円安・株高の今だから考えるべきこと | 香港IFA玉利の海外投資夜話

円安・株高の今だから考えるべきこと

日本の株式市場が好調である。

一昨日、5月15日は
ついに15,000円を超えてきた。

株価がこの水準に達したのは
リーマンショック以前の5年4ヶ月前に
さかのぼる。

今回の上げトレンドの起点は
野田前首相が党首討論で衆議院の解散を
口にした11月中旬辺りだが、

その当日11月14日の終値は8,664.73円。

約6ヶ月後に当たる
本日5月15日日経平均株価終値は15,096.03円。

この半年間の値上がり幅は6,431.3円。
実に半年70%の値上がりということになる。

今の株式市場の好調は、
円安により輸出系企業の業績が
急回復するという見込みが
好感されたというところが大きい。

同じく11月14日の終値は80.24円。

5月15日の東京市場円の終値は102.23円。

対ドルで22円の下落である。

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こうして業績の改善した企業が
牽引役となってやがては従業員の
所得も上向き、それが消費にまわると
内需企業にもいい影響がある。

株式投資をやっている人は
含み益が増すのでそれもまた
消費を活発化させる要素となる。

企業の対外進出が進んだとはいえ、
まだまだ国内に強い輸出産業を持つ
日本にとって円安は国内全体の景気を
大きく浮揚させる可能性を秘めている。

2008年の世界同時株安以来、
円高による景気低迷に悩まされて来た
日本経済にとってこの回復の兆しは
間違いなく良いことには違いない。

しかしこんなときだからこそ、
この状況にただ浮かれることをせずに
円安が自分の個人資産に与える影響を
冷静に分析して欲しいと思う。

円安が個人資産に与える影響とは。

仮に昨年の11月に
日本円で1,000万円の資産があったとしよう。

それは約1ドル=80円の当時、
米ドル換算でUSD125,000の価値があった。

もしその1,000万円を今日まで
そのまま持っていたとしたら、
USD98,000程度にまで減っているのである。

日本円では変わらずの1,000万円の
資産も米ドル換算では21%も目減り
しているのである。

私は常々、
資産を防衛するための
具体的な措置として海外各地に
お金の置き場所を作って一部をそちらへ移動させる、

「場所の分散」

為替の変動による資産の目減りを
防ぐために複数の通貨に分けて
保有しておく、

「通貨の分散」

を提唱しているが、

仮に1ドル=80円程度だった
昨年11月の時点で手持ちの
1,000万円のうち半分の500万円を
海外に移して米ドルに替えておいたとしたら、

そのときの資産構成は、

日本円で500万円。
米ドルでUSD62,500。

となっていた。

これは
日本円換算では1,000万円、
米ドル換算ではUSD125,000である。

半年の時間を経た
1ドル=102円の今日(こんにち)。

手持ちの500万円+USD62,500は、

日本円換算で1,137.5万円。
米ドル換算ではUSD111,520である。

まとめよう。

昨年11月の時点で、
「場所の分散」と「通貨の分散」
に踏み切った場合の資産は、

日本円換算で1,137.5万円。
米ドル換算でUSD111,520。

何もせずに
そのまま日本で1,000万円を
持ち続けた人の資産は、

日本円換算で1,000万円。
米ドル換算でUSD98,000。

これが今、
現実に起こっているということを
直視しなければならない。

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