←本多、51分:PK)、小屋松(48分:←ケヴィン・オリス)、
【警告】

熊本:イム・ジンウ(70分)

京都:ケヴィン・オリス(77分)、高橋(80分)



第18節

6月11日15:03@西京極 天候:晴
京都 2ー2 町田
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017061104/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠、湯澤(HT:→内田)。MF右から小屋松、染谷、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
京都:闘莉王(58分:PK)、吉野(70分:←岩崎)

町田:吉田(11分)、戸高(89分)
【警告】

京都:岩崎(56分)

町田:中島(25分)、リ・ハンジェ(41分)



第19節

6月17日19:03@BMWスタ 天候:曇
湘南 1ー0 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017061712/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠(84分:→牟田)、本多。MF右から小屋松、染谷(74分:→エスクデロ)、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス(81分:→ヨンジェ)、大黒。
【得点】
湘南:岡本(91分)

京都:なし
【警告】

湘南:岡本(88分)

京都:なし



天皇杯2回戦

6月21日19:00@西京極 天候:曇
京都 0ー1 沼津
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/917045933/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK清水。DF右から石櫃、高橋、下畠(76分:→麻田)、本多。MF右から伊東(53分:→小屋松)、染谷、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス、大黒
(59分:→エスクデロ)
【得点】
京都:なし

沼津:小牧(52分)
【警告】

京都:なし

沼津:伊東(56分)、河津(85分)



第20節

6月25日18:03@西京極 天候:雨
京都 1ー3 金沢
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017062516/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、麻田(HT:→染谷)、本多。MF右から小屋松、ハ・ソンミン(70分:→仙頭)、吉野、岩崎(HT:→イ・ヨンジェ)。FWケヴィン・オリス、エスクデロ。
【得点】
京都:イ・ヨンジェ(52分)

金沢:宮崎(22分)、中美(34分)、佐藤(44分)
【警告】

京都:石櫃(85分)

金沢:垣田(79分)



第21節

7月1日18:03@西京極 天候:晴時々雨
京都 1ー0 群馬
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017070109/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、染谷、本多。MF右からエスクデロ、ハ・ソンミン、望月(80分:→岩崎)、小屋松。FWケヴィン・オリス(80分:→イ・ヨンジェ)、闘莉王。
【得点】
京都:小屋松(92分)

群馬:なし
【警告】

京都:ハ・ソンミン(68分)

群馬:なし



ここまで月に1回のペースで書いてきましたが、6月分では書けず(笑)

7月1日開催の試合まで終えました。けどこれでちょうどリーグ戦の折り返し地点になるのでちょうどいいのかな、と思ってたりも。

今回はリーグ折り返しを迎えたチーム状況と今後のことについて書こうかなと思います。



この1ヶ月の京都


6月に入ってからここまで、リーグ戦5試合と天皇杯1試合を終えました。

6月頭の熊本戦はツインタワーの高さ・強さで押し切り、3−0の快勝。しかし、立ち上がりはかなり不安定な守備を見せていて、早々に先制されかねない状況でした。

どことなく守備が緩くなっている印象はその後も続きます。


町田戦は相手のアグレッシブなラインコントロールにツインタワーの高さを使わせてもらえず、攻撃の形を作れない状況でしたが、両サイドハーフのスピードを活かして逆転に成功。しかし、終了間際に同点を許しました。

喫した2点とも相手スローインのタイミングでマーキングや一対一の対応が緩くなったところを突かれたもの。


同様の失点は湘南戦でも見られます。

闘莉王がコンディション不良でベンチからも外れ、代わりに大黒がケヴィンとツートップを組みました。

大黒の動きは良く、ケヴィンの高さに加えてスペースを突いていく動きが見られ、攻撃面での改善に期待を抱かせるものでした。これまでやっていない組み合わせでもあったので、最後合わないところはちょっと目立ってしまいましたが。

一方で守備面では、DFとMFで形成するブロックの間に簡単に縦パスを通されることが多く、湘南にいい形で攻め込ませてしまうことが多くなった印象でした。反面湘南にもスペースができるので、いい形で攻めることができたわけですが・・・。

エスクデロをボランチで起用するなど、真っ向から打ち合う形になりましたが、最後はスローインから杉岡に簡単に突破を許し、土壇場で失点を喫して敗戦。


ここでミッドウィークに天皇杯を挟みました。

水曜日開催でしたので、大幅にメンバーを変える選択肢もあったと思いますが、闘莉王と菅野が外れたくらいのほぼベストなメンバーでJ3所属の沼津と戦いました。

一方、沼津はリーグ戦から大きくメンバーを変えて戦ってきたのですが、京都は特に見せ場を作れないまま敗戦、とのことでした(この試合は失点シーンしか見れていません)。

失点シーンも対応の緩さがモロに出ていて、チーム内の守備面での規律崩壊や、メンタル面での疲労を大いに危惧してしまうものでした。


実際に続く金沢戦では質の低いミスを繰り返し、前半だけで3失点。

後半に1点を返しはしましたが、公式戦3連敗と正念場を迎えました。

さらに悪いことは続くもので、天皇杯での侮辱発言により、吉野が3試合出場停止を課されます。


そんな中で迎えた前半戦最後の群馬戦。闘莉王が久々に復帰してツインタワーを形成しました。

前半はハイボールを中心に押し気味に進めますが、前線の運動量が落ちた後半は一気に群馬ペースに。

終盤はいつ失点してもおかしくない状況でしたが、ミスジャッジと菅野のビッグセーブに救われました。

それだけに留まらず、小屋松がアディショナルタイムに決勝点を奪い、久しぶりの勝利を挙げました。



京都における「闘莉王依存症」の本質と弊害


この1ヶ月もそうですし、前半戦に目立った現象として、「闘莉王不在時の極端な勝率の低さ」があります。

闘莉王が出場しなかった試合は1分5敗でわずかに勝ち点1。出場した試合では7勝6分2敗なので、驚くほど差がありますね。

これを基に「闘莉王がいないとダメだ!」という話ではないのですが、チーム状況をよく表した数字なのかなとも思っています。


闘莉王は日本を代表するプレーヤーですし、年齢を重ねて運動量はだいぶ落ちましたが、技術レベルや体の強さはJ2では屈指。周囲もよく見えている印象で、運動量は少ないものの攻守に危険なスペースを見つけることのできる選手ですね。

FWで起用されても、カウンターを受けた時には危ないポジションに戻ろうとします。セットプレーでは攻守に存在感を発揮できますし、本職ではないFWとしてもファーサイドに流れてDFを外しての強烈なヘディングや、安定したポストプレーもできるなど、やはり存在感のある選手です。


なかなかこのクラスの選手はいないですし、それが故にチームとして頼りすぎてしまっています。

コンディションが万全でなくても、出られる状態であればスタメンでフル出場。

運動量が少ないとしても、一発の強さで決める可能性もあるし、守備面でもセットプレーの強さや味方を鼓舞するリーダーシップもあるわけですから、試合展開に関わらず置いておきたいというところなのでしょう。

背景には組織的な未熟さのために、最後に個々の強さに頼らざるを得ないところがあったり、交代選手を入れることによるメリットを感じられなかったりするということがあります。経験に乏しい布部監督の自信のなさも関係しているでしょうか。


ただ、やはり考えるべきはここまでにも既に何度も書いている「運動量の少なさ」によるデメリットをどう考えるのかというところ。


闘莉王自身も運動量をセーブしながらプレーしていて、特にリードした状況では無理をしない選択がほとんど。

前線からの守備は限定的ですし、カウンター攻撃を仕掛けられそうな時もスピードダウンさせることが多いですね。

しかし京都としては攻撃の術がツインタワーへのロングボールを第一手としているので、サイドハーフを中心として周囲の選手はこぼれ球を拾いに激しくアップダウンを続けます。そうなると当然消耗は大きいですし、守備面でも走り回っている分、余計に疲労を重ねます。前線から奪いに行こうとする構えも頻繁に見せるようになっていますし。


それでも布部監督は前述の通り闘莉王の攻守における存在感に頼って残すことが多いので、後半には実質10人でプレーしているような状況に。明らかに走れてなくても替えませんからね。

そういった状態では、リードしていても相手が圧力を掛けてくる終盤には持ちこたえられなくなるでしょうし、失点を喫することもある意味当然で・・・・。


攻守に渡って絶大な存在感を発揮できる選手であり、当然その強みを活かすように戦うべきなのですが、そこの強みにすがるしかない現状には歯痒さを覚えてなりません。

闘莉王がいることによって得られる勝ち点は大いにありますが、闘莉王に頼りすぎることによって失っている勝ち点もあるように思えるという現状ですので。不在時にほとんど勝ち点が取れないというのも、闘莉王に頼りすぎている現状を表しているでしょう。


 

場当たり的メンバー選考に感じる不信感


闘莉王の起用法だけでなく、様々なところでチームの混乱を感じます。

今季は選手数が例年よりやや少なめであることに加え、負傷者が多いためにやり繰りには苦労しており、様々な組み合わせがテストされています。

5月はケヴィンの出場停止とともに、岩崎がU-20代表で離脱していましたが、6月に入ると前述の通り大黒柱の闘莉王がコンディション不良で不在がちになっていました。

ですので、5月同様にツインタワーだけでない攻撃パターンの模索やサイドハーフのオプション探しに取り組むことにもなりました。

開幕直後から「やりたいサッカー」であるらしい後方からの繋ぎを主体とした地上戦を重視しようとするところもありますね。


しかし、全体的に継続性が乏しい印象です。

と言うのも、うまく行きそうな兆候があっても試合ごとに変えられてしまうので・・・。

ヨンジェとケヴィンのツートップは最もバランスが良さそうでしたし、伊東のサイドハーフもバランスに気を配れる点では面白そうだったのですが、これもやはり闘莉王依存の余波や、エスクデロをどうにか組み込みたい意向もあって採用はされないですね。地上戦をやりたいからエスクデロの中盤器用にこだわっているのかもしれませんが・・・。守備面との収支が合いづらいのは昨季同様で。


なので、どういった部分を評価しようとしているのかが見えにくい印象が強いですね。

そして、目指しているサッカーがどこにあって、どう近づこうとしているのか結局のところハッキリしません。

評価軸が見えにくいのでブログも書きにくいです(苦笑)

そういった状況が開幕直後からずっと続いているわけですから、布部監督の手腕には疑問しかありません。

本気で昇格を狙うのなら、このまま続けることは納得し難いですね。


4−4−2に変え、守備に関しては昨季ベースのものを採用したことによって形は整えられました。

とは言えこれも昨季のDF陣とコーチングスタッフが残っているので難しくはなかったでしょう。裏付けるように新加入のボランチ陣の守備は怪しげですし。

守備面では徐々に前線から奪いに行こうとする構えを出してきていますが、スピードに欠ける闘莉王とケヴィンのツートップでは前線の守備がかかりにくく、それでも中盤が突っ込んだりするので簡単に裏を取られるケースも。

カバーリングに長けた下畠が負傷し、中盤の要である吉野が天皇杯での侮辱発言で3試合の出場停止を受けたことによって、チームとしてはより危機感を感じてしまいます。



今季の目標はどこへ


さて今回の最後に、前半戦も終えたことですし今季の目標を考えてみます。


シーズン前は新加入の選手も多いことですし、新監督でもあるので、前半戦にどこまで上げてこられるかで昇格どうこうを考えるべきだと思っていました。

で、ここまで21試合を終えて率直なところを言うと、今季は「残留争いに巻き込まれないこと」が第一目標で、最低限は「降格しないこと」となるでしょう。

今のところは降格圏と勝ち点差が開いていますし、昇格プレーオフ圏内ともそこまで離れてはいません。

しかし上記してきたようにチームの方向性はあやふやで、クオリティも大して上がっていません。

選手個々のフィジカル能力を前面に出せばそれなりに勝ち点は拾えそうですが・・・。

そうなると個々のコンディションをどれだけ保てるかが勝負ですが、今のところは上手く行ってませんし、そうなると苦しいのは確かで・・・。

残留争いという意味では、直接のライバルになる下位チームに勝ち点を与えていないことは評価できるかもしれませんが、評価と言っていいのかどうか・・・。


今季は既に人件費高騰で赤字確定のようですし、監督交代に踏み切りにくい状況もありそうです。

野口強化部長なり小島スカウトなり、社長に「候補の中でダントツ」とまで言わせたくらいですから、呼んだ人のプライドも出てくるでしょうし。しょうもないプライドですけど。


となると、開幕前にも少し書いた のですが、今季は若手路線にシフトするためのアリバイ作りの一年と考えるしかないのかもしれません。

今季の第一目標が何か、ということは考えておかないといけないのでしょうし。来季どうするのか、ってところもあるんですけど。

そうなると今季の残り試合をどういうテンションで見ればいいのか悩ましく、忍耐を強いられることになるわけですが・・・。


シーズン後半戦、京都はどういう動きを見せるでしょうか。


後半戦のブログはその展開次第で考えます(苦笑)



―2017シーズン通算記録―
7勝7分7敗 勝ち点28
27得点 26失点
今節終了時点での順位:15位

【ゴール】

8点:闘莉王

5点:ケヴィン・オリス、小屋松

2点:仙頭

1点:望月、岩崎、大黒、本多、伊東、吉野、イ・ヨンジェ

【アシスト】

3アシスト:ケヴィン・オリス、岩崎、石櫃

2アシスト:本多、エスクデロ

1アシスト:イ・ヨンジェ、大野、湯澤、ハ・ソンミン、吉野、伊東、闘莉王、小屋松

【累積警告】

3枚:吉野、染谷、闘莉王、高橋、石櫃

2枚:仙頭、望月、ケヴィン・オリス、ハ・ソンミン

1枚:エスクデロ、高橋、ヨンジェ、大野、湯澤、菅野、小屋松、伊東、下畠、岩崎


*ケヴィン・オリスは一発退場による出場停止が1回アリ

*吉野は天皇杯での出場停止(3試合)をリーグ戦で消化

 
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第10節

4月29日14:03@大銀ドーム 天候:晴
大分 1ー3 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017042906/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠、本多。MF右から小屋松(91分:→伊東)、吉野、ハ・ソンミン、岩崎(95分:→仙頭)。FWケヴィン・オリス(77分:→大黒)、闘莉王。
【得点】
大分:小手川(77分)

京都:小屋松(15分)、闘莉王(54分:←岩崎)、岩崎(70分:←吉野)
【警告】

大分:伊佐(85分)

京都:ハ・ソンミン(17分)、吉野(37分)


第11節

5月3日15:03@豊田スタジアム 天候:曇
名古屋 1ー1 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017050315/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、下畠、本多。MF右から小屋松、吉野、ハ・ソンミン(27分:→伊東)、岩崎。FWケヴィン・オリス(85分:→イ・ヨンジェ)、闘莉王。
【得点】
名古屋:シモビッチ(91分)

京都:ケヴィン・オリス(40分:←伊東)
【警告】

名古屋:杉森(50分)、田口(54分)

京都:なし

第12節

5月7日16:03@西京極 天候:晴
京都 1ー0 讃岐
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017050712/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃(94分:→伊東)、高橋、下畠、本多。MF右から小屋松(72分:→湯澤)、望月(84分:→麻田)、吉野、岩崎。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
京都:闘莉王(36分)

讃岐:なし
【警告】

京都:小屋松(31分)、望月(74分)

讃岐:なし

【退場】

京都:ケヴィン・オリス(77分)



GWの3連戦を終えました。
この時期の連戦も少し前はほんとにタイトで中2日が当たり前でしたが、最近はちょっと余裕が作れるようになってますね。中3日での3連戦でしたが、初戦は大分での試合だったとはいえ、その後は近隣アウェーの名古屋、そしてホームゲームという流れでした。
戦績は2勝1分。ここ5試合負けなしで徐々に順位も上がってきたように、結果としては上々のものと言えるでしょう。
しかしまだまだ不安定なところが多いのが実情。ということで今回はそのあたりを書いていきます。


GW3連戦の流れ

4月後半、第8節の愛媛戦から4−4−2のシステムを採用し、高さ・強さに優れる闘莉王とケヴィン・オリスのツートップへのロングボールを主体にしたサッカーになっています。
この3連戦もその流れを踏襲。
まず第10節・大分戦はハイクロスを効果的に使って早々に小屋松が先制点を挙げました。後方から丁寧なビルドアップで試合を作る大分に長くボールを保持され、押し込まれる時間が長かったですね。
しかし、やはりハイクロスから闘莉王が追加点を挙げ、岩崎もプロ初ゴールをゲット。
セットプレーで1点を返されはしましたが、そのまま勝利を収めました。

続く名古屋戦も大分戦と同様にボールを長く握られる展開。
名古屋は風間監督流のサッカーとしてはまだ粗さがあって、ミスも多い印象でしたが、それでもボールをチーム全体で運ぶことを徹底しているチーム。それに対してブロックを作って凌ぐ時間が長くなりましたが、前半終了間際にFKからケヴィン・オリスの強烈なシュートで先制。
後半も耐える時間が続きましたが、アディショナルタイムに相手のパワープレーからシモビッチに押し込まれ、追い付かれてしまいました。

GW最後の試合となったのはホームでの讃岐戦。
強い風が吹く中で、風下の前半はなかなか前に運べませんでしたが、セットプレーから闘莉王が押し込んで先制点。
風上に立った後半はボールを持つ時間が長くなりましたが、やはり攻撃の中心はハイクロス。
相手の讃岐もエブソンを上げてパワープレー。
京都はケヴィン・オリスが主審への暴言で退場処分を受け、数的不利にもなりました。
これに対して京都は湯澤と麻田をDFラインに入れ、下畠をボランチに移す布陣で耐え抜き、完封勝利を果たしました。


徹底しきっているわけではないパワーサッカーに感じる歯痒さ

あくまでチームの攻撃の主体は、ツインタワーへのハイクロスを利用したパワーサッカーです。
しかし、ツインタワーを採用してすぐの愛媛戦や松本戦ほど放り込んでいる印象はこの3連戦ではありませんでした。

もちろん外的な要因もありました。
大分戦と名古屋戦では相手に長くボールを保持されたために攻撃の回数自体が削られてしまいましたし、讃岐戦では強風の影響でボールが流れてしまいやすかった上に、前半は風下に立っていたというところですね。

しかし、ツートップが相手のエリア近くでポジションを取っているにも関わらずクロスを上げない場面も多かったです。
その代わり、サイドハーフもしくはサイドバックが高い位置でボールを持った時に、ボランチが絡んでいってサイドを崩していこうとしたり、中央でも低いボールを前線に当てて行ったりと手数を掛けた攻撃へのトライがありました。

元々チームとしては後方から丁寧に繋いで枚数を前線に掛けていきたいという狙いを持っていたので、徐々にそちらへシフトしていきたいというところでしょうか。
現状のパワーサッカーはツートップおよびサイドハーフの個人能力に負う部分が大きいので、このまま続けていくにはリスクがあります。
前回の記事 でも触れた通り、今後このサッカーからどう発展させていけるかが重要です。
その一環として、変化を付ける狙いがあるのだろうと思います。

ただ、現状ではサイドまで繋いだとしてもそこからの形はありません。
基本的にはツートップは放り込みに備えて中央でポジションを取りますし、そこで準備していてもクロスが上がってこないとなった時に動き直す必要。ツートップは2人ともスピードに乏しいので、そこからサイドでの崩しに参加するのも手間取る様子があります。
また、サイドに流れたり中盤に降りたりして崩しに参加しようとしても、スムーズさには欠けますね。闘莉王もケヴィンも体が強く、足元でもキープできるので、そこを起点とすることもできそうに思えますが・・・。
最終的にはやはりハイクロスをゴール前に送り込むことが多くなってしまうわけですが、そこに至るまでに動き直しもあったりするのでタイミングが合いにくくなることも。また、途中で奪われると危険なカウンターを受けることにもなるので、なんとも歯痒い状況になってしまいました。


発展させるためにはトライすることも重要

パワーサッカーから発展させていくためにチームが動こうとしているのは確かだと思いますが、現状では上述したように中途半端なものとなっています。
もちろん連戦期間だったので、コンディション調整をメインにせざるを得ないところがあり、この3連戦の中でどうにかするというのは厳しかったと思います。

とは言え、現状のチーム状況に合わせた守備の整理や、今後に向けたトライはもっとあっても良かったように思います。

まず守備の話をすると、攻撃への移行の話です。
上でも書いた通りツートップを使った崩しはハイクロスへの競り合いがメイン。
スピードのないツートップでもあるので、なかなかカウンターで一気に相手ゴール前に迫ることは難しいですね。
しかし守備の仕方を見ると、高い位置からプレスを掛けていき、前線で奪い取ろうという姿勢が見られます。
大分と名古屋がポゼッションを強く志向するチームである一方で、後方の繋ぎがまだ不安定だったので、前線から行っても奪える手応えがあったからという点も大きかったでしょう。
相手のリズムを崩すという点では意味はありますが、有効に攻撃に転じられた回数は少なめ。むしろサイドハーフの運動量を増やしてしまうだけになっていた印象もあります。このあたりはツートップがそれほどプレスに行かないというのともマッチしていないですしね。

結局のところ、チームとして攻守に渡り岩崎と小屋松の能力に頼る部分が大きかったです。
ケヴィンと闘莉王を含めると前線4枚のセットを維持しないと質を担保できなさそうなサッカーでした。

であるならばそれを最大限活かす方策を考えるべきですし、そこからの発展を狙うなら交代策の使い方も違っても良かったかなと思います。
早々に3点差をつけた大分戦でさえほぼ動きがなかったですし。
名古屋戦の失点に関しては、相手もパワープレーに出てくる中で、向こうにボールがこぼれてしまった不運もありました。
とは言え、今季終盤に失点を喫することが多いのは、個人能力で凌ぐ守備をしている中で終盤に運動量が落ちることで押し込まれていくことが根底にあります。なので、選手の入れ替えで最低限でも運動量を担保することくらいはやるべきだったかと思います。
連戦だったわけですし、繰り返しですが前線4人の負担が大きかったのですからなおさら。

ただし、ようやくながら讃岐戦はそういった一面が見られたことは良かったと思います。
ケヴィンの退場で割り切れたところもあったと思いますが、相手のパワープレーに対して競り合いに強い湯澤を右SBに入れ、さらにルーキーながら長身の麻田を抜擢するとともに下畠をボランチに移す策も奏功しました。
先々を見据えるならこういったトライは必要ですし、むしろもっと早くやっておきたかったところもありますが、経験の少ない指揮官にとってはこの成功経験は大きいでしょうし、終盤のプランにも加わっていくでしょう。

まだまだパワーサッカーからの発展は目処が立っていない状況ですが、讃岐戦を最後に岩崎がU-20代表遠征のために離脱しますし、次節はケヴィンも出場停止です。

さらに次節からまた連戦ですし、この1週間の使い方は非常に重要ですね。


このGW3連戦、結果としては上々ですが、パワーサッカーからの発展という点では中途半端なものでした。

メンバー変更を強いられる中で、元々目指していた地上戦の要素も取り入れていくことになると思いますが、続いての相手はパスサッカーを得意とする山口。

むしろパワープレーが有効に効きそうな相手ですので、若干間が悪い気もしますけど、京都としては進めているサッカーに変化を付けるときが必ず来るので、連戦の頭に来たことを喜ぶべきなのかもしれません。

ここ5試合で多くの勝ち点を稼いだことにより、残留争いから少し離れることもできたわけですからね。

まだ油断はもちろんできませんが。



―2017シーズン通算記録―
4勝3分5敗 勝ち点15
15得点 16失点
今節終了時点での順位:15位

【ゴール】

7点:闘莉王

2点:仙頭、小屋松、ケヴィン・オリス

1点:望月、岩崎

【アシスト】

2アシスト:ケヴィン・オリス、岩崎

1アシスト:エスクデロ、ヨンジェ、大野、石櫃、湯澤、ハ・ソンミン、吉野、伊東

【累積警告】

2枚:仙頭、染谷、闘莉王、吉野

1枚:エスクデロ、高橋、ヨンジェ、大野、湯澤、ケヴィン・オリス、石櫃、菅野、ハ・ソンミン、小屋松、望月

 
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第6節

4月1日14:03@フクアリ 天候:雨のち曇
千葉 2ー2 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017040110/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から高橋、染谷、本多。MF右から石櫃、仙頭、望月、湯澤。FW右から大野(72分:→岩崎)、小屋松(87分:→田村)、イ・ヨンジェ。
【得点】
千葉:清武(8分)、近藤(91分)

京都:小屋松(24分:←ヨンジェ)、仙頭(60分:←大野)
【警告】

千葉:熊谷(85分)

京都:なし


第7節

4月8日17:03@ニッパツ三ツ沢 天候:曇
横浜 2ー0 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017040813/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から牟田、染谷、本多。MF右から石櫃、仙頭(69分:→エスクデロ)、望月、湯澤。FW右から小屋松(77分:→ケヴィン・オリス)、イ・ヨンジェ(74分:→大黒)、岩崎。
【得点】
横浜:イバ(61分、71分)

京都:なし
【警告】

横浜:野村(63分)

京都:湯澤(7分)、仙頭(55分)、染谷(62分)、ケヴィン・オリス(86分)


第8節

4月15日15:03@西京極 天候:晴
京都 3ー2 愛媛
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017041507/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、染谷、湯澤。MF右からエスクデロ(65分:→小屋松)、吉野(79分:→仙頭)、ハ・ソンミン、岩崎。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
京都:闘莉王(52分:←石櫃、72分:←湯澤、92分:←ケヴィン・オリス)

愛媛:近藤(45分)、浦田(91分)
【警告】

京都:石櫃(32分)、闘莉王(53分)、菅野(87分)

愛媛:林堂(31分)、有田(65分)



第9節

4月22日15:03@西京極 天候:晴
京都 1ー1 松本
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017042212/
【京都出場メンバー(4-4-2)】
GK菅野。DF右から石櫃、高橋、染谷、本多。MF右から小屋松(92分:→大黒)、吉野、ハ・ソンミン、岩崎。FWケヴィン・オリス、闘莉王。
【得点】
京都:闘莉王(52分:←ハ・ソンミン)

松本:飯田(63分)
【警告】

京都:なし

松本:なし



4月に入って4試合を消化しました。

この4戦で1勝2分1敗。3月を終えて1勝4敗と大きく出遅れていたことから考えると、戦績としてはやや持ち直したところ。

ただしここまで9試合を終えて2勝しかできていませんし、順位も19位に沈んでいます。

まだ大分戦が残っていますが、すぐに試合を見ることができない上にGWの連戦に突入することもあるので、ここらでまとめておこうと思います。



最近4試合の流れ


4月1日に行われた第6節の千葉戦では、流れの悪さを象徴するかのように開始早々にあっさり失点。

ただ、エスナイデル新監督を迎えて超ハイラインで戦う千葉もかなり不安定で、お互いに混乱しながら戦っているような試合になりました。

京都としては相手の高いDFラインの裏に長いボールを送り込むだけでチャンスになるため、課題となっていたビルドアップ能力の低さは目立たない試合になりましたが、ワンパターンで慌ただしいだけのサッカーになってしまった感もありました。

小屋松と仙頭のゴールで逆転に成功したものの、終盤に追いつかれる痛恨のドロー。


続く横浜C戦は、慎重に戦って拮抗した試合に持ち込めてはいましたが、後半にサイドでのビルドアップミスで失ったところから、引きずり出されたCBの間を突かれて失点。

さらにPKで追加点を許すと気持ちも切れてしまい、大黒に負傷明けのエスクデロ、ケヴィン・オリスを投入してアタッカーを増やすも特に形はなく、チグハグな印象のまま敗戦。

これで順位も自動降格圏内の21位にまで後退しました。


なんとかテコ入れをということで、愛媛戦からは4バックへ転換しました。

スタメンも大きく変え、前線に闘莉王とケヴィン・オリスを並べるツインタワーへの放り込みがベースに。

後方の不安定さはまだ引きずっていて、ミスも多い試合でしたし、右サイドハーフに入ったエスクデロの守備の弱さを狙われて多くのピンチを与えることになってしまいました。

しかし、闘莉王が驚異的な得点力を見せてハットトリック。特に3点目は後半アディショナルタイムに追いつかれた直後に飛び出たもので、「またか・・・」となりそうなところからチームを引き上げるゴールとなりました。

これで久しぶりの勝利。


松本戦でも引き続きパワーサッカーで戦いました。

追いつかれてドローにはなったものの、パワーサッカーを得意とする松本相手に空中戦で優位に立っていたのは特筆すべきでしょうか。



クロージング問題の裏にあるもの


今季ここまでの試合では、終盤の失点が目立っています。

岡山戦、千葉戦、愛媛戦とリードして迎えた後半アディショナルタイムに追い付かれる試合を既に3つもやっていて、勝ち点を思うように得られない象徴になっています(愛媛戦は勝つことができましたが・・・)。

よく「試合の締め方が悪い」というような言い方をされますが、今季に関して言うと締め方どうこうというよりも、簡単に押し込まれやすい守備に問題があります。

つまり、ベースとなる守備自体に欠陥があり、元々個々の対応でなんとか凌いでいる状況であるということです。そのためリードして迎えた試合終盤には、メンタル面で引き気味になってしまう自分たちと前に出てくる相手との精神的バランスや、体力の低下によって対応がより難しくなっているという状態。


昨季も同じ状況に陥ることが多かったですが、中盤より前で奪う仕組みが確立できていないからというのが大きな要因としてあります。

昨季はツートップの守備をほぼ免除していて、その代わりに後方で中盤とDFラインの距離を近く保つことによって絡め取る守備で凌いでいました。これはこれでそれなりに守れていたのですが、どうしても自陣深くまで持ち込まれやすいですし、奪った後に攻めに転じることに苦労することに。石丸前監督もどうにかしようと手を施そうとしていましたが、結局上手く行かないままシーズンを終えたところがあります。


その反省を受けてか、今季は前から奪いに行く姿勢を出していた、はずでした。

「はずでした」と言うのは、開幕戦は(出来はどうあれ)そういう志向でやっている様子だったのですが、試合ごとにその意識にブレがあるためです。

当然選手によって得意不得意がありますが、前線の組み合わせによってはほとんど守備にならないことも。
 

行かないなら行かないで昨季のように後方で厚く守ってしまっても良いのですが、意識としては前でというようになっているのか、中盤では勢い良く奪いに出てくることもあります。このあたり、選手間で意識にギャップがありそうなのが悩ましいところ。

厳しいのは、前に潰しに出た時にあっさり入れ替わられてしまうことですね。これは個人の対応能力から来るものもありますし、意識の違いがあって、後ろがついてきていない分余計に目立っているところもあります。


特に3バックを採用した時はサイドでの対応が曖昧。

相手のサイドプレーヤーがボールを持った時に京都のウイングバック(石櫃や湯澤)がかなり前に出ていくのですが、その後方のケアがハッキリしておらず、芋づる式にCBが引きずり出されていくことに。

なぜか3バック時にDF陣がスライドして穴を埋める意識が薄く、さらにダブルボランチに守備の不得手な仙頭と望月で組んでいたこともあって、その隙間で仕留められることが目につきました。
 

負傷者の関係や、特に守備の中心となるはずの吉野が離脱していたことも大きかったですが、ベンチメンバーで守備を厚くする動きが取りにくかったこともエクスキューズとしてあります。

ただ、チーム全体としてあやふやな守備を続けていることが苦戦の最大の原因と言えるでしょう。奪えなければ攻めにも出られないし、一度奪われるとなかなか奪えないまま押し込まれるでは試合になりませんから。


愛媛戦から4バックにしていますが、昨季のベースもあるので多少マシにはなってきています。後方のメンバーはそれほど変わっていませんし、大嶽コーチや佐藤コーチもいますからね。

ツートップの守備は昨季同様ほとんど掛かっていないので、やはり後方で絡め取ることにはなります。

サイドハーフでエスクデロが出たときにはほとんど守備になりませんでしたが、献身的に上下動できる小屋松と岩崎の組み合わせにしたことによって、松本戦では様になっていましたね。

吉野とハ・ソンミンのコンディションが上がってきていて、奪いに出るときと後方でスペース管理するときの判断が上がったことも大きいです。後述するようにパワープレーで相手にプレッシャーを掛けられていることも重要ですね。

しかしまだまだボールへのプレッシャーはちょっと遠い印象で、中盤とDFの間が空きやすくもなっているので、まだ注意が必要です。



パワーサッカーへの転換は何を産み出すか


攻撃面では、愛媛戦からツインタワーへのハイボールをベースとしたパワーサッカーになっています。

それまでは後方からの組立てに主眼を置いていましたが、相手のプレスに晒されると精度を欠き、効果的に攻撃できない状況となっていました。

それから比べると、愛媛戦ではまだ慣れていない様子もありはしましたが、全体としての優先順位の付け方がハッキリしていて、相手に脅威を与えられるようになってきていますね。

特にパワーサッカーの代表的チームである松本を同じ土俵で押し込んだというのはインパクトがあります。闘莉王とケヴィン・オリスの高さはリーグでもトップクラスと言っていいでしょう。単純な高さに加えて2人とも体の使い方やヘディングが上手いですからね。この戦い方をどれだけやれるか分かりませんが、相手チームとしてはそう簡単に対応できない武器ですから、京都としては上手く使っていきたいところです。


現状のチームにもたらしているものは、何と言っても分かりやすさです。

それまでやっていたことと比べると、ビルドアップで複雑なことをしなくて良いというか、サイドハーフがFWの近くまで上がっていく時間さえ作れれば良いですし、困ったらとりあえず高いボールを蹴ってしまうシンプルさ。

普通は単純なハイボールに対しては守備側が有利なので、そこを満足にやらせてもらえないだけでも守備側にはかなりのストレス。そこで競り勝つどころか、体を入れてキープさえしてしまうこともあるツートップですので、京都のDF陣には余裕が出てきます。

それだけ相手を押し込みやすいし、言い換えれば守備の時間を削ることになりますからね。ビルドアップでミスが出ると一気にカウンターを受けやすくなることと対応しています。


ただし、どうしてもこぼれ球に走り込む役割を担う両サイドの消耗は大きくなります。
守備時にもポジションに戻らないといけないですしね。
今のところ岩崎と小屋松の運動量および献身性で成り立たせようとしていますが、岩崎はU-20W杯でしばらくチームを離れる期間が出てくることが濃厚ですし、それまでに別の選手なり違う戦い方なりを用意する必要があるでしょう。
単純な選手の入れ替えで言えば、田村や伊東、内田あたりがサイドハーフの候補になるでしょうか。

また、中盤が大きく上下動をしなければならないために、一度攻撃に出た後に中盤とDFが空きやすくなっています。松本戦では工藤とセルジーニョにこのスペースをいいように使われたところでピンチを招いていましたね。

なので、奪われた際に切り替えを速くして相手を遅らせられるかは重要ですし、DF陣もしっかりと上げられるかもポイントになります。もちろん上述したように、不用意に前に出ると入れ替わられる危険性もあるので、ケースバイケースでの動き方なり判断なりが必要ですが。

これからGWの連戦になりますし、消耗の大きいこのサッカーでどこまでできるかは今後を占うポイントになってきます。

現時点でも闘莉王の運動量はかなり少ないですからね。空中戦とゴール前の勝負強さで成り立たせていますが、収支バランスがどれだけプラスに持っていけるかは考えておかないといけません。


今後、対戦相手はおそらく、そもそも蹴らせないようにしようという対応になってくるでしょうし、競られてもエリアに近づけないようにしたいので、前線からのプレスを強め、ハイラインでの戦いを選択してくることが予想されます。
裏に蹴られたとしても闘莉王とケヴィン・オリスのツートップには抜け出されることはほぼありませんし、ハイラインも選択しやすいはず。

京都としてはその時にも慌てずに、後方でボールを保持できるかどうかが重要になります。

スピードあるサイドハーフが高い位置を取れれば、ハイボールを競ったこぼれ球からゴール前に持っていけますからね。同様のシーンを千葉戦で多く見られたように。


元々後方から繋いでいくサッカーを志向していたわけですから、それくらいはやって欲しいところですし、布部監督の手腕を測る目安にもなると思います。

開幕からしばらくやってみて、思うようにいかないことが多いことによって仕切り直しを迫られたのが現在のパワーサッカーのはずですので。

攻撃作りの一手目をガラッと変えて、まずはリスクを減らしにいったわけですから。


とは言え、闘莉王とケヴィン・オリスのツインタワーの破壊力は相当です。コンディションさえ整っていれば相手は対応に難儀するでしょう。

前線の破壊力で相手を押し下げ、それによってできてくる中盤のスペースでボールを動かしていく形で攻撃の幅を付けられることができると良いでしょう。


今は特定の組み合わせだけで成り立つようなサッカーになっていますが、どれだけの速さで地上戦を含めたオプションを整備できるか。

闘莉王の運動量を考えると、ケヴィン・オリスだけでも効力を発揮するようにできると幅は広がりますし、まず手は出しやすいはず。闘莉王も2試合で4ゴールと爆発中ですからスタメンはそのままとして、選手交代で変化を付けられるかどうかが第一歩になるでしょう。ここ2試合は手を打とうにも打てないんだろうなという印象ですが・・・。

けれど前線で体を張れるFWとしてヨンジェと大野もいますからね。指揮官の思い切りを望みたいところです。

また、かねてから懸案のサイドハーフは田村、伊東、内田あたりが候補でしょうか。伊東はようやくベンチ入りできましたね。岩崎の離脱も近いので、この3人あたりに目処を付けたいところ。

愛媛戦の様子だとやはりエスクデロをサイドハーフで使うのは無理があるので・・・。


さらに、パワーサッカーの中では出番が限られてしまいそうですが、仙頭、望月の技巧派MFも、地上戦でのバランスを踏まえると戦力になってきて欲しいですね。

どこかでボールを動かして攻めることも必ず必要になりますし、吉野とハ・ソンミンのコンビでずっとやれるわけではないでしょうから、序盤戦で苦労しながら出場機会を積んだ2人により出てきて欲しいところです。


今季は保有戦力としてポジションごとにバラツキがあるのは何度も書いているとおりで、やろうとするサッカーもここまで定まってないので、やりくりも大変になりそうです。

そうは言ってもシーズンは進んでいきますし、チームの勝利のためにどこまで徹底できるかというのも見たいところ。

できなければ出番はなくなるでしょうし、その点に関しては布部監督はしっかりやっていると思います。

歪みはあっても結果を出していればOKとも言えますが。


パワーサッカーで打開する可能性は見えてきましたが、チーム作りはまだ停滞した印象のままです。

見えてきた可能性を広げられるかどうか。次節からの連戦で見ていきましょう。



―2017シーズン通算記録―
2勝2分5敗 勝ち点8
10得点 14失点
今節終了時点での順位:19位

【ゴール】

5点:闘莉王

2点:仙頭

1点:ケヴィン・オリス、望月、小屋松

【アシスト】

2アシスト:ケヴィン・オリス

1アシスト:岩崎、エスクデロ、ヨンジェ、大野、石櫃、湯澤、ハ・ソンミン

【累積警告】

2枚:仙頭、染谷、闘莉王

1枚:エスクデロ、吉野、高橋、ヨンジェ、大野、湯澤、ケヴィン・オリス、石櫃、菅野

 
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3月4日15:03@西京極 天候:晴
京都 1ー0 徳島
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017030411/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から染谷、闘莉王、本多。MF右から石櫃、仙頭、吉野、湯澤(55分:→内田)。FW右からエスクデロ、大黒(55分:→ケヴィン・オリス)、イ・ヨンジェ(62分:→岩崎)。
【得点】
京都:闘莉王(90分:←ケヴィン・オリス)
徳島:なし

【警告】

京都:エスクデロ(94分)
徳島:広瀬(38分)、梶川(85分)



3月12日14:03@レベルファイブスタジアム 天候:晴
福岡 2ー1 京都
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017031208/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から染谷、牟田、本多。MF右から石櫃、仙頭、吉野、内田。FW右から小屋松(69分:→大野)、大黒(55分:→岩崎)、エスクデロ(84分:→ヨンジェ)。
【得点】
福岡:山瀬(3分)、ウエリントン(71分)

京都:仙頭(73分:←エスクデロ)
【警告】

福岡:岩下(78分)

京都:吉野(20分)、仙頭(30分)


3月19日13:03@シティライトスタジアム 天候:晴
岡山 2ー1 京都
試合記録:  http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017031902/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から高橋、牟田、染谷(64分:→闘莉王)。MF右から石櫃、望月、吉野、本多。FW右から大野(61分:→岩崎)、ヨンジェ(78分:→大黒)、小屋松。
【得点】
岡山:赤嶺(89分、94分)

京都:望月(61分)
【警告】

岡山:パク・ヒョンジン(68分)、篠原(72分)

京都:高橋(36分)



3月25日15:03@西京極 天候:曇
京都 0ー1 長崎
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017032503/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から高橋、牟田、染谷。MF右から石櫃、望月(53分:→仙頭)、吉野、本多。FW右から大野、ヨンジェ、小屋松(79分:→ソンミン)。
【得点】
京都:なし

長崎:ファンマ(42分)
【警告】

京都:ヨンジェ(32分)、大野(40分)、染谷(59分)

長崎:中村(91分)、ファンマ(94分)



前回の更新から1ヶ月経ってましたね。

3月のスケジュールを終え、京都は4試合で1勝3敗。

今回の記事ではこの1ヶ月を振り返って、チームの現状について思うところを書いていきます。



開幕5戦の流れ


開幕戦も含めて5試合を戦ったわけですが、試合内容としては第4節・岡山戦までは試合ごとに上向いていた印象です。

と言うものの、結果が伴っているわけではありません。


第2節の徳島戦では、開幕戦と打って変わって、後方にブロックを築く守備に変えていましたが、前線の守備が曖昧で、徳島に自由にビルドアップされることに。

完全にボールを支配され、攻撃もままならない状態で、さらに交代枠を使い切ったところで闘莉王が負傷。

厳しい状況でしたが、終盤にロングボールをケヴィンが競り勝ったところを闘莉王が蹴り込んで勝利を収めることができました。


第3節・福岡戦は開始早々に山瀬に先制点を浴びて、追いかける展開。後半にもウエリントンに追加点を奪われます。仙頭のヘディングシュートで1点を返しましたが、追いつけずに敗戦。

早々にリードされたこともあってか、開幕戦と同様に前線から追う守備を見せましたね。

また、それまでの2試合よりもビルドアップが改善された傾向もありました。ここは、福岡が他の対戦相手と異なり、4−4−2で戦うチームだったことも影響していたでしょうか。


第4節の岡山戦では先発メンバーを大きく変更し、多くの若手選手が起用されました。

前線からの守備が活性化し、良い流れで試合を進めることができていたにも関わらず、終了間際に引っくり返されてしまいました。

染谷、ヨンジェと負傷交代が相次ぎ、中盤の運動量も落ちていったことによって、前線からの守備が掛からなくなってしまったことが要因。

同点で留められればよかったのですが、なんとか勝ちたいというところで変に重心が前に掛かってしまったことによって、逆転弾に繋がってしまったところもあります。


とは言え内容は良かったので、そのまま長崎戦に継続できればというところでしたが、そううまくはいかず。

ほとんど攻撃の形を作れず、また、守備の狙いも定まらない散々な出来での完封負けでした。



「引きずりすぎてしまう」守備の傾向


基本的な戦い方としては、開幕戦で見られたもの と志向は変わっていません。

負傷者もあってスタメンの入れ替えは行われていますが、布陣は3−4−3。


守備では前線からのプレスが第一の選択肢。無理であれば5バックの形になり、2シャドーがサイドハーフの位置に入ってブロックを形成します。

相手がボールを持った時に、ボールの位置や選手の位置関係で判断するわけですが、前の選手から順々に捕まえに行くのか、そのままスペースを消すことを優先するのかというところでスタイルが決まってきます。


京都の狙いとしては、基本的には前者のようですけど、徹底されているというほどではありません。

気がかりなのは、前節の結果にかなり引きずられてしまっている傾向にある点です。

開幕戦で無謀とも言えるくらい中盤から前の選手がプレスに出ていながら、第2節・徳島戦ではブロックを敷く方を優先していて驚きましたが、開幕戦で闇雲に前から行って外されたことを反省してのものだったかもしれません。

また、同じスタメンで戦い、相手の布陣も同じだった岡山戦と長崎戦で戦いぶりが大きく異なってしまったのもその現れでしょうか。
岡山戦では3トップがプレスに行くとともに全体で前に重心を掛けていっていたのですが、長崎戦ではあまり前から守備に出ることはせず。もちろん長崎がファンマに長いボールを当てるところから攻撃をスタートさせていたり、京都のボールの奪われ方が中途半端だったりと、他の側面も考慮する必要があります。
とは言え、岡山戦の敗戦の引き金が中盤のガス欠にあったことを考え、慎重に入りすぎたことが大きく影響を及ぼしたように思います。

こういった形で前節の影響を受けるというのは、「反省して、改善しようとしている」という側面もあって、悪いことではありません。しかし現状で言うと、チームの狙いが固めきれていなかったり、選手たちが確信を持ってプレーできていなかったりという面が大きいように思えます。布部監督のやりたいことは分かりますけど、それが落とし込めていないというところですね。

岡山戦ですんなり勝利できていれば、長崎戦がああいった形にはならなかったとも思うので、些細な掛け違いの部分もあるでしょうが・・・。


個々の技術に依存している状況の攻撃

守備面ともリンクしますが、攻撃も不具合を抱えています。
特にビルドアップに詰まる傾向にあり、相手の運動量が豊富な前半はほとんどシュートチャンスを創れていません。

基本としては3バックが横に広がり、適宜ダブルボランチがサポートしながら前に運んでいきたいところ。
前線では両ウイングバックが高い位置を取り、3トップとともにパスを受けようとします。
これまでの試合では相手がこちらの3バックにプレスを掛けてきたとき、適切にボランチがサポートできなければすぐに詰まっている状態です。
3バックで起用されている選手も染谷を除けば元々足元に秀でたタイプではなく、縦パスを入れるための準備段階でもパスが遅かったり、ズレたりすることが多くて、余計に時間も掛かってしまっています。本来なら闘莉王はそこを期待されていると思いますが、遅さを感じてしまうのが今までのところ。
CBで余裕を持って回せないと、必然的にボランチや両ワイドが受けるときも苦しくなるし、特に左サイドでは本多も器用な選手ではないので、やはり苦しいと。
左利きのサイドアタッカーがいないことから来る不具合は交代時にも感じるところです。この辺は開幕前から危惧していましたが・・・。

ボランチがうまく引き出せた場合や、スリートップが個人能力で相手DFを上回れるときには可能性を感じます。
最も分かりやすいのがケヴィンの強さですけど、残念ながら負傷離脱中。
第4節の岡山戦では、長いボールからチャンスを創り出しましたが、ここもボランチの引き出しと前線の特徴が噛み合ったものでした。
吉野と望月が上手く引き出しながら相手を引き付け、左サイドの染谷から大きく石櫃にサイドチェンジを入れる形が決まっていたり、相手のCBの脇にヨンジェや大野が飛び出たりするプレーがハマっていたりというところですね。石櫃の攻撃性や、サイドに流れるのを得意とするヨンジェの特性をうまく使えていました。
裏を返せば、長崎戦ではボランチの動きも少なく、精度の低いロングボールを大野とヨンジェがなんとかしないといけない状況が続いてしまいました。もちろん守備でリズムを崩していたのも影響したでしょう。後半になって仙頭がかなり引き出したことによってボールが回り始めたのは当然の話で。

ビルドアップで不具合が生じているのが現状なので、それより前については個々の技術・パワー頼み。
前線の守備と噛み合うようになれば、空いているスペースを使いやすくもなるし、今のスリートップの組み合わせでは活きやすいかもしれませんが、これからの話でしょうね。

選手も不慣れなことをやっていると思うので、やり続けるのであればそこに順応できるかどうかも重要ですし、変えるならバッサリ行く必要もあるでしょう。
ポゼッションを中心とするなら、仙頭と望月を並べたいところかもしれません。前線では小屋松がよく頑張っていますね。
現状の3バックでボール保持を前面に出すというのは厳しさも感じますが、一方で4バックにしたとしても中盤から前の問題は変わりませんし、どこでどうバランスを取っていけるかでしょう。

ここまで見た限りではどうにか仙頭と小屋松でサイドハーフを務めてもらい、CBを一人削るのが攻撃的には回りそうに思います。ただし、後方で凌ぎ切る守備はやりづらくなるので、問題も孕んでいますが。


若手選手の臆せぬ躍動とベテラン選手の低調さ

ここまで書いている通り、全体としては苦しい状況です。
その中で良いポイントを挙げるとするなら、多くの若手選手が早々に出番を得られていることでしょう。

特に岩崎、大野、仙頭の新人3人は順調に出場時間を伸ばしていますし、移籍組でも小屋松や望月は持ち味を発揮して定位置を掴み取ろうとしています。
チーム自体の結果は出ていませんが、こういった若手選手がしっかりと持ち味を出しつつ、チームを活性化してくれているのは評価すべきかと思います。
見ている側としても頼もしく、また、楽しい部分ですし。
むしろこういった若手選手が出ている時の方がチームが良く回っている印象も受けます。
特に上記したようにスリートップとダブルボランチのプレーはチーム状況に大きく影響しますし、ここで彼らが奮闘しているのは頼もしいところ。

これが、布部監督の求めていることを「忠実にやっている」からなのか、多少逸脱しつつもガムシャラに動いているからことが上手く行っているのか、彼ら自身の判断に基づくものなのかは判別できていませんが・・・。

ただ、少なくともこういった形で若手選手が持ち味を出せる状況に置いているのは今季のチームの良いところ。
シャドーの位置で持ち味が出づらかったヨンジェを最前線に移して機能させるなど、それぞれの選手の特性を現状のシステムの中での最適位置に落とし込んでいることについては評価できると思っています。
本多や高橋、吉野などはちょっと個人能力からすると多くを求められすぎている印象も受けますが、ここは選手層として苦しいところでもあるので、多少割り切る必要も感じます。

若手が奮闘する一方で、「お金の掛かっている」選手たちの働きには不満が残ります。
闘莉王は第2節に負傷してからスタメン出場がありませんが、90分のプレーは厳しそうですし、強さは健在であるものの、どうしてもひとつひとつのプレーが遅くなっている印象もありました。
とは言え、染谷の負傷を受けて途中出場した岡山戦では、短い時間であるということもあってか、さほど気にはならず。しかも意外にも牟田を中央に据えたまま、闘莉王は左CBでしたね。
クローザーもしくはパワープレー時の戦力としては依然頼もしい存在にはなりそうです。もちろん若手CB達が闘莉王のスタメン復帰を阻むくらいのプレーをする必要がありますが。
経験に基づく縦パス潰しの読みはさすがのものがありますし。

大黒、エスクデロの2人はコンディションも整っていないのか、持ち味もなかなか出ず。
チーム状況に左右されて気の毒なところもありますが、大黒はリード時のスクランブル事態で出場した岡山戦で献身性を見せなかったこと、エスクデロは昨季に続いてあまりに緩慢な守備とラフタックルが残念なところとして目立ってしまっています。
今のチームスタイルでは使いづらいタイプですし、途中から出た時にリズムを変化させる役割を担えるかどうかという点に興味があります。その役割に納得できるか、布部監督が要求できるかも含めて。

その他では、人材不足感のあるシャドー・サイドアタッカーの一員として伊東俊も見たいところですね。
田村にも頑張ってもらう必要があるのですが・・・


個人任せの現状を打破するために割り切れるか


ということで、開幕5戦はかなりしんどいスタートになりました。
メンバーを変えることで、個人の特性とマッチさせてどうにかさせているところが大きく、細部は詰められていません。チーム作りでは出遅れていると言わざるを得ないでしょう。
とは言え、負傷者が戻り、多少の割り切りと微調整でそれなりに勝ち点を積み上げられそうにも思うので、チームおよび布部監督の胆力が試されるところですね。
全部一気に解決はできないし、今は相手に応じてどうこうもない状況でしょうから。
まずは骨格を固めてしまい、ケースバイケースでやっていくしかないでしょう。

昨季も開幕から5試合勝てず、内容もイマイチでしたし、どう戦うかも手探りな感じでした。
苦しい状況で迎えたC大阪戦で割り切った試合をやってから勝ち点を伸ばせるようになりましたけど、時期としてはGWに入ってから。


必要以上に焦ることはないですが、あれもこれもやろうとしてどれもできないなんていうのは避けたいところです。

以前にも書きました が、今季は「昇格を狙う」という目標を額面通りには受け取れませんし、そのつもりもありません。
むしろ「来季に備えたアリバイ作り」という側面の方を強く感じるところもあります。上層部がどこまで狙っているかはさておき。編成からいって結果的にはそうなるだろうと(それでも編成もポジションバランスで無茶なところあるけど)。
その視点で行けば、布部監督が苦しみつつも、若手選手を多く起用できているのはある意味で想定内でもありますし、短期的な視点ばかりで見ることもないのかなというようにも思っています。


もちろん、降格しては元も子もないですし、楽観的な見方だとも自覚していますけど。



―2017シーズン通算記録―
1勝4敗 勝ち点3
4得点 7失点
今節終了時点での順位:19位

【ゴール】
1点:ケヴィン・オリス、闘莉王、仙頭、望月

【アシスト】
1アシスト:岩崎、ケヴィン・オリス、エスクデロ

【累積警告】
1枚:闘莉王、エスクデロ、吉野、仙頭、高橋、ヨンジェ、大野、染谷

2月26日14:03@西京極 天候:曇
京都 1ー2 山形
試合記録: http://www.sanga-fc.jp/games/result/2017022610/
【京都出場メンバー(3-4-3)】
GK菅野。DF右から染谷、闘莉王、本多。MF右から石櫃、ハ・ソンミン(59分:→仙頭)、吉野、湯澤。FW右からエスクデロ、大黒(82分:→ケヴィン・オリス)、イ・ヨンジェ(59分:→岩崎)。
【得点】
京都:ケヴィン・オリス(90分:←岩崎)
山形:瀬沼(35分:←瀬川)、鈴木(57分:PK)

【警告】

京都:闘莉王(26分)
山形:なし


昨季の終わりにも書いたのですが、今年は諸々忙しい状況が続いているので、不定期での更新にするつもりです。

さて、いよいよ2017シーズンも始まりましたが、開幕戦は完敗でした。
京都も山形も大きくメンバーが変わって、新監督を迎えたわけですけど、山形の方がシンプルに徹底して戦えていた印象が強いです。

山形は攻撃のクオリティは高くなかったですが、前線からハードワークする守備は整えられていましたし。木山監督が昨季率いていた愛媛から数名の主力選手を連れてきているのも戦術浸透をやりやすくしているところがあったでしょうか。
蛇足ながら、西京極での試合は昨季ホーム最終戦から続いて木山監督との対戦です。その試合でも瀬沼に点を獲られて負けているわけですが・・・



骨格は「攻撃的」であるけれど細部はこれから


今季のキーワードとしては「攻撃的に」、「サイドを主体に攻める」というのが挙げられていました。
開幕戦を見る限り、前者については志向としては感じられましたが、実質は伴っていないのが現状。それに引きずられたところもあったのか、後者はほとんど見えませんでした。

まず守り方ですけど、前への志向を持って強く奪いにかかるという意味で、「攻撃的」でした。
基本セットとしては3バック+両ワイドの5人が後ろにいて、相手の中盤にボールが入ろうとするところで一人目の守備(主に吉野かソンミン)が入る。同時に、中央3バックの一角もそれを埋めるように前に出ながら、中盤を飛ばしてくるボールに当たりに行く。ここは闘莉王が一番多かったでしょうか。3バックのセンターですが、フォアリベロ的な感じですね。
奪ったら前へ出ているエネルギーを活かして勢いのまま前進し、相手ゴールに迫りたいといった感じでしょう。

しかし、どういうタイミングで吉野やソンミンが当たりに行くのかというのは曖昧で、「行けそうなら全部行く」っていう状況。そうなると後方の選手も間合いが取りづらいし、ズレやすくもなるので、間のスペースが空くことも多かったですね。
さらに、志向としては前向きを強く持っているため、一度マイボールになった時に重心が前に行きやすい。そこで変な形で奪われてしまうと、相手にとっておいしいスペースが多くできることに。
プレシーズンからカウンターでやられているという話が出ていましたけど、構造的に弱い部分になっちゃってますね。

課題としては守備のスイッチをどこで入れるのかということになります。
これは去年も同じ課題を持ってました。
最前線の選手が守備が上手いわけではないので、役割を制限したいところですが、現状は昨季同様今ひとつ。
特に、ヨンジェとエスクデロのところがハッキリしていなくて、相手の3バックにプレスに行くのか、サイドのスペースをケアすることを優先するのかが場当たり的。
山形の攻撃も精度としてはそれほど高くなかったので、京都のミス絡み以外ではそれほどピンチにはならなかったですけど、今後ポイントになりそう。
昨季のようにブロックを固めて、という守備は今のところ見えませんね。


次に攻撃面ですけど、意識だけは前に行ってましたがこっちも噛み合わず。

石櫃と湯澤が高い位置を取り、エスクデロやヨンジェと絡んでサイドを狙いつつ、ダブルボランチやCBが厚みを付けに行く・・・というのがやりたいところでしょうか。
石丸体制での3バック時に比べてCBの攻撃参加は重要になりそうで、ミスが多かったですが本多がクロスを上げる場面が目立ちましたね。

攻撃のスタートのところで、京都の3バックに対して山形は3トップをぶつけて組み立てを阻害しようとしてきましたが、それを回避する術は持ち合わせていない様子。
とりあえず両ワイドに預けてみても、高い位置でマッチアップが既に噛み合っているのですぐにプレスを受けて戻すことに。
結局最前線に蹴り込むしかないのですが、そこには大黒しかおらず。
大黒も独特の抜け出しで裏を取ろうとはしていましたが、近くに選手がいないのでどうにもならなかったですね。
この辺りはヨンジェとエスクデロの守備時の位置の曖昧さも絡んでいて、奪った後に預けられる位置にいない(味方が把握してない)ので、奪ってすぐさま・・・とはなりづらいです。
ヨンジェは最前線からサイドに流れて起点を作るのが上手い選手ですが、スタートの位置が低くなってしまうと魅力は出しにくかったでしょうか。
縦にすぐ入れて、一度弾き返されてもすぐ拾えればなんとか、というくらいが可能性を感じるところでしたが、山形の集中も高かったのでそうそうチャンスになりませんでしたね。

そうなると中盤で落ち着けて・・・といきたいですが、吉野とソンミンのコンビではそこまでは望めなさそう。
吉野はまだ細かいプレーもでき、多くのシーンでボールに絡む活躍を見せていましたが、後方からどう運んでいくかというのはまだまだな印象。ソンミンはコンディションを上げている最中でしょうか。ポジショニングは悪くなかったですし、技術もそれなりのようですが、力強さはあまり感じませんでした。
昨季同様、エスクデロが引いてきてゲームメイクをする展開が多くなりましたが、これも昨季同様、パスに特別秀でているわけではないですし、キープする時間が長い分、低い位置だとブレーキを掛けてしまうことにも。
こういったビルドアップの不具合が出ると、両サイドも上がっていたり、ボランチの一角も前に出ていたりするのでカウンターを受けると大変なことになりますね。


攻守の全体的に、やりたいこととメンバーがマッチしていない印象が強い試合でした。
あれだけ前から仕掛けたいなら3トップは攻守においてもっと顔を出せるようにしたいですし、攻撃時に両ワイドを張り出させるなら後方のビルドアップは磨きたい。
実績に優れ、個人能力の高い選手を並べた感じはありましたが、まだ繋がってませんね。開幕だからというエクスキューズはあるにしても、それでも。
かなりリスクを負った戦いをしようとしていて、それはそれで一つのアプローチなんですけど、どこまでプラスの要素を出していけるか。

2点ビハインドになって山形が無理に前から来なくなったところは割り引かないといけませんけど、メンバーチェンジから勢いを取り戻せたのは事実。
ボールを動かせる仙頭が低い位置で受けて捌いてを繰り返し、岩崎が頻繁に顔を出す。詰まってもロングボールにケヴィン・オリスが競り勝てるのでポイントを作れる・・・というところでしたね。
この新戦力3人は十分に魅力を発揮していて、今後に期待をもたせましたね。

マッチアップが噛み合う相手で、やりづらさが前面に出てしまったというか、詰められていない部分がいきなり露わになりやすかったところもあると思います。
といっても次節の徳島も同じ布陣なんですが。

開幕戦を見る限り、すぐにチームが回るというのは難しそうです。
一方で、微調整を施すだけでもそこそこやれそうな気もします。
今回は良い形になりませんでしたけど、ここからどういう形でメンバーのチョイスが行われて、どういう戦術的補正を施していくのかが序盤戦の注目点になりそうですね。


―2017シーズン通算記録―
1敗 勝ち点0
1得点 2失点
今節終了時点での順位:13位

【ゴール】
1点:ケヴィン・オリス

【アシスト】
1アシスト:岩崎

【累積警告】
1枚:闘莉王