本当? 気象庁7~9月台風多い。 | 夢老い人の呟き

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ニュースは疑って読むのが習性のヘタレ親父。
今日疑問を感じたのは次のニュース。
役に立たない雑学程度にお読みください。

当ブログでは<<今年は台風が少ない? エルニーニョも終わりそう >>という記事で今年は台風が少ないのではないか?という見方を載せた。

しかし、今日のニュース<<台風、なぜまだゼロ? 7~9月に集中発生の恐れ>>によると
台風1号の発生が遅い年は、7~9月にまとまってできる傾向がある」、「気象庁アジア太平洋気象防災センターの石原洋予報官は『発生が遅くても年間発生数は結果的にほぼ平年並みになることが多く、台風が多い7~9月にまとまって発生する可能性がある』と指摘する」、「2001年は5月11日に発生し、統計がある1951年以降で過去7番目に遅かった。7~9月に台風が計16個発生し、9月に台風15号が関東地方を直撃して死者も出た」 と、台風1号の発生の遅い年(今年)も年間の発生件数は例年並み7~9月に集中しするかのように書かれているが本当だろうか?
なにか記者さんの主観が入っているような気がしないでもない。

2001年の16個が特に多いかといえば、1999年も2000年も16個とごく普通
やや多い程度の多い年といえるだろう。
1998年2010年のように、全体が少ない中で7~9月に集中するというなら分かるが。
※1998年と2010年はエルニーニョが終息し、ラニーニャが始まった年。





次にエルニーニョの終息、ラニーニョの影響については、2010年の<<デジタル台風>> の解説から紹介します。
以下引用

エルニーニョ/ラニーニャ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズムの ページを見ると、ラニーニャ現象の場合は日本付近で高気圧が強まって暑くなることが多いとなっています。今年はまさにそのような状況になっており、日本中 で暑い夏が続いています。この暑い夏を引き起こしている太平洋高気圧は史上最強クラスとも言われ、その勢力圏内では台風発生がガッチリと抑えられることに なりました。ただしそれだけなら、フィリピン付近の対流活動が活発になってその付近で台風が発生する可能性も高まるはずです。ところが今年は、それに加え て「インド洋で海面水温が高い」というパターンも重なってフィリピン付近の対流活動までも不活発となってしまい、こちらでも台風の発生が見られなくなって しまいました。今年はどうやら雲の活発な地域が例年よりも西側に偏っているようです。今年の台風経路図を見ると、西側の南シナ海では台風が発生していますが、通常なら台風が数多く発生する太平洋中部やフィリピン東方海上では、今年は全く台風が発生していないのです。

このように太平洋上で雲がモリモリと発生する状況が消えてしまう気候パターンとなったことが、今年の台風が少ない大きな原因なのではないかと考えています。ちなみに気象庁のページには、エルニーニョ現象と台風は関係があるのですかという質問への回答がありますので、こちらも参考にしてみて下さい。
引用終了



参考

<<エルニーニョ/ラニーニャ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム>>

ラニーニャ現象が日本の天候へ影響を及ぼすメカニ
 ラニーニャ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が上昇し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が活発となります。このため日本付近では、夏季は太平洋 高気圧が北に張り出しやすくなり、気温が高くなる傾向があります。沖縄・奄美では南から湿った気流の影響を受けやすくなり、降水量が多くなる傾向がありま す。冬季は西高東低の気圧配置が強まり、気温が低くなる傾向があります。



但し、エルニーニョが終わってしばらくはインド洋の海水温が高い状態が続くそうである。

インド洋熱帯域の海洋変動が日本の天候へ影響を及ぼすメカニズム

夏季にインド洋熱帯域で海面水温が高いと、インド洋全域で海面気圧が低めになり、赤道に沿って西太平洋まで低気圧場が伸張してくる傾向が見られます。こ のときフィリピンのミンダナオ島東方では、低気圧場に向かって吹く北東風偏差が発生、フィリピン付近を中心に下降流となり、積乱雲の活動が不活発になりま す。日本付近では太平洋高気圧の北への張り出しが弱くなり、北日本を中心に多雨・寡照となる傾向があり、沖縄・奄美では高温となる傾向が見られます。
 インド洋熱帯域の海面水温は、エルニーニョ/ラニーニャ現象が発生すると、エルニーニョ監視海域の海面水温の変動に遅れて変動する傾向があります。この ことから、エルニーニョ現象終息後の夏季に、北日本を中心に多雨・寡照、沖縄・奄美で高温となることがあります。また、ラニーニャ現象終了後の夏季に、そ の逆の傾向が現れますが、インド洋の海面水温が高い場合ほど顕著ではありません。




<<エルニーニョ現象と台風は関係があるのですか>>

ラニーニャ現象発生時

  • 台風の発生位置が、平常時に比べて西にずれる傾向がある(夏は北に、秋は西にずれる傾向がある)
  • 秋、台風の発生から消滅までの寿命が短くなる傾向がある