連ドラについてじっくり語るブログ

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連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

今回はフェーン現象で強風が吹く中、火災が発生し、いかに風を読んで延焼を食い止めるかのエピソードでした。



ただその肝心の気象がらみのネタはそれくらいで、今回はSDMの医療班の体制が、汐見(夏帆)が責任者になることで整うというのがメインでした。




フジテレビ  水曜22時

「ブルーモーメント」第3話


主演…山下智久

脚本…浜田秀哉

演出…森脇智延




大体、医療班がしっかり揃ってない内から政府肝いりで注目のSDMが活動を始めてたのもどうかと思いますが…(汗)




今回は志賀(神保悟志)が集めた医師3人が研修で来て、火災が発生したのでどうせだから現場へ…ってことでした。




どこの病院も医師不足で優秀な医師は望むべくもないのですが、汐見は飛び降り自殺をしかけた患者を救う際に腕を痛め、以前のように高度な手術はできなくなっていました。



そんな汐見を志賀は自分と仲のワルい汐見のいる病院の院長が足をひっぱるために送り込んできたに違いないと、汐見をひどく邪険に扱います。




そんな汐見が優秀な医師であることを感づいた園部(水上恒司)は、晴原(山下智久)に進言し、晴原は汐見が腕を痛め絶望している事情を把握し、




自分も恋人を災害時に亡くし、絶望から目の前の命に執着するようになったことを引き合いに出し、汐見にもできる範囲で目の前の命を救う本来の汐見に戻るように促します。




火災現場では容態が急変した患者が発生。避難所に待機していた汐見は現場に駆けつけ、他の医療班スタッフと共に志賀に反対し、患者を救うのでした。




夏帆が汐見の苦悩ぶりを彼女らしく繊細な演技で見せてくれました。

自殺未遂の患者役は名子役だった新井美羽でしたね。大きくなってて驚きました。




汐見自体のエピソードは悪くはなかったんですが、前回と同様に晴原はSDMの特別車両に当初はいて指示を出しますが、




結局はパソコン片手に現場のそばに行き指示を出すんですね。

だったらあの車両は要らないじゃん…って今回もなりました。




付随して雲田(出口夏希)や、丸山(仁村紗和)、山形(岡部大)も要らないんですよね。

丸山はバイクで汐見を運んでましたが…




指令を出すのは園部大臣(舘ひろし)のいる本部がありますしね。

次回は台風や竜巻についてらしいので、気象ネタが増えるとは思いますが…。




今回の評価は…7



毎回、語り終えてからのひねりにいろいろ考えさせられるこのドラマ。

今回はそのひねりがいささか弱かったですね。



TBS  火曜25時28分

「滅相も無い」第4話


脚本、演出…加藤拓也




今回の語り手は帰国子女の青山(森田想)。



外国で育ち、帰国して日本語が苦手で、人とうまく接することができないのでバレエを習い始めます。




しかし、中学になると受験もあるし、大して才能もないので母親からバレエはやめるように言われてしまいます。



バレエを続けたい青山は母親には内緒でバレエ教室を手伝うバイト代でレッスンを続け、勉強もしっかりやっていましたが、それがバレてしまい…って話でした。





圧巻はその母親がバレエ教室の先生に速射砲のようにまくしたてた長ゼリフで、

その言葉が背景のスクリーンに出る演出はシュールで印象的でした。




結局、青山はバレエをやめたそうで、先に穴に入った母親の後を追うように自分も穴に入るそうです。




もう1回同じに産まれるならイヤだなというラストの青山のセリフが意味深でした。




イヤな言葉ですが「親ガチャ」という言葉が頭をよぎりました。




今回の評価は…7






このドラマ、初回の記事でNHKでしか放送できない攻めた姿勢のテーマについて書きましたが、




第2話を見て、このドラマのスゴさはヒロインを取り巻く強烈な脇キャラたちにもあることが更に際立ちました。




NHK   火曜22時

「燕は戻ってこない」第2話


主演…石橋静河

脚本…長田育恵

演出…山戸結希





まず初回から出ているキャラで言うとリキ(石橋静河)の医療事務の同僚のテル(伊藤万理華)。



前回は遅刻でしたが、今回は無断欠勤。別れたと言ってたはずのクズな彼氏とヨリが戻ったようで、




リキが忠告するのも聞かず、クズな彼氏にまた貢いでしまうようです。

リキに薦めておきながら代理母登録もやめてしまうらしく、それをリキがとがめると、


「リキの中で風俗はイヤだけど、ブランテならいいやと思ったんでしょう?とにかく私は体は売っても心だけはソム太に捧げてる」



いい加減なようで彼女なりの信念があるんですね。魅力的なキャラです。




前回、触れませんでしたが代理母を斡旋するエージェントの青沼(朴路美)もいかにもいかがわしく、演じているのが声優さんなので、声に不思議に説得力があり、リキがついその気になっていくのもうなずける魔力があります。




この青沼はナイスキャスティングです。コスチュームも周りのセットも毒々しいピンクなのがスゴいです。




そして、凄まじいのが忌まわしくも不気味な隣人を演じる酒向芳、

こんなヤツがいたらすぐにでも引っ越したくなるホントにスゴくイヤなヤツを怪演してます。




今回登場したのは夫の基(稲垣吾郎)が代理出産に突き進むのに戸惑う悠子(内田有紀)の話を聞いてあげる親友のりりこ(中村優子)




このりりこの職業がぶっ飛んでいて春画アーティスト。NHKのドラマでそんなセリフ大丈夫なのか?と心配になるくらいエロいことをズバズバ言うキャラで、今後は悩める悠子にどうアドバイスするか楽しみなキャラです。





もう1人、今回でもう亡くなってしまい、今後は出てくるか分かりませんが、リキに多大な影響を与えてきた叔母の佳子(富田靖子)




リキの郷里である北海道の片田舎で独身のままで一生を終えた佳子は、姪のリキには自分のようになってほしくなくて、

東京に行くようにすすめ、




結婚して、世の中に取り込まれた方が良いとアドバイスします。




リキにあそこの娘はどうの、あの家の娘はどうのと説明するさまは、静かな凄みがありました。

田舎の狭い世界観に縛りつけられてきた女性のやるせない哀愁と諦念が迫ってきました。




もちろん初回同様に、自分たちの優れたDNAを残したいことにとらわれている千味子(黒木瞳)と基のいかれっぷりも良いです。

イカれた役の稲垣吾郎は絶品ですからね。





脇キャラが魅力的だと連ドラは面白くなりますから、あえて今回はそちらをメインで書きました。




今回の評価は…8