京都 -1 讃岐                          


【京都スタメン】
GKオ・スンフン。DF右から石櫃、酒井、バヤリッツァ、比嘉。MF底にジャイロ、前に工藤、中山。FW右から三平、大黒、横谷。


【京都交代】
1枚目(HT):バヤリッツァ→山瀬。山瀬は左FWに入り、横谷がトップ下へ。中山と工藤のダブルボランチ、ジャイロがCB。
2枚目(HT):石櫃→下畠。ポジションそのまま。
3枚目(63分):大黒→宮吉。ポジションそのまま。


【対戦相手出場メンバー:讃岐】
GK石井。DF藤井、武田、ソン・ハンキ。MF森保、山本、綱田(58分:→持留)、沼田。FW西野(HT:→岡村)、アンドレア(73分:→野口)、高橋。


【得点】 *サイドは攻撃側から見て
19分、大黒(京都1-0讃岐):ハーフウェーライン付近、左サイドで得たFKを横谷が素早くリスタート。縦パスはDFにカットされるも、こぼれ球を拾った工藤が大黒へ縦パス。エリア外で受けた大黒は振り向きざま左足ループシュートを放ち、ゴール右に決める。
22分、三平(京都2-0讃岐):オ・スンフンからパスを受けたバヤリッツァから、左サイドに引いてきた中山を経由し、ジャイロから横谷へ縦パスが入る。横谷は右サイドに展開し、受けた石櫃がダイレクトでクロスを送ると、走り込んだ三平が頭で合わせゴール左に流し込む。
54分、大黒(京都3-0讃岐):ゴール前左からのFK。山瀬のシュートを壁に入っていたアンドレアが手でブロックしてしまい、PKに。大黒がゴール左上に突き刺す。
59分、三平(京都4ー0讃岐):ハーフウェーライン付近から工藤が横谷とパス交換し、DFの裏のスペースへフィード。ソン・ハンキがなんとか足に当てるが、飛び出したGKの逆を突く形となる。こぼれ球を拾った三平が無人のゴールに右足で流し込む。
91分、岡村(京都4ー1讃岐):左サイドから、武田のロングスローに高橋が頭で合わせ、落ちたボールに岡村が飛び込み、頭で決める。


【警告】
京都:なし
讃岐:武田(37分)、アンドレア(53分)、山本(74分)



前節、後半こそ攻勢を強めたものの、湘南に大敗。
ここ最近勝ちがなく、さらにホームゲームでは今季4戦してすべてドロー。
そんな状態で迎えた今節のホームゲーム。対戦相手は、ここまで勝ち星がなく最下位に沈むカマタマーレ讃岐でした。

今節、京都は布陣を変えてきました。
駒井と有田がスタメンから外れ、中山と三平が入りました。また、中盤はアンカーにジャイロが入る形となり、その前に中山と工藤が並びます。前線はスリートップになりました。



硬くなることなくスムーズに試合に入れた前半


どのように試合に入るのかを注目していました。

上記したように、前節湘南に大敗したこと、今節の相手が最下位の讃岐であるということ、リーグ戦でホームで勝てていないこと、公式戦初めての布陣であるということ・・・数え上げればいろんなことが精神的な『縛り』になってもおかしくありませんでしたし、そうなってしまいやすいのが京都の悪い特徴だったかと思います。


立ち上がりこそは、バヤリッツァと石櫃が痛めてピッチを離れる時間があったこともあり、やや落ち着かない印象でした。
しかし、中盤に入った中山と工藤を中心にボールを落ち着かせ、左サイドから中央に入ってくる横谷へ当てるパスが増えることによって、徐々に讃岐を押し込んでいくことができました。
守備でも相手のキーマンであるアンドレアを早い段階で潰していけましたし、アンカーに入ったジャイロも持ち前の守備の強さを発揮し、スムーズに攻撃へと繋げてくれました。

そして、大黒の華麗なループで先制。さらに3分後には自陣からスムーズに繋いで、最後は三平の鮮やかなヘディングシュートで追加点。一気にリードを広げることにも成功し、より落ち着いて試合を進めることができる理想的な展開に。


もちろん、讃岐が不安定だったということも指摘しておくべきでしょう。

讃岐はここまで勝ちなしと苦戦しており、試合ごとにメンバーを入れ替えながら、何とかしようとしています。今節も前節からは5人を入れ替え、右サイドの森保とGKの石井はプロデビュー戦とのことでした。
GKの石井は気負い過ぎか、前に出過ぎる傾向がありましたし、そこを大黒に突かれましたね。
また、CBは最初3枚でしたが、途中から武田が中盤に上がって2枚になりました。しかし、ソン・ハンキと藤井の呼吸が合ってないのか、ラインコントロールに不安定さを感じるところも。

とはいえ、こういった相手の上手く行ってないところをしっかり突いていけたことも、京都の良かったポイントだと言うべきでしょう。



メンバーを入れ替えながら試合を運ぶことに成功


後半開始から、2人を替えてきました。

バヤリッツァと石櫃が下がりました。
試合後の監督会見では「負傷のため」とされていましたが、思い当たるシーンは両方とも試合開始直後のものくらい。2人とも前半終わりまでしっかりプレーしていることから、大事を取ってというニュアンスが強いでしょうか。

石櫃に替わって出たのは下畠。今季初めてベンチ入りでしたが、こんなところからもプラン通りの交代だったのではと思えますね。石櫃を休ませようという。
また、バヤリッツァに替わったのは山瀬。前節からスタメンを外れている不振の主将に良いキッカケを与えたいというものでしょうか。


工藤&中山のダブルボランチ、ジャイロのリーグ戦では初めてとなるCB起用と、ややリスキーな感じはありましたが、早々に2点を追加し、余裕の展開に。
ジャイロのCBもなかなか良いですね。安定した守りを見せてくれていました。
大黒を早めに休ませることもできたのも好ポイント。駒井も出さずに済みましたしね。

これで山瀬や宮吉に得点が生まれていればなお良かったのですが・・・
最後の失点も余計でした。


とはいえ、いろいろとやりづらさを覚えてもおかしくないこの試合をモノにできたのは素直に良かったです。
まずは良い精神状態でプレーすることが重要ですし、選手たちも喜びというより安堵を覚えたのではないでしょうか。また、最後の失点に代表されるように、大満足という試合でもありません。山瀬を筆頭に危機感を覚えている選手もいるでしょうしね。

この試合が、今後に向けての良いキッカケとなればと思います。そのためには、やはり真摯に次の試合に向き合うことでしょう。

真価はこれから問われます。




-2014シーズン通算記録-
4勝5分2敗 勝ち点17 17得点 12失点
今節終了時点:8位

【ゴール】
9点:大黒
3点:三平
2点:アレッサンドロ
1点:酒井、比嘉、バヤリッツァ

【アシスト】
4アシスト:石櫃
2アシスト:大黒
1アシスト:横谷、ジャイロ、中山、バヤリッツァ、工藤

【累積警告】
2枚:アレッサンドロ、比嘉、工藤
1枚:バヤリッツァ、酒井、石櫃、中山