言ってはいけない 残酷すぎる真実
日本の刑法は、犯罪者といえどきちんとした教育を受ければ
更生して善良な市民になりうるという前提でつくられ、
犯罪者の人権も守られている。
しかし、本当にすべての犯罪者が更生できるのだろうか?
凶暴な犯罪が起こると、犯人は親の愛情を受けずに育ったために
凶暴な性格に育ってしまった、親が愛情をかけていれば、こんな
犯罪者は生まれなかった、と言われるが、はたして本当に親の努力で
犯罪者に育つことを防げるのか?
すべての人種は平等で、黒人は白人より知能が劣るという考えは
差別的だと言われているが、人種間で本当に知能の差はないのか?
などなど、「正しい」としておいた方が社会的に都合がいい「常識」を
くつがえす研究結果が次々と出てきます。
こういう本を読んでいて思うのは、「犯罪者はこうだ」「○○人はこうだ」と
ひとくくりにして考えることが、いかに意味がないかということです。
個人はそれぞれ違った個人であり、何事もよい部分があれば、
それがすなわち欠点になりうる、と思います。
- 言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)/新潮社
- ¥780円+税