「海に落ちるヘレー」はもう一つ、牡羊座のある側面を象徴しています。


牡羊座は女性性、すなわち感情や本能的な喜びを、潜在意識の海に沈めたままなのです。


そのため時に自分の感情が分かりません。何に喜びを感じ、ワクワクするのかを見失うのです。


感情が鈍化する、と言っても良いでしょう。


牡羊座が時折、原因不明の「存在不安」に駆られるのはこのためです。


このとき要となるのが、背後に通過した魚座の意識です。





牡羊座は魚座からやってきて、牡牛座へと移行します。この、「エネルギーの流れ」が大切なのです。

12星座(サイン)は人間の意識の成長過程を示すと、先に述べました。


わたし達は人生を通して、10の天体を手がかりに、12サインの「統合」を図ります。


合わせて10天体の統合も臨みますが、それについては追々触れることとしましょう。


このとき12サインを切り分け、単独で活用することは、「統合」の意識を希薄にします。


それは身体を部品の集合体と捉える、近代医療の発想に近いかもしれません。


占星術研究家の鏡リュウジ氏は、17世紀以前は、西洋に置いても極めてホリスティック(全体論的)な医学が存在し、その中核をなすのがハーブと占星術だった、と述べています。


占星術を学ぶとき、このホリスティック(全体論的)な視点は非常に大切です。


サインの質を分断することなく、「統合へのプロセス」と視るのです。


牡羊座ならば、「魚座を通過した者」として、また「牡牛座へ移行する者」として見定めること。


そのような意識で立つとき、牡羊座は初めて安定感を持つのです。


ではその意識とは、一体どのようなものなのでしょうか。次回はその点に触れていきましょう。



参考文献:「占星医術とハーブ学の世界~ホリスティック医学の先駆者カルペパーが説く心と身体と星の理論~」(訳:鏡リュウジ)


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【編集後記】サインを単独で読まない。
例えば乙女座ならば、すでに通過した
獅子座の「自信」を基盤にし、修練を積むこと。
そんな視点が大切よね。

そう話してくれたのは友人の占星術家
戸井なつみさんでした。

わたし達の内側で、10の天体が円卓を囲み、
いつも会議をしているようなもの。

そんな例えをしてくれたのも彼女です。

わたしはここにもう一人、
10の天体を高い視座から見下ろす
監督のような視点がとても大切だと思って
います。

12サイン、10の天体すべてを統合した
「大いなるわたし」を、最も高位に仮置き
すること。

そこから、今、どの天体に
発言権を与え、能動性を与えるのかを
見極めるのです。

いずれにせよ、占星術を分解して
読むばかりでなく、全体性を保ち続けること。

その考え方のヒントになった、素敵な
アイデアでした。
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