アルゼンチン代表をサポートする仕事 | ボカ・ジャパンブログ

アルゼンチン代表をサポートする仕事

Buenas noches!!!


どうも、BJのカルロスです。
そろそろ半袖じゃ肌寒くなってきました。。。



「最高に暑い夏の後に来る冬は最高に寒い」
というのが、私のイメージですが。。。どうか、当たりませんように。。。



さて、先日はエインセ選手とテベス選手の送迎の時の
エピソードを少し書かせてもらいましたが、



年に何回も海外で親善試合をこなすアルゼンチン代表がどのように構成されているか?
皆さんはご存知ですか?


大まかに分けると3つのグループに分けられます。


もちろん、まず最初に選手たち。


そして、次にアルゼンチンサッカー協会(AFA)の役員の方々。
ほとんどがクラブの会長さんなどです。


そして、3つ目がAFAのスタッフの方たちです。


今日はこのAFAのスタッフの方たちについて書きたいと思いますえんぴつ


選手達の来日は当初10月6日を予定していましたが、
実は今回ヨーロッパからのエアーの都合などで、ほとんどの選手達は4日、5日に先乗りしました。
この前書いた、エインセとテベスのふたりはその第一陣です。


しかし、それよりも早く到着していたのが、
AFAのスタッフの方たち。


選手達、監督、チームスタッフ、役員などは、
契約やその時の調子の良し悪し、AFAの選挙結果などによって、
どんどん入れ替わります。


ですが、このAFAのスタッフの方たちは、
AFAから雇われている立場なので、実は一番長く代表を見続けている人達なんです合格


そして、このスタッフ陣がどういうメンバーで構成されているか?というと。。。
団長、プレス対応、ビデオ分析、ポペイロ、マッサージ師、ドクター、理学療法士などなど。


今回、自分は選手や役員の方たちと同じく、
このAFAのスタッフの方たちもアテンドしていました。


その中で、特に長く行動を共にしたのが、団長のB氏。
アルゼンチン代表の団長になって12年のキャリアを持つ人物です。


選手達は皆、億万長者お金
しかも、誰もが所属先のチームで中心選手として活躍する者ばかり。
だから、アテンドも大変です。


しかし、団長のB氏のようにユース年代から選手と関わっている人であれば、
「おい、おい、お前はずいぶん偉くなったんだなぁ~!」みたいな事を選手達に言えるわけです。
ようは対等に話が出来る人という意味で。


そんな、B氏、来日直後から、自国の代表を日本に迎えいれる為に
休む間もなく、色々な事に目を光らし、チェックし、調整を行っていました。


例えば、ロビーからフロアーまでの導線、部屋割、選手のだんらんスペース、両替場所、レート、
食事のメニュー、ネットの環境、ホテルから練習会場までの距離、日没の時間、気温、
コンセントプラグの準備から、マテ茶を好む選手やチームスタッフ達の為の湯沸かし器の準備まで。


全てに目を光らせていました。


自分も日本の子供達をアルゼンチンに連れて行ったり、その逆も色々やってきたんで、
B氏の仕事ぶりはもの凄く勉強になりました。


「えっ?そこまで確認する必要ある?」って事まで確認していて、
正にこれがプロの仕事なんだなぁ~と感心しました。


そんなB氏から自分に「バチスタ監督が飛行機で老眼鏡を無くしてしまったから、どこかに新しい老眼鏡を買いに連れて行ってくれ!」というリクエストがあったので、新宿西口前の某メガネ屋さんまで案内した時の事。


求めていた老眼鏡が見つかり、少しホッとしていたのか、ホテルまでの帰り道に色々面白い話を聞かせてもらいました。


カルロス(自分)
「B、大変な仕事だねぇ。。。」


B氏
「まだ、ショーは始まってないぞ。選手達が到着した時に本当のショーが始まるんだ」


カルロス(自分)
「想像もつかないな。何か緊張してきたよ困った顔


B氏
「はは。まぁ、何度経験しても緊張するよ」


カルロス(自分)
「だって、Bはこの仕事長いっしょ?」


B氏
「長いけど、監督が変わればチームが変わる。自分は今まで色んな監督と仕事をしてきたけど、監督によって要求度が変わるんだ」


カルロス
「へぇー!今までどんな監督達と仕事をしてきたの?」


B氏
「パサレラ、ビバス、ビエルサ、ペッケルマン、バシーレ、マラドーナ、そして、今回のバチスタ」


カルロス
「すげぇ。。。目一緒に仕事して誰が一番大変だった?」


B氏
「皆、大変さ。マラドーナが監督の時は、どこに行ってもメッシがふたりか、それ以上いるぐらいの騒ぎになったドンッ。セキュリティーのチェックも大変だったよ」


カルロス
「実は選手達の不満があったりした?」


B氏
「無い、無い、ディエゴの言う事であれば、誰もが従うさ。チームの雰囲気も凄く良かったよ」


カルロス
「バシーレは?」


B氏
「バシーレはビエルサの間逆の人物だな。チームの絆を第一に考える監督さ。その代わり、バシーレがいた時は毎日がアサードだった※(笑)」
※アサードとは、アルゼンチン流のBBQの事。


カルロス
「じゃあ、日本の代表候補になったペッケルマンは?」


B氏
「彼は、全てにおいてジェントルマンな人物さ合格


カルロス
「じゃあ、バシーレの間逆のビエルサは?」


B氏
「彼にはLOCO(クレイジーの意味)というあだ名がついているけど、本当にLOCOなんだ。でも、それは、真のプロフェッショナルという意味でもある。彼と仕事して色んな事を学ぶ事が出来た」


カルロス
「例えば?」


B氏
「一度、“試合の予定会場に携帯を持って行ってきてくれ。そして、センターサークルの中心に立った時に携帯から電話をしてくれ”と言われた事がある」


「それで、電話するとビエルサに何を聞かれたと思う?彼は“今、君が立っている場所の芝の長さを正確に教えてくれ”と自分に言ったんだ」


「自分は戸惑って、“一指し指の第2の線ぐらいです”と答えたら、マルセロ(ビエルサ)に“私は君に正確に教えてくれと言ったはずだ”とお叱りを受けた」


「お前だったら次からどうする?」


カルロス
「定規を持って行く」


B氏
「そう、この仕事はそうやって仕事のやり方を覚えていくんだ」



カルロス
「凄い要求だね。ビエルサの要求で一番きつかったのは?」


B氏
「ボリビア戦の1ヶ月前、“ボリビアでのボールの重さを調べて欲しい。必要だったら、ボリビアまで飛んできても構わない”と言われた事がある」


カルロス
「っで、行ったの?汗


B氏
「実際に行って酸素の薄いボリビアでのボールの重さがどのくらいか?調べてきた。笑えるだろ?」


カルロス
「マジで?それでどうしたの?」


B氏
「それを、マルセロに伝えたら、翌日彼はその重さに近いバレーボールを使ってGK練習をしていたよ(笑)」


ビエルサ監督は要求が厳しいという話は、
前から噂では聞いてましたが、まさかここまでとは。。。
かなり衝撃でした。


しかし、どんなに厳しい要求でもそれに100%応えようとする
B氏やその他のスタッフ陣の姿に自分は敬意の念をおぼえました。



。。。っと同時に選手達の来日を控え、



自分の緊張と不安が更に大きくなった事は言うまでもないでしょう。。。



写真はAFAのスタッフ陣たちと☆
最高のメンバーです。


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つづく...











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