中国とシャドーバンキング(2) | 香港IFA玉利の海外投資夜話

中国とシャドーバンキング(2)

中国はここ10数年、
多くの主要都市で不動産価格が
急激な上昇を遂げた。

私自身も上海のマンション価格が
目の前で5倍、10倍と上がってゆくのを
目の当たりにしてきた。

不動産バブルだと言われている。

一方でこの間、
中国の経済も大きく伸びたので
ある程度は実態のある上昇であり、
それ以上の部分がバブルによる上昇だろう。

いずれにしても目を見張る
不動産価格の高騰があった。

summerpalace

その影には、

「シャドーバンキング」

という金融システムが
大きく作用していたと言われている。

シャドーバンキングとは、

「銀行を介さない金融取引」

と定義されている。

銀行以外の会社が資金を融通するということ。

日本風に言えばノンバンクのような
貸金業者が不動産開発業者などに融資をして、
金利収入を得る仕組みである。

このノンバンクの融資額が
実に30兆元(約500兆円)という
巨額に上ると試算されている。

500兆円と言えば、
日本のGDPとほぼ同額。

これだけのおカネが
不動産投資に回れば暴騰するのは
当然と言えば当然である。

銀行のように預金を
受け入れることのできないノンバンクは

「理財商品」

という投資信託に似た運用商品を
一般庶民に販売して資金を調達している。

理財商品は元本保証の商品ではないが
大手銀行の窓口などで販売されており、
あたかも銀行の保証がついているような
雰囲気を醸し出していた。

そして利回りも5~10%と非常に
高かったことから急速に普及した。

しかしそれだけの高利回りを
約束しているということは融資を受ける
不動産開発業者などは少なくとも
それより高い金利を支払っている
ということになる。

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