14-1の途中ですが、先日インドネシアに行ってきましたので、ちょっと一休みしてそのお話でも。
オーストラリアの左上一帯のピンクの部分がインドネシアで、横にビヨーンと長い国です。
人口は約2億4千万で、日本のちょうど2倍くらい。
地図を見ますと、ジャカルタからパプア島までの距離がジャカルタから台湾と同じくらいですから、移動は大変そうですね。
ついでにパプアに行ってチンチンの先っぽに装着する「コテカ」を持ち帰りたかったのですが、飛行機で5時間以上かかると聞いて即あきらめました。
いつか行ってみたいと思っています。
この時期は日本の初夏のような気候で、散歩に出かけたらいつまでもどこまでも歩いて行けそうですが、迷子になったらアウトなのでやめました。
この国では、ビリヤードは大人気です。
今回行ったのはジャワ島中央部のジョグジャカルタという小さな街ですが、ホテルから歩いて行ける範囲だけで約200台あり、夜中の12時を過ぎても満台で台が空くのを待つ客で溢れています。
30年前の日本の大ブーム時代と同じで、この状態がもう15年以上続いているとの事。
この店は2フロアで20数台ですがどちらかというと小型店の部類で、30〜50台の店が多いようです。
台間が広いですね。
そうそう。
ここしばらく書いている小杉選手との14-1も、この店で対戦しました。
これは別の店の店内。
2階から観戦できる構造になっていて、試合の時は大勢が観戦できるように主にここから見える8台を使うそうです。
2階から外に出るとこんな感じ。
贅沢な造りです。
私が何よりも感心したのは、ビリヤードに対する熱心さです。
この写真はある選手の対戦を大勢の客が観戦しているものですが、彼らは客同士で賭けているわけではありません。
営業時間は既に終了していても、小杉選手がキューを握ると台のまわりにグルリと人垣ができ、次から次へと質問を投げかける。
プロ選手にとってなんとやり甲斐のある環境だろう。
「この国に来て正解だったかも知れんな。」
私がそう言うと、彼は何度も頷いていました。
少しタメになる事も書いてみます。
最近のナインボールは、9番をフットスポット上に置くのが流行っているそうですね。
従来の1番をフットスポット上に置くのと9番をフットスポット上に置くのとでは、ブレイクのやり方は当然変わってくるわけですが、4年前にインドネシアに行った折には既にプロもアマもほぼ全員が9番をフットに置いてやっていましたので、ブレイクの研究は相当進んでいるに違いない。
そこで私は、ブレイクの秘訣を盗むことにしたのです。
日本ビリヤードのあんな話やこんな話を聞かせる代わりに、インドネシアビリヤードの秘密を持ち帰る。
それでは盗んできた機密を漏洩します。
ブレイク後に手球と1番が上図のようになるのが理想型との事。
手球の動きはこんな感じ。
{インドネシア店の手球のレシピ}
●1番の右2/3を狙う。1/2はチト薄い。(2/3は1番の右端より1センチ内側です)
●撞点は時計の4時半〜5時あたりで、けっこう端を撞く
●引くと言うよりも弾かせる感じ。
●MAXを10とすれば7くらいの力加減。
●以上の撞き方で上図のような動きをするブレイクキューとタップを探す。
小杉選手のブレイクです。
1番がサイドの角に当たったので、最初に示したブレイク後の理想配置にはなりませんでしたが、手球の動きは大体こんな感じ。
尚、ショット後にキュー先が左に流れているのが気になりますが、左に流れる方が自然なので無理にまっすぐ出す必要はないそうです。
余談ですが、レールショットで右下を撞くと手球は思ったよりも左に行きやすくなります。
そこで1番の右2/3に当てるために、中級者のみなさんは思い切って上図の5番(後ろから2列目)を全厚で狙うところから始めてみるのはどうでしょう、との事でした。
まあ、このあたりは今までに語り尽くされていますので以下省略。
さっそく盗んだブレイクを試すために対戦しました。
相手はもうすぐナショナルチーム入りする若手選手で、名前は・・・えーと・・・
彼も同じブレイクでした。
え?
結果ですか?
なんて言いますかねえ・・・
この国の選手はみんな一生懸命撞くんですよ。
説教しておきました。
本日の目玉はこの選手。
ナショナルチームの女子のランキング4位だそうですが、しっかりしています。
根性あるしルックスもいいし明るい。
小杉選手の弟子だそうですが、まだまだ伸びる感じがします。
「日本においで。」と誘ったら、
いずれ来日する予感がしますのでお楽しみに。
そういえば、チャーシュー麺を食べました。
インドネシアは世界一のイスラムの国なんですけど、いいんですかねえ・・・豚を食べても・・・
店員の名札を見たら「Maria」だったし・・・
マリアはダメでしょ、マリアは!
プランバナンの壁に女性の肖像を彫ってあるので、
「これは誰だ? サンタ・マリアか?」
そう言ったら、その時の通訳はちょっとムッとしていましたから。
いろいろ不思議な国です。
私はこの国を好きですが、どうしても馴染めないのはごはんを鷲掴みで食べることです
どこに行ってもその土地の習慣があるのだと、頭ではわかっているんですけどねえ・・・
何かいい手はないものか。
考えた末に妙案を思いつきました。
ごはんをおにぎりにすれば抵抗なく食べることができる。
さっそく私は、オリジン弁当のおばちゃんにおにぎりの握り方を教わったのです。
すばらしい計画性ですね。
なんとインドネシアにもおにぎりがありました。
ただ・・・米が違いますからねえ・・・おいしくないです。
最後に。
空港の免税店におもちゃ屋があったので、そこのねえちゃんに一曲披露しました。
曲はもちろん「与作」です。
私は歌に夢中で気がつきませんでしたが、この写真を見るとねえちゃんはウットリしておる
次に行ったら、もう一曲聴かせてあげようと思います。