水戸 -1 京都


【京都スタメン】
GK杉本。DF右から石櫃、酒井、バヤリッツァ、比嘉。MF底にジャイロ、前に工藤、中山。FW右から三平、大黒、横谷。


【京都交代】
1枚目(HT):横谷→山瀬。ポジションそのまま。
2枚目(63分):比嘉→有田。3バック、3トップに。DF右から酒井、ジャイロ、バヤリッツァ。MF右から石櫃、中山、工藤、山瀬。FW右から三平、大黒、有田。
3枚目(76分):三平→駒井。ポジションそのまま。


【対戦相手出場メンバー:水戸】
GK本間。DF広瀬、新里、キム・ソンギ、田中(33分:→尾本)。MF内田、中里、小澤(77分:→西岡)、船谷。FW三島、馬場(74分:→吉田)。


【得点】 *サイドは攻撃側から見て
7分、三平(水戸0-1京都):自陣左サイドから比嘉→大黒→中山とパスを回し、再び比嘉へ。比嘉からのロングパスに三平がDFラインの裏に抜け出し、落ち着いて右足で流し込む。
32分、馬場(水戸1-1京都):自陣奥、田中から内田へ縦パス。内田がダイレクトでDFラインの裏に流すと、馬場がオフサイドギリギリのタイミングで抜け出し、右足で流し込む。
36分、三島(水戸2-1京都):バヤリッツァの縦パスを新里が勢い良く奪って前進し、右の馬場にパス。馬場のダイレクトクロスにが競り合って、小澤がボレーシュート。GKが防いだこぼれ球を三島が押しこむ。
79分、吉田(水戸3-1京都):バヤリッツァがクイックリスタートをミスしたボールを右サイドで広瀬が拾うと、すぐさま縦に蹴りこむ。三島が受け、裏へ流したところにフリーで内田が抜け出し、中でフリーになっていた吉田にパス。吉田が落ち着いて決める。
85分、三島(水戸4-1京都):左サイド、吉田が出した縦パスに三島が飛び出す。酒井との競り合いを制し、左足で決める。
91分、内田(水戸5-1京都):左サイドを崩し、中里がクロス。ファーサイドにいた三島が中に折り返し、中央の内田が頭で決める。


【警告】
水戸:馬場(36分)、内田(54分)、三島(66分)
京都:有田(86分)



3連勝で迎えた今節はアウェーで水戸と対戦。
柱谷監督が就任してから、それまで相性の良かった水戸に対してなかなか勝てなくなっていますね。
過去三年で1勝5敗。アウェーでは3連敗中です。

そんな今節、京都には大きな変化が。
不動の正GKだったオ・スンフンが負傷のため欠場し、杉本がプロ初スタメンとなりました。



緩い空気の中、先制はするも・・・


プロデビューの杉本が落ち着いてプレーできるようにしたかったところですが、序盤からピリッとしないプレーがDFに幾つか出てしまいました。

年に何度かありますが、バヤリッツァがとんでもなく軽いプレーを連発。競り合いは軽いし、スペースを埋める動きも緩慢。攻めてもパスコースに動かないし、パスミスも目立つ。
ちょっと挙げだせばキリがないくらいで、いつ失点のキッカケになってもおかしくなかったように思います。水戸のアタッカーが運良くオフサイドに引っかかってくれていましたので、大事には至りませんでしたが・・・30分が限界でしたね。

とはいえ水戸もそれほど良いわけではなく、先制は京都でした。
自陣からのロングボール一発で裏を取り、三平がゴール。
その後も、京都の中盤のチェックがハマり、何度も高い位置で奪います。ここで畳み掛けることができていれば、結果は大きく異なったものになったでしょう。

しかし・・・

こちらも中盤からのダイレクトパスに裏を取られ、失点。
さらにバヤリッツァの軽いプレーからすぐさま逆転されてしまいました。

緩い空気のまま先制に成功してしまったこと、さらにあっという間に逆転されてしまったことで、しっかり立て直す余裕さえも奪われてしまったかもしれません。
結果から見ても、この前半の戦いぶりによって非常に大きな代償を支払うこととなってしまいました。。。



ゴールを目指してベンチワーク含めてトライは重ねたものの


後半、まず山瀬を投入します。
横谷は悪くはありませんでしたが、チームリーダーを投入することによって引き締めていこうという意図があったかもしれません。
左から山瀬が切り込む形でチャンスを創り、水戸を押し込んでいきます。
57分のシーンが象徴的かつ決定的でしたが、大黒の振り向きざまボレーは枠外。

すると次は比嘉に替えて有田を投入し、3-4-3に布陣を変更。

山瀬が大外から切り込み、空いたスペースをバヤリッツァや工藤が使う。また、中央では有田が体の強さを見せ、ロングボールに競り合う。右からは石櫃と三平が狙う。もちろん最前線には大黒が。
水戸が疲れてきたのもありますが、アタッカーが多いながらもバランスはそれほど崩れてはいませんでしたし、面白い形でした。チャンスも幾つか創ったので、ここで追いつけられればという思いは残りますね・・・

最終的には駒井も入れ、総攻撃の体をなしましたが、リズムの悪さが際立ったバヤリッツァのミスから裏を取られ、失点。
後は疲労と失点のショックからか足の止まった京都に対して次々と水戸がカウンターを仕掛けていきました。


1-5。

文句なしの大敗ですね。
攻めに出て、実らず沈んだ訳ですから仕方のない面もあります。
特に3点目を取られてからは、この展開だとどうしようもない。
それでも点を獲りに行こうとしていたわけですし、チームとしての方向性なのでしょう。徹底できるならそれで良い。


勝敗だけを言うなら、前半の悪い時間をどう過ごすかがポイントだったと考えるべきでしょう。
水戸は良くないなりになんとか凌ぎ、京都は個の緩さをキッカケにチームを立て直せなかった。

それを受けて、後半は仕掛けに行き、結果は大敗。
結果は大敗ですが、上記したように仕方のない面もあります。


大事なのは、ここからどうするかでしょう。特に杉本にとってはショッキングなデビュー戦でしたが、これを糧にすることもできるはず。

バドゥ監督は試合後に「負け方が重要」という趣旨のコメントをし、失点した後もゴールを目指した姿勢について言及しています。
俺個人としてもこのコメントには共感するところもありますし、チームとしての総意で攻めに出たのだから受け入れるべきだと考えています。少しのズレでこういったスコアになってしまいましたが、勝ち点3を得ることも十分にありえた展開でしたしね。

変に気落ちする負けでもないですし、重要なのはスコアにごまかされて引きずらないことでしょう。
その上で修正すべき点を洗い出せば良い。
やるべきことを全部やってたかというとそうでもないのは確かですから。


次にどんな姿を見せるかです。




-2014シーズン通算記録-
6勝5分3敗 勝ち点23 22得点 17失点
今節終了時点:5位

【ゴール】
11点:大黒
5点:三平
2点:アレッサンドロ
1点:酒井、比嘉、バヤリッツァ、石櫃

【アシスト】
4アシスト:石櫃
2アシスト:大黒、横谷
1アシスト:ジャイロ、中山、バヤリッツァ、工藤、比嘉

【累積警告】
2枚:アレッサンドロ、比嘉、工藤
1枚:バヤリッツァ、酒井、石櫃、中山、有田