チョコレート工場の秘密 / ロアルド・ダール(訳:柳瀬尚紀)
映画「チャーリーとチョコレート工場 」の原作本である、ロアルド・ダールの作品新訳バージョンです。ちなみに、旧訳に関する話とあらすじはこちら に書いてあります。
あらすじは旧訳と同じなので、旧訳との大きな違いを書いていきますね。まず、一番違うのは名前。旧訳では原作の名前をそのままカタカナにしています。しかし、新訳は訳者がオリジナルで考えた名前が使われているんです。そのため、ぜんぜん違った印象になります。たとえば工場に招待された5人の子どもの名前はこんな感じ・・・。
旧訳 新訳
チャーリー・バケット → チャーリー・バケツ
オーガスタス・グループ → オーガスタス・ブクブクトリー
ベルーカ・ソルート → イボダラーケ・ショッパー
バイオレッド・ボウリガード → バイオレッド・アゴストロング
マイク・ティーヴィー → マイク・テレビスキー
だいぶ印象が違いますよね。確かに名前を英語で見ると柳瀬さんがあとがきで書いているように名前にちゃんと意味を持たせているから、それを日本語でも通じるように訳すのが基本という考え方もわかります。・・・が、この名前ってちょっといい感じとは言えないですよね。本当に好みだとは思いますが。(^_^;)
旧訳と新訳は名前や訳し方が異なるので、私が読んだ感想としては「だいぶ印象が違うなぁ」といった感じ。旧訳は完全に子ども向けでゆったりとした雰囲気ですが、新訳は大人が楽しめるようにユーモアがたっぷり含まれていて、テンポよく書いてあるような印象もあります。どちらがいい・悪いというものではありません。おそらく好き・嫌いの問題になるんでしょうね。私は新訳も嫌いじゃなかったですよ。旧訳に流れるゆったりとした雰囲気も、新訳のテンポのよさもそれぞれよかったです。残念ながら旧訳は市販されていないので、図書館で借りるしかないかな?でも、ぜひ読み比べてみて欲しいと思います。
ワーナー・ホーム・ビデオ
チャーリーとチョコレート工場
ちなみに、映画「チャーリーとチョコレート工場」のDVDが2006年2月に発売されるらしく、既に予約が開始されていますよ。私は映画館へ見に行きそびれてしまったので、今から楽しみです♪
タイトル:チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダールコレクション 2
著者:ロアルド・ダール, クェンティン・ブレイク, 柳瀬 尚紀