2016年6月19日18:03キックオフ@味の素スタジアム 天候:曇

東京V 2ー1 京都 


【京都メンバー】
GK菅野孝憲。DF右から石櫃洋祐、菅沼駿哉、下畠翔吾、本多勇喜。MF右から山瀬功治、佐藤健太郎、アンドレイ、堀米勇輝。FWエスクデロ競飛王、イ・ヨンジェ。
SUB:清水圭介、染谷悠太、内田恭兵、國領一平、ダニエル・ロビーニョ、有田光希、石田雅俊
監督:石丸清隆

(選手交代)
68分、アンドレイ→ダニエル・ロビーニョ:負傷交代。ダニエル・ロビーニョが中盤の右サイドに入り、山瀬がボランチへ。
76分、イ・ヨンジェ→有田:ポジションそのまま。
82分、堀米→石田:ポジションそのまま。


【東京Vメンバー】
GK鈴木椋大。DF右から田村直也、ウェズレイ、井林章、平智広。MF右から澤井直人(90分:→高木純平)、中後雅喜、井上潮音、中野雅臣(68分:→高木善朗)。FWドウグラス・ヴィエイラ、高木大輔(14分:→杉本竜士)。
SUB:太田岳志、大木暁、楠見圭史、渡辺皓太
監督:冨樫剛一


【審判団】
主審:大坪博和 副審:平間亮、竹田明弘


【得点】*サイドは攻撃側から見て
32分、エスクデロ(東京V0-1京都):自陣からのクリアボールを拾ったエスクデロが右サイドから中央に向かってドリブルで前進。堀米とのワンツーで抜け出し、中後とGKを抜き去って左足で流し込む。
64分、澤井(東京V1ー1京都):左サイドでボールを受けたドウグラス・ヴィエイラが中に切り込み、横パスから中後がミドルシュート。これがドウグラス・ヴィエイラに当たってコースが変わり、ゴール前の澤井の足元へ。澤井は落ち着いて右足でゴール左に流し込む。
75分、井林(東京V2ー1京都):左サイドでのFK。高木善のクロスに井林がバックヘッドで合わせて流し込む。


【警告】
東京V:澤井(82分)、井上(88分)
京都:菅野(17分)、下畠(72分)、菅沼(74分)、ダニエル・ロビーニョ(78分)、石櫃(94分)



前節、山口に勝利して連勝となった京都。これで9戦負けなしとなっています。
今節はアウェーで東京Vとの対戦となりました。
メンバーは左サイドバックに出場停止明けの本多が復帰。また、前節大事を取って休養していたイ・ヨンジェも戻りました。
東京Vは前節終了時点で18位と勝ち点を伸ばしきれていない印象。ここ4試合勝利がなく、前節は千葉を相手に0-2から追いついてのドロー。
その試合で警告を受けた安在和樹と、退場処分を受けた平本一樹が出場停止となっています。
そのため、左サイドバックに平、FWにはドウグラス・ヴィエイラがスタメンで入りました。また、左サイドハーフには杉本に替えて本職はサイドバックの中野を起用してきました。



相手中盤を抑えられないまま決定機も仕留め切れず敗戦


序盤から東京Vが攻守にアグレッシブに仕掛けてきて、京都は守勢に立たされました。

ドウグラス・ヴィエイラが競り合いに強いだけでなく、縦横に広く動きながらボールをしっかり収めることができるので、東京Vに前線に起点を作られてしまったことがひとつ目のポイントだったでしょうか。
菅沼がなんとか対応しようとしていましたが、ドウグラス・ヴィエイラがサイドに開いたり中盤に下がったりするので、付きすぎてしまうとDFラインに穴を作ってしまうことになってしまいます。
また、ドウグラス・ヴィエイラの動きに合わせて、サイドハーフやボランチの選手が積極的に中央へ飛び出してくるため、京都の守備陣は終始対応に苦労することになってしまいました。
特に右サイドの澤井の動きが良く、ドウグラス・ヴィエイラの空けたスペースに飛び込む動きで何度も京都のDF陣の背後を取ってきました。対面するポジションの本多も不安定ではありましたけど、京都がチーム全体として対応できていなかったところが大きかったですね。
中後と井上のボランチコンビも高精度のパスを出せるだけでなく、前線にもしっかり走り込んできていましたし、東京Vの攻撃はかなり良かったと思います。高木大輔が早々に負傷退場してしまうアクシデントもありましたが、全く崩れませんでしたね。


京都としてはもっと球際で強く行くとともに、全体をもっとコンパクトにした上で前線からの守備を徹底したかったですね。
ドウグラス・ヴィエイラを自由にさせすぎましたし、それ以上に中後と井上がツートップと中盤の間でフリーにさせることが多くて、彼らからのサイドチェンジや縦パスでさらに間延びさせられた感じがありました。
広げられるとまたその間をドウグラス・ヴィエイラや澤井、杉本に使われるという悪循環。


一方で、東京Vはポジションチェンジしながら攻めてきていたので、ボールを奪えば東京Vのバランスは崩れている状態。
それを見越してツートップは守備よりもカウンターに備えていたところもあったでしょうか。
このところ、讃岐戦なんかでもオープンな打ち合いに引きずり込んで勝った試合もありましたし、山口戦でもカウンターが有効に決まっていたので良いイメージを持ちすぎていたところはあったかもしれませんね。
実際にこの試合でも多くの決定機を創り出しましたし、劣勢ながら先制にも成功。
その後3度あったビッグチャンスのどれかさえモノにできていれば京都ペースで試合を終えられたと思うのですが、そうはなってくれず。
崩れていた中盤守備は建て直しきれず、さらにアンドレイの負傷もあって攻撃面でも不具合をきたしてしまいました。
失点シーンはアンラッキーなところもありましたけど、前半に菅野が退場処分を受けたり、アンドレイのハンドによってPKを与えていたりしてもおかしくなかったことを思えば・・・。

結局のところ、こちらの守備を完全に振り回しきった東京Vに力負けした印象の強い逆転負けと言えるでしょう。

次節は菅沼が出場停止ですし、アンドレイの負傷の具合も不透明ですので、今までと違った試合をしないといけないかもしれません。
しかも相手は上位につける松本。
前半戦ももうすぐ終わりですが、ひとつ正念場となりそうですね。
パワーに優れる相手にいかに守備を徹底できるか。



―2016シーズン通算記録―
9勝6分3敗 勝ち点33
26得点 17失点
今節終了時点での順位:5位
*第7節熊本戦は延期(6月29日に開催)

【ゴール】
4点:イ・ヨンジェ、堀米
3点:有田、アンドレイ
2点:山瀬、石櫃、ダニエル・ロビーニョ、エスクデロ
1点:下畠、本多、沼、岩沼

【アシスト】
6アシスト:エスクデロ、堀米
2アシスト:イ・ヨンジェ、ダニエル・ロビーニョ、アンドレイ
1アシスト:有田、佐藤

【累積警告】
4枚:菅沼
2枚:イ・ヨンジェ、エスクデロ、アンドレイ、下畠、ダニエル・ロビーニョ
1枚:有田、佐藤、菅野、石櫃

*菅沼は次節出場停止。
*佐藤、本多は累積警告4枚による出場停止が一度あり
*菅沼は一発退場による出場停止が一度あり