吉村智樹「恐怖電視台」 | 読書日記PNU屋

吉村智樹「恐怖電視台」

恐怖電視台 本当にあった業界の怖い話 芸能界編 (竹書房文庫)恐怖電視台 本当にあった業界の怖い話 芸能界編 (竹書房文庫)
吉村 智樹

竹書房 2014-08-29

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副題「本当にあった業界の怖い話 芸能界編」

FKB饗宴6」で度肝を抜いた著者の単著とあれば、読まずにはいられない!!

 読んで驚いたのは、いわゆる心霊系もあるがサイコ譚がメインということ。私的お気に入りを下記に。

「悪魔が棲むスタジオ」魑魅魍魎が跋扈しているという言葉が、これほどあてはまる話もなかなかないであろう。
「指つめろ」こういう、微妙に話の通じない人は理解不能なコワさがありますな。
「代わりはいくらでもいる」演劇&洗脳譚で、自分が信じられなくなる恐怖に侵蝕されていく。
「放送禁止」苦しい事情がせつない。
「爆笑!落語会」予想もつかないところからやってくる不安と恐怖が見事!
「生き腐れ」才ある人の視覚&嗅覚の再現描写が素敵だった。

 パンピーにはうかがい知れぬ芸能界の腹黒いあれこれがてんこ盛りで、読者のメンタルをフルボッコにしてくれる一冊だ。