神沼三平太「恐怖箱 醜怪」 | 読書日記PNU屋

神沼三平太「恐怖箱 醜怪」

恐怖箱 醜怪 (竹書房文庫)恐怖箱 醜怪 (竹書房文庫)
神沼 三平太

竹書房  2017-02-28


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 残酷だったり、救いがなかったり…嫌な後味だが、だからこそ怪談ジャンキーにはたまらないシリーズ。新味ある海外ネタや、後半立て続けにくる大ネタに身震いした。

 私的お気に入りを下記に。

「ペンション」上司の最後の一言が嫌すぎる。
「されこうべ」理由のわからぬ呪いはなんともいえぬ気味悪さ。
「俺のものになれ」男性には痛々しく、女性にはおぞましい、両性に平等に嫌な海外怪談!
「砂利山」怪異出現時、日常が暗転する異様な緊迫感がある。
「可否」あまりにも圧倒的な力に、清々しさすら覚える。
「海曳き」親が子を想うせつなさが、抑えた表現にしみる。
「魚籠」不思議なボーイ・ミーツ・ガールと思いきや…かわいそうなことに…。