今回も話が進まなかったので、辻褄あわせだけで終わっております。
本当に難しい・・・。



6.相変わらず君は優しくて残酷で



ようやく一息つけるようになって最上さんに会えたんだが・・・。
彼女は開口一番に食事のことを聞いてきた。

それはまあ俺の体を心配してのことだから嬉しい。

・・・素直に嬉しいんだが。
それと共に、

「私は敦賀さんを先輩としても役者としても信仰してますから!」

とも言われてしまった。

それはそれは満面の笑顔で・・・。

信仰って確かあれだよな。
・・・尊ぶとか崇めるとかいう意味の・・・。

・・・ちょっと待て・・・。
俺は彼女にとってはそんな存在なのか?

そんなことじゃ・・・いつまで経っても意識してもらえないじゃないか・・・。
いや・・・それどころか異性としてすら見てもらえてないんじゃ・・・。

・・・何だかこのまま考えてると地の底まで凹みそうなのでそろそろやめとこう。

そうだ、それよりも・・・。
如何にして彼女に俺はそんな立派な人間じゃないということを分かってもらうかを考えるのが先だな。
そう・・・好きな子を手に入れようと必死にもがいてる・・・そんな生身の男だということを・・・。

信仰なんてしてほしいわけじゃないんだ。
そんなことよりも・・・1人の男として俺を意識してほしい・・・。

ありきたりな言葉と行動ではなかなか信じてくれない君だから俺は頭を悩ます。

・・・本当に君は優しくて・・・そして残酷だよ・・・。
俺の気持ちを知ろうともせずに、こうやって振り回してくれるんだから・・・。



つづく



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