毎日新聞7月18日記事より(その2)~記事本文
兵庫・明石が主戦場 有限会社奇兵隊
ネパール子ども病院応援へ奮闘
「花には水を、人には愛を」
異職種の11人結集 泣き笑いの活動を報告
「98年、日本の支援で開設されたネパール子ども病院を応援しよう」。AMDA(アジア医師連絡協議会)兵庫事務局長でもある江口代表取締役=神戸市在住=が仲間に呼びかけたのが、「有限会社・奇兵隊」誕生のきっかけ。兵庫県明石市を中心に、異業種の男女11人が結集した。
資本金300万円。月一回、午後8時からの定例会議は、明石市公設地方卸売市場内にある金谷取締役の「金長青果」で。深夜まで、イベント企画や資金調達の詰めが続く。意見が割れたら多数決。役員も社員も同じ一票を行使する平等主義。職場から直行なので、内藤さんと中川さんが運営するパン工場のパンや、「金長青果」の果物などが机上に並ぶ。
ピンチの船出だった、00年12月31日、明石市立天文科学館敷地での21世紀カウントダウン行事に、年越しソバを出店。初陣で張り切ったメンバーが2000食を用意するも、売れたのは200食。ボランティアの資金稼ぎのはずが、大赤字に。
01年5月、田中さんらが実行委員に加わる明石原人祭りでのスイカ販売でも、問題が起きた。「市場直送の冷えたものを」と、「金長青果」が購入したばかりの2トン保冷車を使って搬送。これが大当たりで売れに売れたが、最後に悲劇が待っていた。保冷車運転の馬田さんが誤って会場の藤棚に当て、新車にいくつも穴をあけてしまった。伝説の失敗談だが、「かえって気持ちが一つになった」と、「有限会社・奇兵隊」の結束力を中山さんは誇る。
全国実業団ボウリング連盟明石支部顧問の金谷さん、プロ級の腕前の藤本さんらの発案による、年4回のチャリティーボウリング大会は23回を数える。メンバーが賞品を持ち寄ったり、支援者も広まった。今年6月の大会の果実は、ジャワ島中部地震の救援金とした。
酒屋の大将、寺嶋取締役が始めたお手のものの自動販売機の設置・管理・販売。「GHQとともに来日、マッカーサーと友人だった」というコンパクト心電図製造会社のアメリカ人社長、バーニーフィリップスさんと組んでの販売・管理事業も、ユニークだ。
勢いに乗って、「イカ墨たこ焼き」の商品化に挑んだ。「知人のイタリア人シェフに焼いてもらおう」と構想だけはふくらんだが、「味が普通のたこ焼きを上回ることはなく、挫折」と、グルメの中田さんは振り返る。
資金調達の切り札として手がけているのは、寺井さんが勤める医薬品会社共同開発した高麗人参果実搾りドリンク(1本150円)。各人新たに出資しての背水の陣。05年7月から販売。オリックス・バファローズのスカイマークスタジアムでも販売、勝利投手にも送られる。私鉄売店、インターネット通販でも奮闘中。全国の薬局・ドラッグストアの店頭を飾ろうと、寺井さんを先頭に医薬品卸売り会社への売り込み攻勢をかける。
おもしろきこともなき世を、少しでも楽しくしたいという江口代表取締役。「ドリンク販売を戦い抜いて果実を蓄積。ネパールの子どもはもちろん、弱い立場の人たちの力になろう」と、志で集うメンバーを鼓舞している。
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