きっかけは黒猫♪ | 本の猫の多読多聴生活~bookwormwildcat's extensive reading and listening life~

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本や音楽など、様々なお気に入りたちとの出会いを綴っていきます。

こんにちは。


年度末進行からそのまんま年度が変わってあわただしい日々ですが、

それでもありがたいことに読書ライフは充実しています。


最近は、黒猫登場本を読んで書評にする機会が増えているかなぁ。


直近は違いますけど、最近の30本はこんな感じです。


wildcatの書評:http://www.bk1.jp/reviewer/30875


このページの真ん中あたりに、黒猫が表紙の本が3冊ほど見えると思います。


ルドルフとイッパイアッテナのシリーズです。


先日、この作品のミュージカルを観てきました。


きっと原作をこれから読む人もいるし、

ミュージカルをこれから観る人もいると思うので、

あまり詳細は書かないでおきますが、

私の所感はこちらです。


親と子どものミュージカル『ルドルフとイッパイアッテナ』を観てきました

http://plaza.rakuten.co.jp/yamanekopenguin/diary/201004040000/


これは、原作に結構思い入れがあった作品で、書評も力を入れて書きました。


以下、それぞれの書誌にリンクを飛ばします。


ルドルフとイッパイアッテナ

http://www.bk1.jp/product/00474998


ルドルフともだちひとりだち

http://www.bk1.jp/product/00546704


ルドルフといくねこくるねこ

http://www.bk1.jp/product/02137730


書評者の名前が3名並んで見えると思いますが、

ちょうど私より前に書評を書いている2名の評者が

私がこの本を手にするきっかけとなりました。


私は、この2人とは違う形式で書こうと思って生まれたのでした。


とまぁ、こういう思い入れを持った作品のミュージカルだったので、

子供向けと言っても、私の中ではちょっと気合が違いましたw


そもそも私は絵本も児童書も大人読みですからね~。


うん。楽しかったです。


友達によって変わっていくこと、成長していくことの楽しさとか喜びを感じました。


それにしても、まだまだ黒猫な日々です。


道で黒猫に遭遇しないけど、本の中では会いまくり。


今日は久しぶりに、英語多読の記録をつけました。


ご無沙汰しすぎで、やばいですね。


[SSS書評] BOOK REVIEW

http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_130.jsp


あまりにしばらくぶりに、Graded Readers を読みました。


こちらです。


Alice’s Adventures in Wonderland: Stage 2: 700 .../Lewis Carroll
¥597
Amazon.co.jp

Through the Looking Glass: And What Alice Found.../Lewis Carroll
¥520
Amazon.co.jp

"Alice's Adventures in Adventures in Wonderland"(不思議の国のアリス)と

"Through the Looking-Glass"(鏡の国のアリス)は、

有名どころですが、結構細やかなところは忘れているものですね。


特徴的な生き物がたくさん出てきますが、

どっちが不思議でどっちが鏡か

結構混ざっているものだなと思いました。

不思議を読んでいて、あれ、ハンプティー・ダンプティーがいないなと思ったら、

鏡だったのね~とか。


まだ、GRは、不思議のほうが読了で、鏡は読み始めたばかりなんですけどね、

おかしな世界を描いているだけじゃなくて、結構深いんですよね~。


たとえば、こんな一言。


  I know who I was when I got up this morning,


  but I have changed so often since then.


  I think I am a different person now.


アリスは、不思議の国にやってきてから、

大きくなったり小さくなったり、

あんまりにもいろいろな経験をしたので、

自分がわからなくなってしまったのですね。


自分のことなんてよく知っていると思ったのだけど、違うかもと気づいてしまった。


私たちもそうですよね。


そうそう体の大きさが変わったりなんてしないけれど、

激しい出来事が起こらない限りは、自分は毎日一緒だと思っている。


もちろん、同一性保持は大事です。


自分は自分だという確固たる意識がどこかにないと壊れます。


でもね。


本当に変わらないのかな?


昨日の自分と今日の自分は本当に一緒?


本当は細胞は毎日毎日、いえ、この瞬間も生まれ変わっているのですよね。


そんなことを思ったのが、不思議の国。


ところで、不思議の国に登場する猫。


これも有名ですよね。


"The Cheshire Cat" です。


  I've often seen a cat without a grin but never a grin without a cat!


このチェシャ猫。ニヤニヤ笑いだけ残して消える強烈な生き物です。


そして、鏡の国のGRを読み始めたんですね。


第1章から、毛糸玉に戯れる黒猫のイラスト!


あぁ、いたって感じです。


鏡に黒猫って出たんだっけ?


まったく忘れていました。


そして、この黒猫。


実に象徴的な役割を果たします。


さて、このGRは簡略版の英語なので黒猫しか出てこないので、

白猫との対比が出てくる翻訳文庫版を引っ張り出してみましょうか。


こう書かれています。


  ひとつだけたしかなのは、白い子猫はなんにも関係ないってことだ。


  なにもかも黒い子猫のせいだったんだよ。


鏡の国のアリス (新潮文庫)/ルイス キャロル
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この黒い子猫は、キティという名前なんですが、

白い子猫はいたずらなんかしないで、おとなしくしていたのに、

この黒い子猫・キティが毛糸玉で遊んでいて毛糸がほどけたことが、

アリスがまた冒険に巻き込まれるきっかけとなるのです。


さて、自分の中にも穏やかで優雅でマイペースな白い子猫と

いつも刺激を求めてうずうずしている黒い子猫がいるようです。


白い子猫は、おとなしいいい子ちゃんで、

黒い子猫はなにかしらやらかします。


白い子猫は、ポジティブシンキングでのんびりゆっくり寝ていますが、

黒い子猫は、激しい激情の思うがままに駆け回っています。


私は基本は白い猫だと思っています。


穏やかで笑顔でいたいし、物事の良い面を見たいし、おおらかでいたい。


でも、内面にはマグマのようなものが確かにあって、

その激情は表出の仕方に工夫をしないと、

あらぶる猫になってしまうのです。


私は自分の中の白猫も黒猫も両方好きだと思っています。


必要な存在です。


白猫しかいないと、

何が起ってもあんまり心を動かされない人になってしまいそうだし、

黒猫しかいないと、

毎日アップダウンが激しくてまたまた大変そうです。


そして、きっかけの部分をもたらすのはたいていは黒猫です。


自分のネガティブな部分を刺激させる出来事に出会ったとき、

ムリヤリポジティブな方向には持ってはいけません。


だって、それが気になってしまう自分が確かにいるから。


でも、なんで気になるんだろ、なんで怒っちゃうんだ、

なんでこんなに心を動かされるんだ・・・は、

白猫の力も借りてゆっくり考えます。


そうするといろいろなことが見えます。


アリスがわからなくなっちゃったと言った、

日々変わっていく自分を見つめるきっかけは、

たいてい黒猫がくれるものだなぁと。


それが、私のここのところの実感です。


といっても、ホンモノの黒猫は、毛が黒いだけなのに、

なんでこんなにニンゲンがあれこれ言うんだか

わからないにゃあと思っているでしょうね。