中所得国の罠。中国の岐路(2) | 香港IFA玉利の海外投資夜話

中所得国の罠。中国の岐路(2)

そんな
ブラックボックスにある
中国の経済指標の中でも海外か
ら裏取りが可能なものがある。

それが中国と海外との
取引額をあらわす貿易統計である。

中国から輸出されたものは
海外のどこかの国に輸入され、
中国が輸入したものはどこかの国が
輸出したものなので
中国と取引のある各国の数字の合計と
照合することができるのだ。

その確かな数字で見ると
9月の中国の輸入は前年同月比で20%減、
1月から9月の累計でも15%という
大幅な減少を見せている。

ちなみに輸出は9月前年同月比で5.3%減。

china

人件費の高騰によって
世界一を誇る輸出の競争力が
徐々に失われてゆくことも
大きな問題ではあるが、
アメリカに次いで2位の輸入が
2桁減となると相手国に与える影響は大きい。

特に中国への
輸出・輸入の最大の相手である
EUはかなり煽りを受けるだろう。

ギリシャを始めとする
南欧諸国の財政問題でガタガタしたあと、
ほぼ孤軍奮闘欧州を牽引してきた
ドイツがフォルクスワーゲンの
排ガス規制不正回避スキャンダルの渦中にある。

中国、欧州発で
世界経済が変調を来すならば
12月にも、と観測されている
米ドルの利上げも実行されるのかどうか。

中国の通貨である
人民元の動きもおおいに
気になるところである。

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