今、最も視聴率がとれるのが森友学園に関する国会答弁ではなかろうかと思いますが、私もテレビやYOUTUBEに首ったけになってしまい困ったものです。
そんな中で3月2日、良きにつけ悪しきにつけ話題となる山本太郎議員が、目の被ばくについて取り上げていましたので紹介します。
山本議員の質問スタイルについては賛否両論ありますが、それについては皆さま方でご判断いただきたいと思います。
少々面白過ぎますので(不謹慎でスミマセン)、前半は跳ばしていただいて、22分20分からの福島第一原発収束作業について、そして25分からの目の被ばく限度についてをご覧いただきたいと思います。
簡単に説明しますと、水晶体を透過した放射線は、 水晶体の後側表面を覆う細胞に障害を与え、放射線白内障を引き起こします。
放射線被曝後、高線量であれば早くて1-2年、それより低線量であれば何年も経ってから症状が現れますが、職業被曝に係る目の水晶体の等価線量限度は現行150ミリシーベルト/年です。
しかし最新の知見により、2011年に、ICRP(国際放射線防護委員会)ソール会合で「5年間の平均で20ミリシーベルト/年以下、年に50ミリシーベルトを超えない事」との声明が出され、これを受けIAEA(国際原子力機関)は2014年に国際基本安全基準を改定しました。
またEU加盟国は2018年2月までにこの基準を取り入れます。
「では日本の取り組みは?」という質問です。
※22分20秒からご覧ください。
当然ながら、これまで日本で正しいとされてきた発症リスクよりも厳しくなっております。
ICRPやWHOよりも自分が正しいと言う人や、現在の科学で全てが解明されていると信じ科学的という言葉が好きな人たちもいますが、放射線被ばくによる影響はまだまだ研究過程、新たな知見が出れば基準も変わります。
公益財団法人 放射線影響研究所
放射線白内障(水晶体混濁) より引用させていただきます。
放射線白内障は、水晶体の一部ににごりが生じるものであり、水晶体の後側表面を覆う傷害を受けた細胞に発生する。放射線被曝後、高線量であれば早くて1-2年、それより低線量であれば何年も経ってから症状が現れる。放射線白内障がどれくらいの頻度で重度の視力障害を生じるほどに進展するのかは明らかではないが、最近行われた調査では、手術を受けた白内障症例は1 Gy当たり約20-30%の過剰であった。被曝後早期に出現した放射線白内障については、影響を生じない低線量での「しきい値」があるかもしれないと考えられているが、最近の調査では、しきい値はないか、あったとしても0-0.8 Gy程度ではないかと示唆されている。観察された過剰白内障症例は、一般に放射線に関連するタイプのものである(後嚢下白内障および皮質白内障)。図1に、水晶体皮質混濁に関する線量反応を示す。
図1. 水晶体皮質混濁と放射線被曝線量
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図2. 放射線による後極部後嚢下混濁の発症 (放射線被曝者医療国際協力推進協議会編 「原爆放射線の人体影響 1992」より。文光堂の掲載許可による。) |
このテーマについての参考文献
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