「ロケみつブログ旅」に一言いたい!
日本に帰ってきてから、
「マインさんたちと同じような旅とをしているおもしろい番組があるよ!」
と友人に教えてもらって観た…
毎日放送、木曜日深夜の「ロケみつブログ旅」…
…おもしろいです!
…ちょっとひと昔まえの「電波少年」を思い出させる企画です…
ブログを更新しながら旅をし、
移動の交通費、食費、宿泊費などの旅に必要な資金は、ブログについたコメント数×毎朝振るさいころの出目に応じてスタッフから支給される、というもの。
つまりブログの人気がアップすると旅の資金が増える…。
SNS(ソーシャルネットワークサービス)を利用した視聴者参加型、双方向性型の番組です。
これまで西日本を3年間かけて旅してきたお笑い芸人・桜 稲垣早希ちゃんが、
去年の秋からスタートしたヨーロッパ編に挑戦!
オーストリア・ウイーンをスタートに、ゴール・ポルトガルをめざして、ヨーロッパ10か国、それぞれの通過ポイントを通りながら観光名所を紹介していく趣向です。
年末年始にこれまで放映ぶんのスペシャルがあり、録画して一気に見てしまいました…。
現在、オーストリア・ウイーンから世界一美しい湖畔のまちハルシュタット、イタリアのアルベルベッロとマテーラを通過し、スイスのツエルマット、とすすんで、今度ドイツに入るところで、現在、放送中です…。
ヨーロッパは、まちからまちへの移動が鉄道になるので、番組ではどうしても鉄道駅の駅前が出てきます。特徴のある駅、地下鉄やバスターミナルを探してうろうろ歩いた駅前周辺の風景、インフォメーション…などが出てくるので、我々にとってはなつかしいことこのうえないです!
おまけに通過ポイントも観光のツボをよく押さえているし、資金がないなかでもその国の名物料理やスイーツ、おみやげなど、若い女子目線でうまく紹介していて、番組としてはなかなかおもしろいです!
ただ…
ただ…
ただ…
ひとつだけ言わせてもらってもいいですか?
これはあくまでもテレビの取材収録番組、娯楽番組であり、本当の旅ではない、本当にこんな旅をしているわけではない、ということを多くの視聴者はじゅうぶん理解して、見ている…の…で…しょうねー???
???
まず、本当の旅ならば絶対にあるはずのモノが出てきません。
大きな鞄です…
早希ちゃんのエヴァンゲリオン・アスカのコスプレを支える大量の衣装、化粧道具、洗面道具、着替え、タオル、電子機器付属部品、その他、その他…、旅をしていくのにでったいでったい必要な、いわゆる所帯道具を一切、持っていないし、その鞄が出てきません。背中に背負っているリュックサックでは小さすぎてあれではノートパソコンぐらいしか入りません。あれでは長旅はできません…。
(あくまで日本に戻ったり現地でまた続きを撮ったりの、「収録」であり、本当の旅ではないということは、番組的には一応断ってはいるようですが…)
そして一番「あかん」と思うのは…
「宿探し」に関してです。
ほんとうの旅だと「大きな荷物をどうするか?」が常に課題になるので、そこから新しい街に着くとまずまっ先に宿探しをするものなんですが、番組的にはそこはすっとばかして、日中は観光して、いつも夜になってから、早希ちゃんに知らない街での「アポなし宿探し」を体験させるんですが…
実際の旅では、多くの旅人はそんな危険なことはたぶんしないです。
そして、
「言葉がわからないの? お金もないの? かわいそうに!」と言って、夜の11時からずーっと宿探しに一緒につきあってくれて、宿屋と値段交渉してくれて、みつかったら「よかったね、じゃ気をつけて!」…と、何も要求せず去っていく親切でハンサムな現地人男性がたまたま現れたり、
…偶然にも同じ列車に乗り合わせて、ホームに降りてきた現地在住の日本人女性と出会い、「それならうちに泊まりに来ませんか?」なんて声をかけてくれて、ついて行ったらモデルルームのように片づけられたきれいな部屋で、ご馳走してくれた、なんてことは…
現実には、
…ほとんどないと思います。たぶん
「宿がなくて、お金もなくて困っている」…と言っても、こちら側ではカメラをまわしているカメラマンがいて、番組スタッフが3、4人は付いて集団で行動しているわけだから、映っているほうから見ればはっきりテレビ番組の収録中だとわかります。それで「一緒に探してあげる」というのは親切な人ではなく、あきらかにその人は「役者」と思います。あるいは事前に根回し済みの出演者、ということになると思います…。
…もし、この番組を見た視聴者で、早希ちゃんと同じような女の子が、同じような状況で、ヨーロッパの、初めて訪れる知らない大都会の駅前に、宿アポなし、所持金2500円程度で、夜の10時、11時をまわってから1人で到着しても、
「テレビでもやってたから、なんとかなる!」
…と思って出かけていったら…
とてつもなく危険なことになる…と思います…
(そんなこと誰もしない、と思いますが…)
宿がないときは、「ない」と言ったら本当になくて、泣こうが叫ぼうがないものはないです。我々も何度かない宿さがしで泣きました。20軒以上断られ、雨は降ってくるし、暗くなってくるし、2人の関係も最悪になったことが何度もありました…。
その結果、事前によく調べて、アポなしで飛び込みでも宿が確保できそうな場所か(アジアや南米は比較的なんとかなるようです)、それとも予約必須エリア(ヨーロッパや北米)か、判断し、必要な場合は予約を取り、できれば明るい時間帯に宿入りするようにしました。
もちろん飛行機の時間や列車・バスの到着時間でどうしても遅くなってから新しいまちに入ることがありますが、そいういうときは一泊目だけはわかりやすい場所に宿を確保するように心がけましたが、それでもできないときがあって何度かは痛い目に遭いました…。
…オーストリアで会った日本人の女の子一人旅に聞いた話です。
スペインでなんとかなる…と思ったけど、結局、宿が確保できず、仕方なく駅へ行って駅のベンチで仮眠し、朝になり明るくなったから動きだそうと駅を出たとたん、2、3人がグルのケチャップ強盗に遭って、貴重品の入った鞄を盗られた…
たぶん、駅にいるときから目をつけられ、チャンスを伺っていたのだと思いますが、バッグが盗られただけで済んでよかった、と本人も話していました。
もちろん冒険心や未知なる世界へのあこがれ、好奇心、チャレンジ、「ほんとうにあった現地の人の暖かさや人情、無償の親切との出会い」という旅ならではの醍醐味を否定するつもりはありません。
(そうしたものに支えられてこそ旅が成り立つことも事実です!)
ただテレビは、あらかじめ出演者の安全を確保しながら、おもしろい内容にしたてて視聴率をあげることを目標につくられているので、そこで展開される内容を基準にして、旅人が現地情報を誤って判断しないことを、心から祈りたいです…。
〝老婆心〟ですか…
明日から沖縄です!
沖縄の青い空、青い海をできるだけ紹介します!
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