中国とシャドーバンキング(3) | 香港IFA玉利の海外投資夜話

中国とシャドーバンキング(3)

ノンバンクの投資会社が
年利回り5~10%の理財商品を作って
大手銀行の窓口を通じて販売する。

銀行で勧めているのだから安心、
とばかりに理財商品は飛ぶように売れ、
巨額の資金が集まった。

投資会社はその資金を
開発業者(デベロッパー)に貸し付け、
それが中国各地での不動産開発に投じられた。

デベロッパーはおそらく
15%程度の年利でその資金の融資を
受けていたのだろう。

china

要するに、
開発案件が最低でも15%の利益を
生まなければその利息の支払いが支払えない、
ということになる。

そもそもなぜ
このシャドーバンキングが
これほどまではびこることになったのか?

その大きな原因は
2008年9月のサブプライム問題が
引き金となったリーマンショック、
ひいては世界同時株安の不況である。

中国政府は4兆元(約66兆円)という
空前規模の資金を投じる景気対策をおこなった。

その果断な措置で中国は
2008年末には世界に先駆けて
景気が回復し始めている。

ところがこの4兆元のうち、
中央政府が拠出したのはわずか2,000億円。

残りの3.8兆元は
地方政府や国有企業が
自分で資金調達をして何とかせよ、
と言うことだったらしい。

銀行から調達できない
この資金をノンバンクの投資会社を
通じてかき集めた、というわけである。

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