吉田悠軌「恐怖実話 怪の足跡」 | 読書日記PNU屋

吉田悠軌「恐怖実話 怪の足跡」

恐怖実話 怪の足跡 (竹書房文庫)恐怖実話 怪の足跡 (竹書房文庫)
吉田 悠軌

竹書房  2017-01-28


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 大手有名サークル「とうもろこしの会」、その発行誌「怪処」「一行怪談」などを購入していた私だが、本書もまた怪異にどっぷりつかれる一冊だった。
 私的お気に入りを下記に。

「ぬるぬる」妖怪とも心霊ともつかぬ不思議な怪異。怪異の正体、後遺症まで謎尽くしでエキサイティングな話だった。

「エカマイのマンション」何かとてつもない呪いがひそんでいそうなだけに、真相がわからないのがもどかしい!

「ノート」そこに書かれていたのは何だったのか…余韻残る。

「ゆうれい いる」こういう、○○が信用できない話が一番怖い。

「嫌な日」ほろ苦い青春の1ページ、ラスト一行がやるせない。

「柿とるな」グロさがステキな話。

「大晦日」心霊ではなくサイコ譚なのだろうか?著者の実体験だけあって、じんわりと嫌な不吉な感覚が漂う話だ。