半永久的に資金源になりうる究極の健康ドリンク。そんな、長く愛される飲料を創るための生薬探しは、多くは悩みませんでした。

  

流行ってはすぐなくなる健康食品の世界。みなさんご存知の生薬や成分の中でも、一時流行ってよく聞いたのに、もうどこに行ったの、って思うものが多いですよね。

  

新しいものは、珍しさという意味でよくもてはやされますが、実際に世にでてきた歴史が浅いので、まだ効果や副作用が未知の部分をあわせ持ちます。だから、やがて「効果がないよ」ってことになったり、副作用が目立ったり。即効性は無いから、皆が効果を体感するには、時間がかかりますものね。

  

しかし、生薬の歴史自体が、それを何千年も繰り返し、本当に良いものを探してきたといっていいと思います。

  

温故知新。故きを温めて、新しきを知る。歴史が貴重な生薬を語る。中国の何千年の歴史の中で培われた漢方、そして日本人が古来より珍重してきた生薬。

  

僕の頭の中では、何の迷いも無く、高麗人参(オタネ人参)以外には考えられませんでした。それで、高麗人参について、いろいろ調べてみました。

  

高麗人参。学名、Panax Ginseng (パナックス・ジンセン)。Panaxとは「万能医薬」という意味、Ginsengとは「生命」という意味です。

   

中国の漢方には、上薬、中薬、下薬という分類があります。その上薬の最高位置に分類されるのが高麗人参。滋養、養命作用をもつとして、古来より愛されてきた、何千年の歴史を持つ生薬。

高麗人参果実のアップと中国語

   

その高麗人参の中にも、「根」「果実」があることを知りました。「根」も貴重な生薬で、保存が利くとして一般大衆にも珍重され、今では一本何万円もするものもありますね。でも、保存が利かない「果実」は、歴代の皇帝しか食することの出来ない「皇帝食」として珍重され、もっと貴重な生薬だった事がわかりました。

高麗人参のアニメーション

   

唐の時代には、保存が利かないために、大量の氷を持ち出して、旧満州、現在の吉林省あたりから運ばせて、唐の皇帝が食していたという記録があるそうです。

吉林省の風景

  

なぜ、貴重かというのは、その栽培からもわかります。まず種を植えから、4年目に初めて実がなります収穫時期は1週間のみでその時に収穫を急ぎます。それが終わると、黒くなり種に変わってしまいます。それがオタネ人参の名の由来。(種は中国門外不出のため、政府に返させられるそうです。)そして、大地のパワーを吸い上げるため、一度使った土地は、その後12年間は使えません。4年ごとの4輪作ですね。

高麗人参果実栽培風景2

  

その、4年に一度、少量しかとれない果実は、保存も難しく、また貴重すぎて高価となり、一部上流貴族しか食することが出来ませんでした。

  

また、生薬の量・バランスという面でも、「根」より「果実」の方が優れている事が近年の研究より明らかとなりました。

  

高麗人参の薬効成分は、「サポニン」といって、大豆などにも含まれる多糖体です。そのサポニンの含有量は、「根」より「果実」の方が、4倍から5倍も多く含まれることがわかりました。

サポニン含有量
   

また、バランスでも「果実」の方が優れていることが解りました。

  

サポニンには、大きく分けて二つの系があります。Rg1系サポニンとRbc系サポニン。

  

Rg1系サポニンは、交感神経を活発化させ、興奮作用、血圧上昇作用をもつ成分で、「根」はこの成分が9割を占めるため、のぼせたり、高血圧の人は飲めない、という欠点がありました。

  

Rbc系サポニンは、副交感神経を活発化させ、交感神経を抑える働きがあり、調整作用、リラックス作用をもたらします。

  

「果実」には、Rg1系サポニンの興奮する成分と、Rbc系サポニンのリラックスする成分がほぼ同等、半々ずつ含まれため、のぼせる、高血圧の人は飲めないという欠点がなく、そのバランスという面でも、「根」より優れている事がわかりました。

  

しかし、いかに優れた生薬でも、高価になってしまっては、誰にでも喜んでもらえる健康飲料にはなりません。

  

いかに高麗人参果実という、貴重な生薬を安く手に入れるか。それには、栽培元、材料元をたどる事だと考えました。(つづく)

  

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